76話 会談-本番
一時騒然となった会場だったが、何とか平穏を取り戻す。
気絶した者の介抱や、必死にヴェルドラへご機嫌伺いする者達を宥めたり。
そういう一連のゴタゴタがあったりしたのだが、まあ何とか落ち着いた。
俺の思ってた以上の慌てぶりであった。まさに大混乱である。
流石はヴェルドラ。
"暴風竜"と恐れられているのは、伊達では無い。
まあ、"天災級"の魔物が突然出てきたら、大慌てになるのも当然かも知れない。
だけどさ、どっちにしろ混乱になるんだから、先に紹介した方がいいってものである。
今後の動きを考えるなら、ヴェルドラの動向を抜きには考えられない訳だしね。
人間達、フューズやエレン、ヨウムやドワーフ等は、青褪めた顔でぐったりしていたけど。
抑えているとは言え、ヴェルドラの妖気に当てられたのかもしれないな。
一応、幹部の皆は、妖気を抑えるように言ってるし、その辺は結構手馴れてる。
部屋にも、解析で得た結界を簡易型に改良し、発動させているのだ。
何しろ、封印された状態でさえ、普通の魔物Bランク相当の者も近付けない程の妖気を放つヴェルドラさんだったのだから。
だが、自信満々に妖気は抑える事が出来るようになったと言っていた。
進化した能力で、ようやく可能になったそうだ。
だから大丈夫だと思ったのだけど……。
「大丈夫か? 気分はどうだ?」
と聞くと、
「……。聞いてないぞ。そんな話」
「ちょっとぅ…。ヴェルドラさん、友達だったの、教えてくれてましたぁ?」
「……。上に何て報告すれば……って、俺がギルマスじゃねーか!」
などなど。
様々な愚痴と恨みがましい視線が突き刺さった。
そんな事言われても、ねえ?
飲み込んでる、なんて、言える訳ないし、言っても信じないだろ?
何て、言える筈もないのだ。
どうやら、妖気に当てられたのでは無く、単純にビビっただけのようだ。
フューズなんて、さっきトイレに行けと忠告して無かったら、漏らしてたかも知れないな。
良かったな! と肩を叩いてやったら睨まれた。
俺の忠告で助かったのだから、感謝して欲しいものであるけど、そういう話では無いそうだ。
まあいい。
「あれ? 言ってなかったっけ? 言ったような言って無かったような……。
まあ、過ぎた事は、もういいだろ?
そんな事より、会議しようぜ!」
爽やかに笑顔を浮かべて言ったのだが、流石に通らなかった。
「「「さらっと流すな!!!」」」
一斉に突っ込まれたよ。
何とか、宥めすかし、ようやく会談を再開したのは更に1時間過ぎてからだった。
………
……
…
さて、今度こそ会談の開始である。
色々あったが、細かい説明は皆に同時に行う方が手間が省けていいだろう。
という事で、皆の要請を受けて事情説明から入る事になった。
面倒ではあるが、もう一度おさらいとして、ヴェルドラとの出会いから話して聞かせた。
俺が"異世界人"であった事も、ついでに話しておく。
最早、隠す意味は無いと思ったからだ。
どこから漏れるか判らないし、知られて困る事ももうない。
魔王が元"異世界人"だとして、だからどうにか出来るという事もない。
何しろ、魔王レオンも元"異世界人"なのだし。
で、オークロードとの戦いもさらっと説明し、ここの場所に町を作る事になったと説明したのだ。
情報の共有は大事である。
その情報の受け取り方で、様々な反応に別れてしまうとしても、だ。
こうして、町が出来た後、俺の希望で町に行った事に話が移る。
町での生活自体は、すっ飛ばしたが、ヒナタとの戦いは話しておいた。
アイツはヤバイ。
俺以外の者が戦いになっていたら、恐らく殺されていた。
