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チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
最終章 後日譚

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227/230

227 後日譚 ラティーファ

振り返ったアナベルとオキニィの前には、笑顔のラティーファが立っていた。


 「ラティーファさんっ!」


 「アナベルさん、オキニィさん。お久しぶり~」


 「あのラティーファさん。この()たちは?」


 「あはは、あたしによく似てるでしょ。三つ子なんだわ」


 「三つ子? 双子は時々聞くけど、三つ子は珍しいですね」


 「まあ、旦那さん(変なの)と結婚したら、子どもまで個性的になっちゃってね。はーい、みんな整列ーっ」


 ラティーファの号令で、追いかけっこしていた三つ子はラティーファの前に横に並んだ。


 「左から長女のタオリ。あたしに似て、真面目で気が強いって」


 「真ん中が次女のタギツ。旦那さん(ホタカ)に似て、すぐレーザーセイバー持ち出して、戦闘(ケンカ)したがるの」


 「右が三女のイチキ。この()はおじいちゃんに似て、機械オタク」


 「見事に個性が割れましたね。それに3人ともそっくりで良く見わけがつきますね。後、名前の由来は?」


 「ははは、アナベルさん。矢継ぎ早に質問をー。個性の件はこっちが誘導した訳でもないのに、勝手にこうなったのね。見分けはやっぱり良く見ると微妙に違うの。旦那さん(ホタカ)はよく間違えるけどね。名前はね……」


 ラティーファは海を指差した。

 「『アクア3(ここ)』は海の惑星(ほし)だから、地球(テラ)の古典から海上交通の三姉妹の女神からとったの。ムナカタ三女神っていうんだけど」


 「いい名前ですよね」


 ◇◇◇


 「旦那(だん)さんはもう体の方は全然大丈夫なんですか?」

 アナベルの質問に、ラティーファは笑顔で答える。


 「昔みたいに戦場でレーザーセイバー振り回すことはもう出来ないけどね。今は『肉食魚(ガレオス)』相手にレーザーセイバー振り回しているよ」


 「惑星『バストーニュ』戦の後は大変でしたものね。もう、助からないって言われて」


 「あの時は本当にアナベルさんにもオキニィさんにも心配かけて……」




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