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チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
第五章 要塞惑星

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210/230

210 ディ ディープキスしてました

 パウリーネはまたレーザーセイバーを振り始めた。


 (成程。すげぇ圧力だ)

 シラネは倒されないように、しっかりとレーザーセイバーを握りしめ、ゆっくりと前進を続けた。


 その時だった。後方から様々な声が聞こえて来たのは……


 最初はアナベルの声だった。

 「えっ、えっ、えーっ、ラティーファさん、だいたーん」


 次はシナンの声だった。

 「ラティーファちゃん、分かってはいた。分かってはいたけど、こうまで見せつけられるのはきついよー」


 後はわいわいがやがや、普通兵たちの声。


 (何だってんだ? 気が散るっ!)


 そうは言ってもパウリーネと対峙している以上、気を抜いたが最後、圧力に飛ばされる。


 いや、それで済めばいい。本当に気を抜くとレーザーセイバーの一撃で殺されかねない。


 そこへラティーファの声が届いた。

 「シラネさーん。お待たせしました。また、交代しまーすっ」



 ◇◇◇



 ラティーファの言葉がシラネに届くと同時に、旦那(だん)さんはレーザーセイバーを大きく振り上げ、パウリーネに向かって、突進してきた。


 シラネは慌てて道を開け、ゆっくり、後ずさりしながら、ラティーファたちのところへ戻った。


 「で、何が起こってた訳?」

 怪訝そうな顔でシラネは尋ねる。


 「あ、あの、ラティーファさんが、だ、旦那(だん)さんに……」

 アナベルは小さい声でやっと答える。


 「ラティーファちゃんが旦那さん(兄貴)に? 声が小さくてよく聞こえないよ」


 「ディ、ディープキスしてました」


 「!」

 シラネは絶句した。


 しばらく沈黙が空間全体を覆った。


 その中でやっと次のセリフを絞り出したのはシラネだった。


 「すっ、するってえと何か? あたしは実の兄貴がディープキスしてる、その鼻先で命懸けで戦っていたのか…… てか、戦場で何してんだ、ラティーファちゃん?」


 「『チャージオン』から最も迅速に回復する方法…… です」


 「なーるほど、『チャージオン』から最も迅速に回復する方法。なるほどなるほどって、マジか?」


 「…… マジもマジ。大マジです」


 「うんそうかあ。でも、これでいいのか?」




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― 新着の感想 ―
[一言] 凄いですね (;'∀') 回復方法が!! これで何回も旦さんは戦える!?
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