特に、"聖浄化結界"は危険なスキルである。
部分結界として、対個人用のモノもあるかもしれない。
俺の認識を共有させて、幹部にはそのイメージを伝える事も忘れずに行なった。
「ヒナタ=サカグチ、か。あの女は、一見冷酷で、恐ろしい殺人鬼という印象が強い。
だがな……。
我々が掴んだ情報によると、だ。
例えば、彼女を頼った者には、必ず手を差し伸べてはいるんだよ。
その手を掴んだ者は助け、助言を無視したり、聞かなかった者は二度と相手にしてはいないようだが。
だから、彼女が子供達にそういう扱いをするという話、俺は信じられないな」
と、フューズが口を挟んできた。
このおっさん、結構、情報通なんだよな。
自分の話を無視する相手は、二度と助けないなんて、彼女らしい。
手助けを求める者は大勢いるのだ、そんな馬鹿を無視するというのは頷ける話であった。
いかにも合理主義者っぽかったあいつの性格なら、そうしても不思議では無い。
そう思っていると、
「ふん。流石は、情報操作に長けたブルムンドの自由組合支部長だな。
貴様が掴んだ情報の正確さは、我が国の暗部に匹敵する。
その情報は、余の知りうるものと同一だと証言しておこう」
と、ドワーフ王ガゼルも頷いた。
どういう事だ?
「だけど、アイツ、俺の話をまったく聞く気なかったぞ?」
「それはだな、聖教会の教義に魔物との取引の禁止という項目があるからだろう。
その冷酷な言動と、冷徹な行動で知られているが、実は彼女が教義を破った事は一切ない。
最も模範的な騎士が彼女なのだ。
だからこそ、"法皇直属近衛師団筆頭騎士"と呼ばれているんだよ。
冷酷な殺人鬼という蔑称は、彼女の本質とは思えん。
それが、俺の掴んだ情報から得た、彼女の人物像だ」
俺の質問にフューズが答え、ドワーフ王も頷いた。
思わぬ所まで彼女の評判は知れ渡っている様子。
いや、西方聖教会の最強騎士の情報収集は、国として当然行うべき事柄なのか。
だが、だとすると……。
ラファエルが解答を導き出す。
子供達の召喚行為を行なったのは誰か。
俺の事を知り、彼女に伝える事の出来る立場にいる。
該当者は、一人しか居ない。
信じられないし、信じたくないけど……。
ラファエルの答えに、間違いは無いだろう。
ともかく、その件は保留だ。
話を進める事にする。
ヒナタとの戦いから、町が襲撃された話を説明した。
ここで、エレンによって、魔王化の情報が齎された事を話すべきか迷ったのだが……
エレンが自分で暴露した。
「どうせ、パパにはバレてるんでしょぅ?」
と、エラルド公爵に上目遣いで聞いている。
「エレンちゃん……。
パパにはバレててもいいけど、他所の国の人にまでバレる必要は無いんだよ……」
諦め混じりに溜息をつくエラルド公爵。
気持ちは判る。
大人の事情をガン無視した、エレンの方が悪い。が、これで気を使う事も無くなった。
後を引き継ぎ、その情報を元に魔王化した事を告げたのだ。
さて、一通りの説明が終わった訳だが。
今後の行動をどうするかという話に移る事にしようとした時、
「先に言っておきましょう。
我が魔導王朝サリオンとしては、この度の出来事は静観する予定でした。
けれども、娘の仕出かした後始末、つけぬ訳にもいきますまい。
なので、貴方の行動が、我が国の不利益になると判断した場合、潰しにかかります。
その事を踏まえて、今後の行動を検討して頂きたい」
親バカの顔では無く、王朝の大貴族、為政者の顔でそう述べて来た。
流石の貫禄である。
その言葉にざわつく幹部達。シオンなど立ち上がりかけていたけど、慌てて止めた。
