表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
最終章 後日譚

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

224/230

224 後日譚 坊っちゃんとエウフロシネ

 ティモンは船を接岸させるなり、エウフロシネに突進する。

 「エウフロシネちゃ~ん。お父さんだよ~」


 「もうっ! お父さんっ!」

 エウフロシネはそんな父を一喝する。


 「お客さんを放り出してくるなんて、ダメでしょうっ! ほら、さっさとアナベルさんとオキニィさんをご案内してっ!」


 「は~い」

 ティモンはしゅんとしながらも、アナベルとオキニィを誘導する。


 笑いを噛み殺していたアナベルだが、エウフロシネを一瞥すると、その表情は驚愕に変わった。

 「エウフロシネちゃん?」


 そこにはモデル体型の長身金髪美女がいた。


 「アナベルさん。お久しぶりです」


 「驚いた~。いくつになったんだっけ?」


 「こないだ20歳になりました」


 「そうだよね~。10年前だもんなぁ。『アクア(スリー)』で戦ったのは……」


 「その時は10歳でした」


 「うんうん。本当に可愛かった」


 「今は?」


 「美人さん」


 「ありがとうございます」

 エウフロシネは満面の笑顔になった。


 「エウフロシネちゃん、坊っちゃんは?」

 アナベルの問いに、エウフロシネは笑顔のまま答える。


 「いますよぉっ、凄くカッコよくなったから、驚かないでくださいね」


 「うふふ。それは楽しみだなぁ~」


 ◇◇◇


 もとより「アクア(スリー)」にあった偵察局の訓練所は、坊っちゃんの手により整備された訓練学校に生まれ変わった。


 今や坊っちゃんはその訓練学校の代表である。


 エウフロシネに案内されて訓練学校に入ったアナベルとオキニィは目を見張った。


 190はありそうな長身。黒髪細マッチョな見るからに好青年が訓練生を指導していたからだ。


 「うん。いいですよ。もうちょっと気を入れてみてください。うん。もっと良くなりました」

 「うーん。もうちょっと力を抜いて下さい。あ、ちょっと抜き過ぎかな?うん、それでいいです。随分、よくなりましたよ」


 (カッコよくなっても、丁寧な教え方は変わらないんだな。私もああやって教えてもらったっけ)

 アナベルは微笑んだ。


 「懐かしいね」

 寡黙なオキニィもぽつりと言った。


 「そうだね」

 アナベルも頷いた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