112 むふ むふ むふふ
敵陣から単身姿を見せる全身黒ずくめの金髪美女に訓練生たちはざわめいた。
「いいねぇ。強そうじゃん」
旦那さんはちらりと己がレーザーセイバーを一瞥する。
煌々とした輝きを見せている。
「うーん。満足」
◇◇◇
パウリーネも己がレーザーセイバーをチラ見した。
やはり、煌々とした輝きを見せている。
「むふ。むふ。むふふ」
パウリーネは一人笑いをしながら、ゆっくり歩いて行く。
◇◇◇
最初にレーザーセイバーを振り上げ、突進したのはパウリーネの方だった。
旦那さん以上に強い相手との戦闘を渇望していたようだ。
もちろん、旦那さんはがっちりと受け止める。
二撃三撃とパウリーネは斬撃を加えるが、旦那さんはその度、全力で受け止める。
今度は旦那さんが距離を取り、突進して、斬撃を加える。
パウリーネは今までのお礼だと言わんばかりに、がっちりと受け止める。
旦那さんの二撃三撃もパウリーネは誠意を持って応えるかのように、全力で受ける。
双方のレーザーセイバーは眩いばかりに光輝き、また、双方の精神が極度の高揚状態であることは容易に見て取れた。




