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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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婚約するまでは「君を愛している」と言ってくれていた彼はいつしか……?

 婚約者ロロルは婚約するまでよく「君を愛している」と言ってくれていた。

 けれども婚約した途端あっさりした態度を取るようになり、しかも次第にこちらから声をかけてもスルーされてしまうほどになってしまった。


 ――そんなある日。


「愛してるよ、エリザ」

「ありがと!」

「今夜どうだい?」

「いいよ! 五でどう?」

「オーケイ」


 ロロルは繁華街を見知らぬ女性と歩いているところを目撃してしまう。


「また会えて嬉しいよ」

「ほんと!? やったぁ。こっちも会いたかったぁ」

「えっ、本当かい!?」

「あははぁ」

「嘘?」

「どうかなぁ」

「どっちなんだい!?」

「えへへ。……ひ、み、つ!」


 彼は実は定期的に金を払って女性と会い浮気に近いような行動を繰り返していたのだ。


 もう耐えられない。

 そう思っていて。


 内心密かに傷ついていたのだが――そんな中で迎えたある週末、ロロルは馬車の事故に遭い亡くなってしまった。


 その日、ロロルは女性と会っていた。

 二人仲良くお出掛けするため馬車に乗っていて、その道中事故に遭ったのだ。


 ――彼の死によって私と彼の婚約はほぼ自動的に破棄となった。


 ロロルの母親は思わぬ形で知ることとなったロロルの浮気にかなりショックを受けていたようだが、誠実に対応してくれ、私に対しそのことについて何度も謝ってくれた。


 悪いのは彼女ではない。

 だから謝らせてしまって少々申し訳なさも感じていた。


 ただ、真っ直ぐな心で謝ってもらえたことで胸の痛みが少しましになったような気はしたので、そういう意味では謝罪はとてもありがたかった。


 その後私は別の男性と無事結婚でき穏やかな日常を手に入れられたのだった。



◆終わり◆

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