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177.合流

「うむ……ここは面白い街じゃのう」

「私たちがいないからって羽目を外していないでしょうね?」


 アスガルドからの客……ボーマンとヴィグナを出迎えに行くと、案の定ボーマンは好奇心に目を光らせている。だが、なんでヴィグナはこんなに機嫌が悪いのだろうか?



「おそらくですが、寂しかったと素直に言うのが恥ずかしいのではないでしょうか?」

「こいつ可愛いな……」

「ガラテア、うるさいわよ!!」



 耳元でささやくガラテアの言葉を聞きつけたヴィグナが顔を真っ赤にする。俺としてもちょっとイチャイチャしたくなってきたが今はそれどころではない。


「ボーマンこれを作るのを手伝ってほしいんだ。できるか?」

「うん……これはなかなか面白いものを考えたのう……異世界の人間は大胆なことを考える」



 ガラテア(人)との会話で閃き書いた設計図を見てボーマンも目を輝かせる。



「そうじゃの……軽くて丈夫な木が必要じゃな。あてはあるかの?」

「もちろんだ。世界図書館である程度候補は絞ってる。あとはいくつかの翼の形状も試したいな……」

「うむ……あとは動力じゃな……蒸気ではちょっと難しいかのう」

「とりあえずは今回はあくまでこういうものがあるというアピールだ。とりあえず完成させて、コンテストに優勝してから量産化はかんがえよう」


 あーてもない、こーてもないと俺とボーマンで話し合っていると女性陣も楽しそうに笑う。


「全く二人とも活き活きとしちゃって……」

「うふふ、やはりマスターは領主をしているよりもこうやって発明品について話し合っている方が楽しそうですね」

「まあ、こいつは昔っからそういうところがあるのよね……」


  二人して何やら盛り上がっているが彼女たちにも頼むことがあるのだ。



「ヴィグナ、ガラテア、悪いがこの周囲の木を伐採して持ってきてくれないか? 冒険者ギルドに頼むよりもそっちの方が速そうだからな」

「いいけど、護衛はいらないの? ここはアスガルドじゃないのよ」

「大丈夫だ。商業連合は正々堂々と発明品で俺を倒したいようだからな」


 そう、ガラテア(人)が俺を本気で除外しようとすればもっとやり方はあったのだ。そもそも彼女たちの商会に行った時に兵士に突きつけることもできたのだ。


「じゃあ、俺達はエミリオに頼んだ倉庫に引きこもっているからな。頼んだぞ」

「もう、人使いが荒いわね……」

「うふふ、そういいつつもヴィグナ様もマスターの役に立てるのが嬉しいようで」


 そうして俺たちはとある発明品の開発を始める。ここだけの話、アスガルドにきたばかりみたいで楽しいなと思ったものだ。



**


「それで……グレイスたちは何かを作り始めたのね。しかも、アスガルドからドワーフまで呼び寄せて……面白いことになりそうね」



 部下からの報告に満足そうに頷くガラテア(人)。自分たちの倉庫で彼が何かをつかんだのはわかっていたが、何をつくるのだろうか? 楽しみだという気持ちに無いかと言われれば嘘になる。

 でも……



「今回のうちの発明品には勝てないわ」


 影にかくれている人が二人ほどのれる籠のようなものを見つめてにやりと笑うガラテア(人)。

 そして、市場に出回っている粗悪なソレを見つめて目を細める。



「銃か……別に先祖に敬意はないけれど……悪用されるのはあまり良い気持ちではないわね」


 そう言いながら彼女は手の中で粗悪な銃を見つめるのだった。

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