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151 第四章エピローグ
総統は苦虫を噛み潰していた。
(戦力的には『第五軍団』がずば抜けて優れていることは疑いようがない。だが、『第五軍団』はこっちの制御が効かない。こっちの動き次第では、自立だってしかねない)
(かといって、他の軍団を『バストーニュ』に置いた日には、『銀河帝国」側は大喜びで奪還作戦に出るだろう。特に死人を出せば出すほど忠誠心の証だとか言っている無能の『第二軍団』は話にならない)
総統は再度大きな溜息を吐いた。
(『ゴリ押し秘書』め。これからどうする気だ……)
くしくもシラネも同じことを考えていた。
(ルカイヤ。これからどうするつもりだ……)
◇◇◇
「ふーん。『バストーニュ』にも衛星が一個あるんだねぇ。あー、お月様がきれいだ」
旦那さんと三度刃を交え、気分が充実しているパウリーネは上機嫌だ。
その陰でルカイヤは独り言ちていた。
(ふん。これからどうするかですって、そんなことはこっちが聞きたいですっ!)
チャージオン第四章 完




