元悪役令嬢は再会する4
今回で、「元悪役令嬢は再会する」のエピソードは終わりです!
その後、エドウィン、オリ―ヴィア、クラウディアに見送られ、ヴェロニカ達はシュナーベル家を後にした。
馬車の中には、ヴェロニカ、ハルトムート、アルマの三人。ヴェロニカはアルマの方に視線を向けて呟いた。
「まさか、アルマが来てくれるとは思わなかったわ……」
「アイスナー伯爵やシュナーベル家の旦那様のおかげです」
アルマは、無表情で応える。
「ありがとうございます、旦那様」
ヴェロニカが礼を言うと、ハルトムートはゆるゆると首を振った。
「いや、シュナーベル侯爵が快く了承してくれたおかげだよ。ヴェロニカはもう嫁いだし、昔は体が弱かったクラウディア嬢も手がかからなくなったから、メイド一人辞めても問題無いと……」
「……そうですね。クラウディア、すっかり元気になって……」
ヴェロニカは、しばらく無言で馬車の外の景色を眺めていたが、やがて口を開いた。
「……私、昨日、母から聞いたんです」
「何を?」
ハルトムートがヴェロニカの方に向き直る。
「以前から、クラウディアは複数の男子生徒に色目を使って、女生徒から嫌われていたそうです。それで……私が学園からいなくなってから、クラウディアは女生徒たちから嫌がらせを受けるようになっていたそうです」
クラウディアは嫌がらせを受けるたびに、男子生徒たちに泣きついた、泣きつけば、大抵の男子生徒は嫌がらせをした女生徒を叱り、嫌がらせが収まった。
しかし、フランツは少し違った。嫌がらせをした女生徒を宥めながら、クラウディアにも、誤解されるような行動を取らないよう注意したのだ。そして、奇跡的に、クラウディアはその時フランツに宥められた女生徒と友達になる事ができた。
もしかしたら、その時から、クラウディアは他の男性を見るのとは違う目でフランツを見ていたのかもしれない。
「……少し意外でしたが、あの二人がお互い本気で愛し合う夫婦になれそうで、安心しました」
「そうだな。……私達もいずれは……」
ハルトムートは言いかけたが、アルマがいる事に気付いて口を閉じた。
『私達もいずれは』の部分が聞こえていなかったヴェロニカは、外の景色を眺めながら考えていた。
両親やクラウディア達のように、自分とハルトムートも本当に愛し合う夫婦になれたらいいのにと。
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