本当、血の気の多い奴である。
相手が真剣になってくれたのだ。俺も真剣に頷き、応える事にした。
先ず、ファルムス国王と、聖教会の使者を捕らえている事を話す。
そして、今後の方針として、ヨウムを王として擁立し、新王国の樹立を目指すという計画を説明した。
この説明を聞き、フューズは唸る。
暫しの間沈黙し、自分の中で考えを纏めているようだ。
ドワーフ王は沈黙し、目を閉じている。
王の周辺では大臣達が活発に意見を言い合っているようだったが、コチラまで声は届かない。
エラルド公爵は黙して語らず。
説明を続けるか。
まず現王を解放し、テンペストへの侵攻に対しての賠償を行わせる。
あくまでも名目ではあるが、この賠償問題を利用し、ファルムス王国を内戦状態に陥らせるのである。
実際、王が再度貴族達を纏めて反抗するならば、その時点で王の命は無い。
約束を守り、自らが退位したとしても、賠償問題は尾を引く事になる。貴族達が素直に払うとは考えられない。
現王の息子は未だ成人しておらず、貴族の傀儡となるのは想像出来る。
派閥に纏まりがなく、王の影響力がなくなったら、後継争いが生じるのは確実であった。
そこで、賠償を素直に行うならば、ヨウム擁立の流れは見送る事になるが、まずそれは無いと思われる。
何の感のと理屈を付けて、賠償を無視しようとするだろう。
そうなった場合、ヨウムがそれに反発し、信義にもとるという理由でクーデターを起こすという流れであった。
王が約束を破ったら、その時点でヨウムが立つ事になる。
どの段階でヨウムが決起するかの違いでしかないのだ。
ヨウムが新王国を樹立した後、我が国テンペストとの国交を正式に結ぶ。
そうして、予想される貴族連合の反抗に対しての抑止力を持たせる。
ある程度の時間をかけ、国民の信頼を勝ち得る政策を発表し、ヨウムへの人気が高まった時、一気に貴族を叩いて壊滅させるという作戦なのだ。
国を興すのは短期に考えてはいけない。
2〜3年の時間は考えておきたい所である。
ただまあ、王が愚かにも再度反抗を考えたならば、ヨウムが即座に台頭する流れになるだろうけど。
そこまで説明をした時、
「なるほど。では、我等もその計画に乗る事にしましょう。
ミュラー侯爵とヘルマン伯爵は、我がブルムンドと懇意にしております。
その計画に加わって貰えば、頼りになるでしょう。
ヨウム殿が決起した際に、後ろ盾に回って貰うように交渉しましょう」
と、フューズが言ってきた。
自由組合の支部長にそんな権限があるのだろうか?
その疑問を察し、説明してくれた。
つまり、ミュラー侯爵とヘルマン伯爵は、ブルムンド王の息がかかっているそうだ。
ミュラー侯爵がブルムンド王の遠縁に当たり、二人は実は仲が良い。そして、ヘルマン伯爵はミュラー侯爵の子飼いであり、裏切る事は考えられないそうだ。
大国の侯爵としての建前上、親しく接する素振りは見せていないが、裏では親交があるらしい。
そんな秘密を暴露してもいいのか?
「ははは。秘密と言っても、ドワーフ王の配下の暗部には筒抜けの話だろうよ。
我が国、ブルムンドは情報国家。情報を売り物にしているんだ。
小国だからこそ、情報を制さないと即座に滅ぼされるからな。
だが、ドワーフ王の配下の暗部だけは、未だにその全容が掴めていないんだ。
でしょ? ガゼル陛下」
ドワーフ王ガゼルは、片眉をピクリと上げただけで、それ以上の反応を見せない。
が、その事でその情報を知っていたのは確かであろうと悟らせてくれた。
だがそれでも、
「だけど、フューズ。お前、そんな情報、簡単に喋ってもいいのかよ?
