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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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涙色の空に

詩のような作品です。

あれから幾つもの夜が過ぎたわ

それでもまだ泣いているの

少しでも早く忘れてしまいたいと

そう願っているのに

どうしてかしら

願いとは裏腹に

この脳にはあなたがこびりついている


胸の内は

黒いインクで塗り潰した空のように

重苦しくて

言葉では表現できないような

そんな色をしている

感情と傷が入り混じって

空いた口から流れ出した

血に似た何かのよう

生きるために

流すもの

生きるために

流れるもの

意識せずとも

傷を負えばそこから溢れ出す

黒い想い

黒い痛み


ねぇ あなたはきっと


わたしを思い出すこともないのでしょう?


だからね

もう少ししたら

黒いものを拭って

すべて解き放って

新しい明日を見据えたい

新しい朝を迎えたい

そう思っているの

そう願っているの

それが今のわたしの目標よ


あなたとはさよなら


あなたとの日々

あなたとの記憶


すべてをこの手から離して


あれから幾つもの夜が過ぎたわ

それでもまだ泣いているの

少しでも早く忘れてしまいたいと

そう願っているのに

どうしてかしら

願いとは裏腹に

この脳にはあなたがこびりついている


それでもいつかは過ぎ去って


過去に

記憶に


流れてゆくのでしょうね


あなたはとうにそこを通り過ぎて

わたしはまだそこに辿り着けていない


でもね?


いつまでも苦しみ続けるつもりはないの


すべて捨ててしまう

すべて無に還す


そして叫ぶの


さよならを


涙色の空に

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