表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
第四章 水の惑星Ⅱ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

131/230

131 今更何を言ってもしょうがない

 「!」

 旦那(だん)さんは素早く真後ろに跳躍する。


 元いた場所にはレーザーブラスターの一撃が突き刺さる。


 「勝負は下駄を履くまで分からない。まさにそのとおりですね」

 工場の裏から姿を見せたのは、パウリーネとルカイヤであった。



 ◇◇◇



 「どうやって来たの? 宙港は『偵察局(うち)』が押さえているはず」

 坊っちゃんの疑問に、今度はルカイヤが微笑を浮かべて答える。


 「あら、空挺降下は貴方たちだけの専売特許ではないですよ」


 「じゃあ、どうして、僕たちがこの惑星(ほし)に来てるって、分かったの?」


 「あんだけ強い気配振りまいていましたらねえ。こちらも気付きます」


 「くっ、こっちはアナベルさんたちの救援で頭がいっぱいで、そこまで気が回らなかった」



 ◇◇◇

 


 「いよーしっ、戦闘(ケンカ)しようぜ。戦闘(ケンカ)しようぜ」

 パウリーネはレーザーセイバーをぶんぶん振り回す。


 「いいねぇ。強いよね。君」

 旦那(だん)さんも満面の笑みを浮かべる。


 「その前に、ケガをした人を連れて、撤退して下さい」

 ルカイヤは負傷していない方の「指揮官(コマンダー)」に命ずる。


 「ルカイヤちゃん、早く戦闘(ケンカ)させてよ」

 パウリーネは手足をバタバタさせる。


 「少しくらい待って下さい。見なさい。旦那さん(相手)だって、やる気満々じゃないですか。逃げやしませんよ」



 ◇◇◇



 その場は旦那(だん)さんと坊っちゃん。パウリーネとルカイヤしかいなくなった。後方は工場に「洗脳機関」の兵。反対側の後方に「偵察局」のレーザーブラスター使い五名。


 「私はパウリーネ様の意思を最大限に尊重し、この勝負に一切関与しません。貴方も野暮は言いませんよね」

 ルカイヤの呼びかけに、坊っちゃんも頷く。

 「そんなことしたら、僕は旦那(だん)さんに殺されかねないよ。やれと言われたって、出来ないよ」


 「よろしい。パウリーネ様。存分におやり下さい」


 「旦那(だん)さん。今更何を言ってもしょうがないのはよく分かってるから、好きにして」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