#60他国の存在
神武天皇即位紀元150年(紀元前510年)
大阪府、兵庫県、鳥取県、岡山県を領有化。4県も獲得し、領土拡張は順調に進んでいる。
そう思っていたが、そんなに簡単にはいかないようだ。ご存知、今は弥生時代。
いや、今まで征服した村ではまだ農耕をしていなかったので、ほぼ縄文時代だったが、
この辺りからは弥生時代に突入する。もう農耕は伝わっているし、そして何と、馬などの
家畜も既に伝わっている。どうやら渡来人が連れてきたようだ。
中国まで行く必要なかったな。
それで、弥生時代に入ると村の間で貧富の差が拡大し、強い集落が弱い集落を従え、
大きな集落になり、やがては「国」になる。おそらくもう国はできているだろう。
そうなるとやがて日本皇国は他国とぶつかることになる。つまりは戦争だ。できれば死者が
出るのは避けたい。俺はそう願う。しかし、そうはいかないのが現実。実際に、
人類の技術力などは戦争のおかげで発達しているわけだし。
戦争の準備として騎兵隊を結成。馬の数はそれなりにいるので、何とかなった。機動力を
重視した軽騎兵、攻撃力や防御力を重視した重騎兵に分かれている。
武器は主に、フリントロック式銃や日本刀などだ。日本刀は切れ味抜群なので、接近戦には
特化している。戦闘用以外にも、美術品としての日本刀もある。向こうの国の皇帝なんかは
こういうの好きだろう。
やはり国との衝突は避けたい(弱小国だと思うので楽勝だろうが)ので、これからは北上を
していく。北上すれば、もちろん寒くなり、住みづらくなってくる。なので、雪国の防寒着
や雪の上を楽に動けるかんじきなどの履物を持たせた。厳しい冬を越すため、野菜を雪の中に
保存させ、越冬させる。雪の中で保存すれば、野菜も美味しくなる、と聞いたこともあるしな。
薪ストーブを開発。今までの火鉢だけじゃ、あまり体は暖まらないからな。森林資源の豊富な
日本じゃ薪なんかはたくさんあるし。
マッチを開発。今まで発火方法は主に火打石だったが、現代人の俺には不便なため、
開発した。皇国商会でも安価で売り出し、国民にも行き渡らせる。
文化を発展させるため、学校で図工や美術の授業を開始。授業内容は、主に絵を描くこと。
これにより芸術作品も生まれ始め、美術家という職業も生まれた。美術家は早速、俺の絵を
描いた。それを見てみたが、俺から見てかなり酷い絵だった。弥生人からは、俺をかなり
美化して描いているとのこと。弥生人の感性はよく分からないな。




