198 あいつら出来たな
「うーん」
シラネは更にもう一度ラティーファと旦那さんを凝視する。
「凄い。ラティーファさん。旦那さんとシンクロ出来る程、腕を上げるなんて」
アナベルは感嘆する。
「い、いや、アナベルちゃん。あたしも信じられないが、あれは……」
シラネは今まで見せたことのない驚愕の表情を見せる。
「旦那さんがラティーファちゃんに合わせてるんだっ!」
「ええっ!」
アナベルもシラネに負けないほどの驚愕の表情を見せる。
「自分よりレベルの低い人に合わせることが大嫌いで、実質『アクア3』でのレーザーセイバー使い養成課程を破綻させた旦那さんが人に合わせている!?」
「こ、これはだな、アナベルちゃん」
「はい?」
「あいつら出来たな」
「ええーっ」
アナベルは赤面しながらも、思い当たる節があると思いだした。
「シラネさん。そう言えば、最近、ラティーファさん。とうとう20歳になった。これで名実とも大人の女だと胸張って言ってました」
「まあ、あたしもけしかけていたことだが、そうか、ついに出来たか……」
感慨深そうに、目を閉じ、腕組をしていたシラネだが、ふと我に返った。
「いかん。物思いに耽っている場合じゃない。アナベルちゃん、あたしらもペアで行くぞっ!」
「はいっ!」
◇◇◇
20分間、最強の3ペアがレーザーセイバーとレーザーブラスターで「狂信的暗殺者」を倒していく。
20分経過後、3ペアはいったん撤収。そこをオキニィとシナンが最大出力のレーザーガンで3連発の砲撃をし、「狂信的暗殺者」の鎧に衝撃を加える。
更にその後の20分間、3ペアが「狂信的暗殺者」を倒していく。
それを3回繰り返したところ、「狂信的暗殺者」は全滅した。
◇◇◇
「Stand or Die」
その命令を受け取った宙港の守備兵たちは戦慄した。




