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チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
第四章 水の惑星Ⅱ

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150/230

150 たぶらかされてやがる

 「第五軍団長パウリーネ及び同秘書ルカイヤの解任を上申します」

 「洗脳機関第二軍団長」は「洗脳機関総裁」にそう言った。


 「何故。そのような上申をする?」

 総裁は淡々と返した。第二軍団長は大げさに驚きの表情を見せる。


 「逆にお聞きしたいですな。何故、この上申に疑問を持たれるのか? 『第五軍団』は勢力扶植に失敗し、五つもの惑星を放棄した。軍団長と秘書の救出に『フォージャー』を使い、『銀河帝国』側に『洗脳機関』と『銀河連邦』の繋がりを察知された。最も許しがたいのは『狂信的(ファナティカリー)暗殺者(アサシン)養成のための洗脳システム』を破壊せずに撤退し、むざむざ『銀河帝国()』に渡したこと」


 総裁は大きく息を吐くと、ゆっくりと反論した。

 「五つの惑星を失ったのは確かに痛い。しかし、代わりに要塞惑星『バストーニュ』を確保した。『銀河連邦』との繋がりを知られたのも良くないが、軍団員は犠牲を払ってまでも軍団長たちを救出したかったのだ。団結力の強さは捨てがたい。『洗脳システム』を奪われはしたが、ルカイヤ(あの秘書)は優れた『指揮官(コマンダー)養成システム』を開発している」


 「(ちぃっ、総裁め。あの小娘どもにたぶらかされてやがる)……」


 「それにあの二人を解任して、誰が惑星『バストーニュ』を守るのだ?」


 「それは、七人もの『指揮官(コマンダー)』の犠牲を出し、経験豊富な『第二軍団(我々)』が……」


 「(自分たちが『ビル・エル・ハルマート』『アクア3(スリー)』『学術研究惑星』で失敗したことは棚上げか)…… まあいい。この件は預かる。今日はもう部署に戻れ」


 「はっ、良い知らせを期待しております」


 第二軍団長は退席した。

 (ああは言ったが、総統は当てにならん。『第二軍団(こっち)』も隠密裏に独自に動かねばならんか……)



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