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鉱山アリとの戦闘中に俺は最悪の再会をしてしまった。俺とゲオルグは一瞬目を合わせて……あいつはこちらを嘲るように嗤いやがった。
「はっ、色々と小細工をしていたようだが、無駄に終わったようだな!! たった三人で何ができる? 俺の軍勢がこいつらを倒すのを指をくわえて見ているんだな!!」
「ゲオルグこいつは俺たちの獲物だ!!」
「うおおおおお!!」
俺の言葉を無視してやつの号令と共に何人もの兵士たちがなだれ込んでくる。
「グレイス!!」
「マスター!!」
二人がどうするのかと問いかけてくる。正直ヴィグナとガラテアだったら、こいつらには負けはしないだろう。だけど、こいつらは人間で、しかもゲオルグの命令に従っているだけなのだ。
カイルの時のようにこちらを殺そうとして来ているのならば話は別だが……
「---!!」
そんな風に迷っている間にもゲオルグの兵士たちが、女王アリをひたすら攻撃していく。だが、彼らではガラテアの攻撃すら防ぐ女王アリの甲殻にダメージをあたえることはできないようだ。どうするのかと思った時だった。
「前衛の連中はそのままそいつを抑えておけ。私も行く!! そして、後衛の連中は卵を焼き払え!! 二度とこいつがら鉱山に現れないようにしておけ!!」
ゲオルグがさやから剣を抜くと、煌びやかな刀身があらわになる。
なんだあれは……?
俺は見たことのない材質でできた剣に嫌な予感がした。だって、ゲオルグは兵士たちの攻撃が通じないのを見て、それでも斬りかかろうとしているのだ。
これがあいつの切り札なのか?
「いくぞーーーー!!」
「「おーーーー!!」」
ゲオルグが煌びやかなに輝く剣を手にして女王アリに突っ込むと同時に、彼の部下たちが卵を切り刻んでいく。
ぐしゃりとつぶれる嫌な音がして俺が顔をしかめた時だった。
「-----!!」
女王アリが甲高い音を発したと同時に、その目が真っ赤に染まり……その腕を激しく動かすと囲んでいた兵士たちが紙のように切り刻まれる。
「なによ、あれ……さっきまでは本気ではなかったとでもいうの……」
「マスター、鉱山アリから激しい怒りの感情を感じます……」
「ああ……そうか、あいつはあれでも手加減をしていたんだ。卵に被害が及ばないように……」
そして、その卵が破壊されたらどうなるか……その答えがこれである。
「がはぁ……」
情けない声とともにゲオルグが吹っ飛ばされてきた。手持っていた煌びやかな剣が宙を舞って地面につきささり……ゲオルグの兵士たちを切り殺した女王アリは怒りに満ちた目で俺たちをみつめるのだった。
更新再開します。
また話が変わりますが『外れスキル「世界図書館」による異世界の知識と始める『産業革命』~ファイアーアロー?うるせえ、こっちはライフルだ!!~』
の二巻が三月十五日に発売されます。
書影も公開されているのでよかったらぜひ
よろしくお願いしますー




