表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
第四章 水の惑星Ⅱ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

110/230

110 今回は花を持たせる約束です

 戦況は膠着状態になった。双方が射程距離に入れず、お互いを(うかが)っている状況である。


 「よしっ!」

 坊っちゃんはレーザーブラスターを強く握りしめた。

 「僕が前に出て前線を突破します。みなさん、援護して下さい」


 訓練生は(うなず)いた。


 (旦那(だん)さん程じゃないけど、僕だって強い相手と戦いたいんだ。行くぞー)


 勇躍、前に躍り出た坊っちゃんの足元に敵のレーザーブラスターの一撃が刺さった。



 ◇◇◇



 「なっ」

 当惑する坊っちゃんを二撃目三撃目が襲う。


 (駄目だ。いったん引き返そう)

 坊っちゃんは素早く後退する。


 下がった坊っちゃんは改めて前線の状況を確認する。


 (馬鹿な。あの距離を撃って来たって? 僕だってギリギリの距離だ。そんな凄腕が敵にいる?)


 坊っちゃんは手元の双眼鏡で相手を確認する。


 「えっ?」



 ◇◇◇



 (ラティーファ(お姉ちゃん)?)

 坊っちゃんは一瞬そう思った。


 だが、そんな訳ないと思い直し、もう一度見た。

 (うん。褐色の肌と銀髪はそっくりだけど、背は20センチは低い。別人だ)

 (『ビル・エル・ハルマート』出身だろうか? ラティーファ(お姉ちゃん)の知っている人?)

 

 坊っちゃんの思いはいろいろ錯綜した。



 ◇◇◇



 (あれが『坊っちゃん』ですか……)

 攻撃軍ではルカイヤが前線を(うかが)っていた。


 (最大射程とは言え、私の射撃を(かわ)すとは…… 評判倒れという訳でもなさそうですね)

 (一度、一対一でやり合ってみたい程の腕ですが、今回はパウリーネ様に花を持たせる約束ですからね。またの機会があれば…… です)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