国家機密ってほどでもないだろうけど、重要情報だろ?」
「ん? 構わんよ。調べたのは俺だし、何より、全件代理の委任状を用意して貰った」
と言い出した。
驚くべき事に、先程の休憩時間に事情を話、用意させたらしい。
小国らしいフットワークの軽さもあるのだろうが、フューズがいかに信頼されているかの証であろう。
本人曰く、俺が喋ったらブルムンドが終わるネタを幾つも握っている、との事。
コイツを攫って、情報を奪ってやろうか、なんて一瞬考えてしまったのは秘密である。
俺達の会話を聞いていたエラルド公爵が、
「貴男方は馬鹿ですか? 国家の重要な秘密をペラペラと!
そこまでは、我が国も掴んでいなかった情報です。それを……。
これでは、警戒している私が、滑稽ではないですか!」
と憤慨していた。
それに対しフューズが、
「正直に言うとだな、エラルド公爵。
我が国がリムル殿の国テンペストと戦争になった場合、即座に滅亡するだろう。
抵抗は無意味というのが結論だ。ではどうするのか?
戦争を避けるしかないでしょう。その為に、可能な限りの協力を惜しむな!
というのが、我が国上層部の結論なのですよ。
本来、国に所属していない組合員たる俺が、ここにいるのも可笑しな話なんだがな。
まあ、ブルムンドで組合員とは別に情報局にも席を置く事になったのが運の尽きか……」
何でこんな役引き受けたんだろ、とか呟きながら言い放った。
正直すぎるが、うん、まあ、手の打ち様が無いと言えばそうなのか?
俺一人で、一軍に匹敵する訳で、魔王の脅威を重く見た訳か。敵対するよりも共闘。
筋は通っている。
情報を掴み、大国の影に生きる小国の戦略としてはアリなのかも知れない。
「それに、だ。
リムル殿が魔王になった話を伝えただけで大騒ぎになった上層部が、"暴風竜"の復活を知ったら…。
聞かなくても、次に言い出すセリフも予想出来るってもんですよ」
と、フューズはエラルド公爵に説明した。
要するに、手の内を曝け出したところで懐は痛まないという話。
むしろ、全部打ち明けて、俺達の信用を得る方が得だと判断したのだろう。
良いか悪いか。正しいか、間違ってるのか。
そんな事は重要ではなく、俺と付き合いのあったフューズの直感に全てをかけた暴挙。
裏目に出たら国が滅ぶとしても、生き残るにはこの手しか無いという結論なのか。
俺の事を恐れすぎだろ、とも思いかけたが、1万5千の精鋭軍を滅ぼせる相手だ。小国に為す術は無いという事に気付いた。
暴挙なのは確かだが、ある意味、有効な一手かも知れない。
俺に対しては、有効だな。
更に説明は続く。
「同時に、聖教会への交渉も行う。
我等は、自国の防衛が不可能と判断し、魔物の国"テンペスト"を正式な国家と認めるという声明を発する。
これは、聖教会の教義的には受け入れ難い話だろう。
だが、小国に魔王討伐可能戦力が無い事は明白。
聖教会が我が国を非難する資格は無く、むしろ救済の義務が生じる。
魔物の国"テンペスト"を正式な国家と認めはしても、国交は結んでいない。
この点を強調し、聖教会と評議会をけん制する。
仮に、聖教会が魔王討伐に乗り出したとしても……
我が国は、卑怯と言われようとも、両方に加担せず成り行きを見守る。
勝った方につかせて貰う。
とまあ、これが上層部の考えだ。悪く思わないで欲しい」
なるほど。
問題は、無い。
表向きは両方に与せず、裏ではヨウムの支援に動いてくれるという事なのだから。
小国なりの立ち回り方、か。
「良いだろう。
だが、ドワーフ王国としては、大胆な方針を採る事を決定したぞ。
我が国は、正式に"テンペスト"と国交を結ぶ」
その言葉に、場が騒然となった。
大国である武装国家ドワルゴンが、正式に国と認めるならば、それは世に衝撃を齎すだろうから。
「マジかよ……」
フューズも絶句しているようだ。
ドワーフ達は中立を貫くものと思っていたようだ。
俺もそう思っていたけどね。
「ふん。その価値があるという判断だ。
ファルムス王国は、わが国の製品を横流しするだけの国だった。
多大な税をかけて売りさばく、良い客とは言えぬ国だったのだ。
その点、既に我が国と"テンペスト"には、街道が整備されておる。
徒歩での旅で一月〜二月であったのが、今では馬車で2週間も掛からぬ。
新たな貿易路が完成しておるのだ。
これを利用せぬ手は無い。
さらに、軍事力として考えても、東の帝国に比しても見劣りはせぬ。
魔物の被害も消えてなくなっている。
そして、最も重要な事だが……
それは、王としての判断だ。
魔王リムルは、信用出来る。それだけの事」
お、おう。
フューズの時より衝撃は走ったよ。
広い会場は静寂に包まれて、ヴェルドラが漫画を読む為にページを捲る音しか聞こえない。
って、おい! おっさん、何してんだ!!!
