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チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
第五章 要塞惑星

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154/230

154 無茶ぶりもいいとこだな

 「ルカイヤのことだから、早いうちから『バストーニュ』に目をつけて、政治工作してたんだろうね。人のことは言えないが、ありゃあ、まともじゃないよ」


 「そういったことから、懇切丁寧に説明するしかないだろうな。ああ、頭が痛い。それになあ……」


 「それに?」


 「陛下に今後の対策を問われると思うんだわ。今後、『バストーニュ』どうするんだって」


 「行政上は立派な『銀河帝国』内の一惑星だからね。帝国法規上は『不法占拠』ってことになる」


 「このままって訳にはいかない。かと言って、あそこは『要塞』だ。奪還しろったって、大規模な軍事行動が必要になる。だが、あそこは『銀河連邦』との勢力境界線にほど近い」


 「脅威を理由に『銀河連邦』も兵力動員をかけるだろうね」


 「そうなりゃ今度こそ全面戦争になりかねん」


 「まあ、皇帝陛下は賢明な方だ。その辺はよく分かっていると思うよ」


 「それが救いだ。だが、どうするか……」


 「あたしは『外交交渉』しかないと思う」


 「ほう」


 「パウリーネもルカイヤも話が分からない奴じゃない。戦っていて思ったが、奴らの考え方は『洗脳機関』より、むしろ『偵察局(こっち)』に近い。絶対、交渉する価値はあると思う」


 「分かった。それは気に留めておく」



 ◇◇◇



 「やってくれたな」

 「ああ、全くだ」

 「書記長はカンカンになって怒っているそうだ。総裁は穏便になんとかしろと言ってきた」

 「穏便になんとかしろと言ったって、どうすりゃいいんだ?」


 「洗脳機関」本部の一室。がん首並べているのは第一から第四の軍団長たちである。


 「全銀河に向けて『独立宣言』発信しやがったからな。当然『銀河連邦(うち)』のトップの書記長にもばれる」

 「書記長は『洗脳機関(うち)』の一個軍団が『銀河帝国』の要塞となる惑星を占拠したと聞いたまではご満悦だったが」

 「総裁が我々が第五軍団長とその秘書に辞任勧告をしたら、相手がへそまげて『独立宣言』されたと説明したら、激怒したそうだ」

 「それで、『銀河帝国』を刺激しないで、惑星『バストーニュ』と『第五軍団』を取り戻せと」

 「無茶ぶりもいいところだな」


 


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