元悪役令嬢は捜査する(事件編)3
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数日後、フリーデの言う通りルートヴィヒからお茶会の誘いが来た。そしてお茶会当日、王城の庭には、ヴェロニカ、ハルトムート、ルートヴィヒ、そしてコンラート・へリングがいた。
コンラートは、宰相の息子で、サラサラの黒髪をショートカットにしている。眼鏡を掛けた姿が理知的だ。ちなみに、ヴェロニカ、ルートヴィヒ、コンラートの三人は、学園にいた頃同級生だった。
「夜会の時以来だね、ヴェロニカ」
ルートヴィヒが優しい笑顔で声を掛ける。
「お久しぶりです、ルートヴィヒ殿下」
ヴェロニカは笑顔で答えたが、落ち着かない気持ちだった。ルートヴィヒとコンラートはゲームの攻略キャラなのでオーラがすごいのだが、理由はそれだけではない。
何故か、コンラートがヴェロニカを睨むようにしてじっと見ているのだ。やはり、横領して学園を追放されたヴェロニカへの印象が良くないのだろうか。
「察してはいると思うけど、今日君達を呼び出したのは、フリーデの無実を証明する為なんだ」
ルートヴィヒが真剣な表情で切り出した。
「フリーデ様の自室から毒の入った瓶が見つかっていますから、無実を証明するのは難しいかもしれませんね。しかし殿下の意向とあらば、協力致します」
コンラートが、眼鏡の位置を直しながら答える。
「ありがとう。では早速だが、まずはハインリヒの命を狙う動機のある人物を整理しよう。まず思い浮かぶのは……私と母上か」
ルートヴィヒ殿下はあまり王位に拘っていないが、客観的に見れば動機があるという事だろう。
「後は、ハインリヒ殿下に不正を暴かれた貴族達ですかね……」
ハルトムートが、口元に指を当てながら呟く。表舞台に立つルートヴィヒばかりが目立っているが、ハインリヒもかなり優秀だ。その優秀さを買われ、ハインリヒは貴族の不正を暴く為の調査をしたりしている。
「しかし、不正を暴かれるような愚かな貴族が、犯人がわからないように毒を入れるなんて芸当ができるでしょうか。例え人を雇ったとしても」
コンラートが、件の貴族を一刀両断する。
「それもそうですね」
ハルトムートはあっさりと頷く。
「他にも動機のある者がいるかもしれないが……それはおいおい調べるとしよう。あと気になるのは、毒の入手経路だが……コンラート、今回使われた毒は珍しいものなのかな?」
ルートヴィヒがコンラートの方に目を向けた。コンラートは、首を横に振りながら答えた。
「珍しい毒ではありません。街に行けば誰でも入手できるようなもので、植物から抽出される毒です」
そういえば、コンラートは学園にいた頃から科学に強かった。
「……しかし、ハインリヒが倒れた時はどうなる事かと。コンラートがすぐに解毒薬を飲ませてくれて良かったよ」
ルートヴィヒが、心底ホッとした口調で言う。
その後も、食事に毒を入れる機会があった者やフリーデの自室に瓶を置く機会があった者等について話し合ったが、あまり収穫は無いように思えた。
「そうだ。アイスナー伯爵とヴェロニカは、まだ僕の母上から話を聞いてなかったね。今なら母上は自室にいると思うから、事件について話を聞いてくれないかな。もしかしたら、閃く事があるかもしれない」
「承知致しました」
ルートヴィヒの言葉に甘えて、ヴェロニカ達は側妃であるレナーテに話を聞く事にした。
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