まあいい。どうせ、人の話を聞いてないのだ。
静にしてくれているのなら、文句は無い。
「そ、それはまた…。
えらく思い切った方針ですね、ドワーフ王よ」
フューズが恐る恐る窺うが、
「ふん。策を弄しても仕方あるまい」
と、切って落とされていた。
だが、こうなってくると、どういう事になるんだ?
俺達とドワーフ王国が国交を結ぶ。
貿易の中継地として、テンペストに光が当たる。
町の住民が魔物という点は問題だが、親しみは持てるし会話も可能。
むしろ、仲良くやっていけるのは間違いない。それは既に証明済みである。
問題となってくるのは……
「ふふふ。問題は、西方聖教会ですか?
私も帰って陛下に報告する重要項目が出来ました。
新たな国交を結ぶべき国が出来た! とね。
然程距離はないけれど、邪魔な森があります。
勿論、木々の伐採や街道の整備は、そちらにお任せしても宜しいでしょうね?」
エラルド公爵はしたたかに計算した上で、そう言ってきた。
もし、街道を整備するならば…。
魔導王朝サリオンとも国交を結ぶ事が出来るという事。
そして、その街道は、ドワーフ王国とも繋がっているのだ。
迂回して入荷していた製品が、直通で入るようになるというメリットもある。
だが、それよりも重要なのは、魔導工学と精霊工学という別系統の技術が、このテンペストで結びつくという事。
これを実現出来るのならば、街道整備くらい安い買い物である。
そして、その計算は即座にフューズの脳裏にも閃いたようだ。
「キタネエ!
俺に先に手の内を明かさせて、その上でより利益を取る方針を出すなんて!」
と喚き出したが、王や公爵はそ知らぬ顔であった。
それどころか、
「ふん。どっち付かず等と虫の良い戯言を抜かすからだ」
「その通りです。外交とは、決断力が全てに優先します」
と、二人に遣り込められている。
「そりゃ、あんたらは大国だし、権限あるからいいだろうけどよ……」
とフューズは嘆いていたが、可哀相な立ち位置の男である。
「わかったよ、わかりましたよ!
俺も上層部を説得しますよ。ったく、何で俺がこんな役回りなんだよ……」
と、半泣きになりながら叫んでいた。
つまり、テンペストを国として認めると同時に、国交を結ぶ。
だが、先陣を切るのは流石に出来ないとの事で、それはドワーフ王が最初に宣言する事になった。
こうして、残りの時間で細かい打ち合わせを行ったのである。
事態は、俺の思うよりも加速度的に動き出しているようであった。
会議が終わりに近付き、後は各自、国元で詰めておくという段階になった時、
バアアアン!!!
と、扉を開いて、何者かが入って来た。
そして、
「話は聞かせて貰ったわ! この国は、滅亡する!!!」
と、言い放ったのだ。
それは、小さな女の子。
十大魔王が一人、"迷宮妖精"のラミリスだった。
明日の更新は出来ません。
なるべく早く、更新いたします。遅くとも、日曜日には…。




