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#76関係と判断

日本皇国からの侵攻が進む中、王宮の雰囲気は最悪だった。それは、サチ国王と補佐官である

ミエが対立していたからだ。よって、ろくな指揮も取れずにいたのだ。


「国王陛下、そろそろ作戦を・・・」


重臣は、腰を低くし、気をとりながら言った。


「その事ならミエに聞いてくれ。私は知らん」


そこで、ミエに聞いてみるが・・・


「その事は国王陛下に聞いてくれたまえ。私が知ることではない」


何度聞いても、そんな感じだった。2人は意地を張っていたのだ。


「お2人共、いいかげん意地を張るのはやめてください!今は国の一大事なんですよ!?」


2人の態度に腹を立てたのか、重臣の声は荒々しくなってきた。それにミエは「だって・・」

という顔で頬を膨らませた。

だが、国王は・・・


「もういい。ミエは要らん。全て私1人で決める」


「なっ・・・」


重臣も思わず声を失う。博識であるミエを補佐につけないなど、サチ国の終わりは目に見える

ようなものだった。


「日本皇国軍の占領地に攻め込み、必ずや領土を取り戻す。分かったか?」


「ミエ補佐官・・・・」


国王の命令を撤廃するよう、ミエに助けを求めた。しかし、そう簡単にはいかなかった。


「私は知らん。勝手にしろ」


ミエはそう言い捨てた。いつもなら敬語のミエも、既に敬語ではなくなっていた。本来なら、

そこで反論をするが、彼女はもう政治に関わるつもりはなくなっていたのだ。


「この状況、どうすれば・・・」


重臣と雖も、上司である2人には、それ以上は言えなかった。



一方そのころ、日本皇国軍は着々と占領地を拡大させていた。


「この基地の制圧も楽勝だったな」


「そうだな。敵軍の指揮官も独断でやってる、って感じだったし。

どうやらサチ国の上の方が何かで揉めているらしいぜ」


「戦争中に、サチ国ものんきだな」


日本皇国軍の兵士たちはそんな会話をしていた。このころ、既にサチ国の領土の大半を占領し、

占領地の統治を開始していた。占領地の住民に、食料を恵んだり、教育などを行っていた。

この時から既に、サチ国の敗戦は決まっているようなものだった。


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