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#55都市問題

この辺から時間の流れが速くなっていきます。

神武天皇即位紀元100年(紀元前560年)

俺が降臨してからついに100年。俺は既に116歳だが、全く老けることや、衰えることもなく、

降臨時の姿を保っている。国民は俺が本当に神であると信じているようだ。


領土も大幅に広がり、神奈川県、東京都、長野県、岐阜県、滋賀県、三重県は平定済みだ。

領土が増えて、管理が面倒になったので、県を制定し、その下に市町村を置いた。

県域は現代と同じ。それぞれの県には県知事を派遣してある。


人口は爆発的に増え、日本皇国の人口は2万5000人を突破した。これにより、昔みたいに労働力

不足で悩むことはあまりなくなった。


しかし、人口が多くなったことにより、問題が発生してきた。それは、特に葛城市で発生している。

まず、葛城市には多くの住宅や、省庁の庁舎などの首都機能が集まっている。

これによって様々な都市問題が起きているのだ。


都市問題とは、特に住居の過密、道の狭さ、ごみ問題、老朽化、土地不足などだ。なぜ住居が

過密しているかと言うと、俺の人口増産計画が最初に行われたのはここで、その子孫や他の村

からの移住者などがたくさん住んでいるからだ。それで人が多くなり、道に人が溢れるばかりに

通るのだ。ごみ問題も人口過密のせいだ。ごみ処理場は近くにあるのだが、処理しきれなく

なっている。そして老朽化。俺が支配してから100年経つこの都市には古い建物が多く

建っている。俺の家(葛城御所)もそうだ。住居や首都機能などの建物が混在しているので土地不足

も深刻。元々が谷あいの村なので限度がある。


そこで考えたのが遷都だ。どこかに新しい都市をつくり、そこに首都を移せばいい。

それなら、首都を交通の便が良い場所にできるし、平地なら土地も十分にある。建物だって

建て替えることができる。


新しい首都の場所なら既に決まっている。静岡市だ。静岡市には平野が広がっているし、

川も近くにあり、しかも近くには清水港という良港がある。首都にするには、打ってつけだ。


こうして遷都の工事が始まった。首都建設の都市計画では、中心につくる皇居の周りを

囲むように掘をつくり、その近くに省庁などの庁舎を建て、その職員の家を更に周りに

造っていく、という感じだ。道幅も大きくとり、コンクリートで舗装する。かなり大工事だが、

労働力は十分集めているので問題ない。


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