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#67島の見物

彦島が開発されて1週間ほど。この彦島には多くの人が集まっていた。その中の1人、サチ国の家臣

は視察のため、ここに来ていた。


「おお、ここが・・・・」


彦島に着いた途端、声を漏らしてしまった。前まで、ほとんど何もなかったこの地が、

土地を余すことなく整備されていたのだ。たった5年でここまでの発展ぶりに目を疑ったのだ。


「これは、何だ?」


彼はまず、足元のコンクリート道路に興味を持った。それは見たこともないような

硬い物質で出来ていたからだ。しかしながら、そこに突っ立っていてもしょうがないのでまた

歩き出した。少し行くと商店街に当たり、品物を見渡していたら気になるものを見つけた。

なので、その店の店主に聞いてみた。


「これは一体何だ?」


「それは(クロスボウ)です。弓よりも的に当たりやすく、更には威力も格段に強い代物ですよ」


「弓、よりも・・・?」


衝撃的だった。サチ国の「サチ」とは弓のこと。その名の通り弓術などに優れた国だ。

それなのに、この世に弓よりも優れた遠距離武器があったなんて・・・・・

これで日本皇国の技術力が明らかになった。しかし日本皇国にはクロスボウは旧式の武器だった。

銃がある日本皇国ではクロスボウは何もかもが劣っていたからだ。

それでもサチ国にとっては最先端の武器だった。


「これをお買い上げになりますか?」


少しばかり考えを巡らせていた彼だったが店主の問いかけに目を覚まし、こう言った。


「いや・・あいにく代金を持っていないのでな・・」


彼は視察に来ただけだったので代金になるものは何も持ってきていなかったのだ。

しかしそれにも店主は応えた。


「いや、大丈夫ですよ。これと弓矢、両方差し上げます」


「本当か?か、感謝する・・」


その言葉に耳を疑った。何と代金もなしにくれると言ったのだ。しかし相手が何か企んでいる

わけでもなさそうなので、受け取っておいた。


「これは国王陛下に見せなくては・・」


これを大量に所持すれば、大きな国の戦力になり、近くの弱小国なら余裕で勝つことが

できるほどの品だ。彼は気早に船に乗り込んだ。


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