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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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322/598

婚約破棄の記憶は今も確かに。~貴方を許さない~

 貴方を許さない。

 そう、あまりにも身勝手だった貴方を、私は——。


 かつて私たちは婚約者同士だった。

 その関係性は決して揺らぐものではないと信じていた。


 けれどもそれは間違いだった。


 私がただそう思っていただけ。

 私がただそう信じていただけ。


 結局貴方は私に対して特別な感情を抱いてはいなかった。


 ……いや、そんなことは知っていた。


 彼が私を好きでないことなんて。

 彼が私を愛していないことなんて。


 そんなことは分かっていたのだ。


 でも、それでも、私たちは婚約者同士だから。その関係が壊れることはないと思っていた。そういうものなのだと、それが当たり前なのだと、何の迷いもなくそう思っていた。どちらかがやらかした、なんてことにならない限り、婚約破棄なんてことは起こらないものと思い込んでいた。


 だが彼は。


 もう要らない。

 きみは僕にとって必要な人間ではない。


 ——そう、はっきりと述べてきたのだ。


 こちらは理由を聞こうとしたけれど、彼は不機嫌まるだしの顔をしていて、聞くなと暗に圧をかけてきているかのようであった。


 貴方は、貴方がしたことが酷いことであったと、理解している?


 あまりにも酷いわ。

 どこまでも心ない。


 だから、貴方を許さない。


 そう、あまりにも身勝手だった貴方を、私は——。



◆終わり◆

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