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チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
第三章 水の惑星Ⅰ

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76/230

76 あっ あは あははは

 ドンッ


 今度は、乾いた発射音が一帯に響いた。


 「あ」

 周囲の者は思わず言葉を発した。


 顔面を射抜かれた敵の指揮官(コマンダー)は、静かにその場に崩れ落ちた。


 周囲の者は、一斉に発射音が発したあたりを振り返る。


 そこには、両足を踏ん張り、両手でしっかりレーザーブラスターを握るエウフェミアの姿があった。



 ◇◇◇



 「エウフェミアちゃん。よ……く……やった……ね」

 シナンはそれだけ言うと、気を失った。


 「あっ、あはっ、あはははっ」

 エフフェミアはレーザーブラスターの発射で精神力を使い果たしたらしく、そのままそこに座り込んだ。


 アナベルはただ茫然としている。


 「星間警察職員」と「偵察局員」も茫然としている。



 ◇◇◇



 だが、「星間警察職員」の一人が、すぐに正気を取り戻した。

 「おっおいっ、すぐに救援を呼べっ! 重傷者1名。至急、医療班の派遣を要請だっ!」


 「星間警察職員」と「偵察局員」は次々正気を取り戻し、あわただしく活動を再開する。


 そんな中、アナベルは、ただ、その場に立ちすくんでいた。

 (私は、私は、何をやっているんでしょう。一介の学生であるシナンさんやエウフェミアさんが、こんなに体を張って頑張っているのに、私は……)



 ◇◇◇



 (もう一歩、もう一歩なんだけど……)


 ラティーファの敵の指揮官(コマンダー)への斬撃は全て受け止められてしまっている。


 幸運にも超心理学(パラサイコロジカル)技術(テクノロジー)の才能に恵まれたラティーファだが、正式な戦闘訓練は一切受けていない。


 力任せにレーザーセイバーを振り、力任せに突進する。


 余分な力が入り、疲労の蓄積も早い。


 (ふっ、息が上がって来たな)

 敵の指揮官(コマンダー)はほくそ笑んだ。


 (ラティーファ(あの女)に疲労が溜まり、動きが悪くなったら一気に決める。返す刀で坊っちゃん(あのガキ)も斬る)


 (いけないっ、このままではやられる。何とかしないと)

 坊っちゃんを焦燥感が襲っていた。



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