表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
第四章 水の惑星Ⅱ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

114/230

114 くらえぇぇーっ

 その雄たけびは双方同時に上がった。

 「チャーーージィィィィオォォォォンッ!」


 (パウリーネ(相手)も『チャージオン』使うのか? これは……)

 

 白い光は島全体と「航宙艇」をすっぽり覆い隠し、その光の柱は大気圏を抜け、宇宙まで届かんばかりの勢いで立ち昇った。


 やがて、白い光が少しずつ消えて行きはじめた頃、周囲の者の眼に入ったのは、旦那(だん)さんはラティーファに、パウリーネはルカイヤに手を引かれ、後方へ下がっていく姿だった。


 「ラティーファ(お姉ちゃん)っ! さすがだ。シナンさんっ!」 

 シナンは坊っちゃんと顔を見合わせると、パウリーネとルカイヤに向かって、レーザーガンとレーザーブラスターを発射した。


 今にも命中せんとしたレーザー光は、パウリーネとルカイヤの真後ろに突き刺さった。


 「!」

 シナンはもう一度発射する。しかし、やはり、パウリーネとルカイヤの真後ろに突き刺ささる。



 ◇◇◇



 見れば、敵兵も撤収を開始している。


 「追撃します。但し、くれぐれも無理しない範囲で」

 坊っちゃんの指示に訓練生も動きはじめる。


 おのおのレーザーブラスターを発射するが、巧みな撤収に命中は見られない。


 焦りからか、思わず前に出る訓練生も出てくる。


 「焦らないで下さい。相手の思うつぼです。相手の射程距離外から、気を入れて、アウトレンジ攻撃です」

 坊っちゃんの的確な指導に、訓練生の射程距離は伸びる。しかし、敵兵はそれを見切るかのように、撤収していく。



 ◇◇◇



 遂には敵兵は、全員が「航宙艇」内に撤収し、エンジン音が鳴り響く。


 「シナンさん。離水時に最大出力で、あの『航宙艇』にレーザーガンぶっ放して下さい」


 「おうよっ!」


 坊っちゃんの指示にシナンは(うなず)く。


 「航宙艇」は頭を四十五度の角度に上げると、一気に離水した。


 「くらえぇぇーっ」

 シナンは全精神力を込めて、レーザーガンを放った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