95話
朝早くに起き、準備万端のボクはクランハウスに移動。出迎えてくれたのはメリーさん。
「おはようございます。みなさんが会議室でお待ちです」
「みなさん?」
現在朝の7時30分。リュウイチさんはもしかしたら来るかもしれないと思っていたが、みなさんとは一体誰が来てるんだろうか。
そう思いながら会議室の扉を開けると中にいたのはマリナさん、スズメさん、リュウイチさんの他に赤井コジロウさんと亀白ナルミさん。
「お、おはようございます。トップクランのリーダーが勢揃いで何故ここに集まっているのでしょうか?」
「ハヤトくん、おはよう。チヅルから俺の段取りの事も考えてくれてアイテム作ってくれるって聞いたから、こっちもさらに段取り良く進めれるようにみんなに声掛けしたんだ」
リュウイチの考えた段取り。
ボクが浄化の光を全員分作ったら、4カ所同時に悪魔退治を始める。
リュウイチさんは時間の国にいるサタン。
ナルミさんは鏡の国にいるベルゼブブ。
コジロウさんは今際の国にいるマモン。
そしてボクが不思議の国にいるレヴィアタンを倒す。
そうすれば最終章が始まりラスボスの赤の女王と戦う事が出来るようになる。
ラスボスの赤の女王を倒したら、その後に隠しボスでもある月影の白兎を倒す。
「この段取りだと不思議の国にいるボク達がラスボスの赤の女王を1番早く倒すかもしれませんが、よろしいのですか?」
「このくらいのハンデがあっても1番早くラスボスを倒すのは俺だから大丈夫だ。むしろこのくらいのハンデがあった方が俺は燃えるよ」
「そういう事であればこの段取りで進めて行きたいと思いますので、みなさんよろしくお願いします。それではボク達は今際の国に向かいましょう」
マリナさん達も事前に南の王国の牛エリアにある迷宮ダンジョンを攻略していたため、ボク達はクランハウスの裏庭から今際の国へ。
今際の国は生と死の狭間にある世界。辺り一面に広がる綺麗な花畑。その先にあるのは大きな川。この川の名前はサンズオブリバーズ。
サンズオブリバティ、自由の息子達を意味する言葉をもじってこの名前になっている。サンズオブリバティはアメリカの独立革命に関連する言葉だがイギリスからしたら反逆者でもあり邪悪な息子達と呼んでいた歴史がある。
サンズオブリバーズの向こう側に悪魔マモンがいる。悪魔マモンは文字通り、魔の門を表す。魔の門を抜けた先には大量の邪悪な息子達がいるという設定。
サンズオブリバーズには大きな橋が掛かっていて、聖なる子どもアリスはそこにいる。
聖なる子どもアリスのところまでは簡単に行けるが川の向こう側にいる悪魔マモンのところに行くのは困難を極める。
「まずはアリスのところに行きましょう」
綺麗な花畑を抜けて、アリスのいるサンズオブリバーズに到着。
「よくぞここまで来たな。ここまで来る事が出来た君の力を認め、君に力を与えよう」
[クラブの10級になったため、必殺付与が出来るようになりました]
[クラブのジャック級になるための条件を満たしているため、クラブのジャック級になりました]
[クラブのジャック級になったため、アイテム核融合が出来るようになりました]
「必殺付与で不思議の国の魔物を倒せるようになります。私達が悪魔を留めておくのも、もう限界です。太陽の金猿から力を授かった貴方達なら悪魔達を浄化する事が出来るはずです。悪魔マモンが魔の門を完全に開くのも時間の問題です。急いでください」
「わかりました」
ボク達は大きな橋を渡り、川の向こう側へ。そこは実体のないモンスターがウヨウヨいる場所。邪魔な雑魚モンスターは反転付与をして実体化しながら倒し、悪魔マモンの元へ突き進む。
「これが魔の門?思ってたより小さいね」
ボク達の前に姿を現したのは小さな鳥居。その鳥居の前には悪魔マモンの姿。鳥居の向こう側には大きな姿の悪魔達がいるが、小さな鳥居を渡って来る事が出来ない様子。
「死獣達がこの門を大きくさせないように守っているんですよ」
十二支のうしは丑と書いて鳥居の形をしている。そして鳥居は鳥と猪を表す。だから南の王国の死獣は3大食肉の牛豚鳥になっているという設定。
「リュウイチ達を待たせるのも悪いから悪魔マモンを倒してサッサと戻りましょう」
「はい」
4秘宝を持ったスズメさんとメリーさんの連携プレイは凄まじく一瞬で悪魔マモンを撃破。
「よし、じゃあクランハウスに戻りましょう」
ボク達は移動アイテムを使いクランハウスへ移動。ボクは作業場のある部屋へ行き作業開始。
「まずは段取り確認からだ」
バルスソードとセフィロトの樹の杖から浄化の光に必要な素材を取り出すために、アイテム合成のスキルに反転付与してアイテム分解する。
分解して取り出したフローライトとセフィロトの樹の枝をアイテム合成して生命の光を作製。
生命の光に必殺付与して死の光を作製。
死の光に反転付与して浄化の光を作製。
「よし、段取り確認はオッケー。作業開始だ」
~~~~~
「一点集中スキル・オフ」
浄化の光、100%の神品質。
「よし、全員分出来たし、会議室に行くか」
みんなの待つ会議室に到着。
「ハヤトくん、お疲れ様。朝言ったようにこれからみんなで悪魔を倒しに行く。まさかレミも同時に悪魔退治に動くと思っていないだろうからビックリするだろうな」
リュウイチさんに反乱を起こした黒崎カゲトラさんと蛇白レミさん。反乱を起こして新しく作ったクランを解体されてからはカゲトラさんは意気消沈してすっかりとやる気を失っていたが、レミさんはまだ何か諦めていない様子で活動している。
「リュウイチってホントそういうところ意地悪だよね」
「俺は何も悪くねぇよ。全部レミのせいなんだからよ。まぁ雑談はここまでにして勝負開始と行こうかハヤトくん」
「はい。よろしくお願いします」
浄化の光をみんなに渡すと、みんなはそれぞれの国へ行き、悪魔退治を開始。
「さぁ、ボク達も急ぎましょう」
「えぇそうね」
ボク達はクランハウスから不思議の国へと向かった。




