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22 発電方法。

評価、登録、いいね、感想をして頂きありがとうございました。

年末なのにやる事が多いで中モチベが続いてます!!

俺は魔道具技師である川原凛久の兄に発電方法を講義している。

平屋にホワイトボードが置いてあったので借りました。

他の皆もじっくり聞いている。

自衛隊の人達は国を立て直すために真剣に聞いているようだ。


ちなみに凛久の兄の名は、川原海かわはらかいという名前でした。

空は居ないの? って聞きそうになったよ。




「ざっくり行きますね。 先ずは今までの発電はコイルと磁石等で発電してますが、これが出来なくなった原因は魔力です」

ほうー、と皆が感心する。


現在はその電気が生まれる所に魔力が干渉しちゃってるので生まれません。

細かく言うと、発電する電気を魔力が纏わり付いて電気を魔力に変えちゃうんですねー。


これは勿論世界の図書館からの知識です。



海君にどういった発電方法をしていたのか聞くと、やはりコイルと磁石等従来の方法を、魔石を使って動かしていたらしい。

そう! 此処が魔導士と魔道具技師の違いでもある。


魔導具技師である海君がその方法を取ったのは、そうするしか無かったからだ。

魔石のエネルギーを直接電気に変換する事が出来ないのです。

いや、知識があればできるけどね。


知識の無い魔道具技師は、魔石で動かす魔道具しか作れないという事である。

では、どのように魔石を直接電気に変えるのかと言うと……。

「それは、魔法陣です!」

「魔法陣? あのアニメとか漫画に出てくるような?」

とは海君の言葉。

「そう! その通り!」

ビシッと海君を指す。



「まあ、当然アニメや漫画に出てくるのとは内容は全然変わりますが、1つ基本的な魔法陣を見せましょう」

そう言ってホワイトボードにフリーハンドで二重の円を描いて、ちょっと歪んだが気にしない。


「この外側の円と中の円の間に、魔力を電気に変換する文字を書きます……このように」

「あの、日本語に見えるんですが?」

とは凛久君の質問。

「これは意味を理解し、イメージを乗せながら書けばどのような文字でも図形でも可能です、今は説明の為に日本語にしてます」

すると海君が手を挙げる。



「どうぞ」

「じゃあ、今その魔法陣は魔力を電気に変える力があるって事かな?」

フフフ、その言葉を待っていましたよ。


俺は頭を横に振って答える。

「いいえ、これはただのマジックペンで描いていますので、なんの効力もありません」

すると皆頭に? が浮かぶ。

そうだろうそうだろう、分からないだろう?

本当の先生になったみたいで楽しいな!



俺は床に置いてあるバッグから1つの瓶を取り出し、手の上に乗せて皆に見せる。

「魔法陣に効力を持たせるためには魔力が必要です、そこでこれ……魔石を砕いて魔物の血を少し混ぜたインクです」

これは俺がダンジョンに籠ってる時に作った物だ。


最初、カルマの血を入れ過ぎてまんま血じゃねぇか! ってなったのは良い思い出だ。


魔法陣に効力を持たせるにはこのインクが必要なのである。

このインクと言うか魔石と魔物の血を混ぜた液体だね。

魔力で魔法陣を描く事もできるがそれは持続しないので無意味。

道具に付与するならこれが必要なのだ。


しかし、俺はクラフトがあるので必要無いけどね。

では何故作ったのか?

決まってるだろ?

好奇心だよ!

せっかく知識があるんだから試したいじゃん?

ま、1回試してからは使って無いけど。




「魔石と魔物の血……」

おっ、海君が考え込み始めたぞ?


ここで大事な事を伝えておく。

「ちなみにこのインクは、魔石と魔物の血の割合がとても重要です。 適当に配合したインクだと、魔法陣が発動した瞬間に魔力暴走が起こるので気を付けて下さいね」

うん、俺も数回起こしたので経験談です。

魔力暴走は行き場を無くした魔力が暴れて、暴風のようになるので危ないんですよ。

俺も壁に叩きつけられました。



「では続けますね……円の中心には電気に変換した魔力を、何処に流すかどのような形にするか等を……描きこみますこのように。 こうする事で魔石を設置すれば勝手に電気に変換してくれます、が……このまま使っていると魔法陣は劣化していきます」

何度も使うとインクの中にある魔石が削られ、最後には魔物の血だけになってしまうのだ。

そうなると魔法陣の効力は格段に落ちる。



そこで世界の図書館で得た知識が役に立つ!

「劣化を防ぐ方法は、魔法陣に周囲の魔力を応用させる文字を書き込めば……長持ちします」

じゃあ、自分の魔力でそう描けば良いんじゃね? と思うだろうが、そうは問屋が卸さないのだ。


俺も勿論そう思った。

実行した。

しかし、魔法陣は直ぐ消えてしまったのだ。

それは何故か?



自分の魔力が魔法陣の効力を発揮するために消費されるのが早くて、維持できなかったのだ。


これは魔力を増やしても意味は無かったねぇ。

魔力その物と、魔力を生む魔石と魔力を含む魔物の血では、持続がそもそも違う。

魔力で描いた魔法陣は効力が発揮された瞬間から自分の魔力が消費されるが、魔石が含まれているインクでは、魔石が次々と魔力を生むので切れない、なのでその間に周囲の魔力を吸収して応用するという半永久機関ができあがるのだ。



「……という訳です。 何か質問のある方」

すると、海君が手を挙げたので続きを促す。

「魔石と魔物の血の配合率は教えてもらえるのかな? 後、どの魔石でも良いのか、どんな魔物の血でも良いのか……」

「勿論配合率は教えます、間違えば事故になりますからね。 魔石も特にこれというのはありません」

俺はそこで一拍置いて答えた。


「魔物の血は基本どれでも良いですが、より強い個体、魔物の血の方がより効果は強くなりますね」

「より強い魔物……ドラゴンって居るのかな?」

それは俺も思ったぞ。

って、ドラゴンの血をインクなんかに使うとは贅沢過ぎるよな!




世界の図書館からの情報によると、ドラゴンの血はかなり色々な使い道があるようで、血自体が魔力のような物らしい。

そうなると、現代なら兵器への応用も簡単だろう。

核以上の兵器が生まれる可能性があるな。

俺は色んな魔法薬の方が興味あるが。



だって本物の痩せ薬とか作れるんだぜ?

って、クラフトでも作ろうと思えば作れるけど、魔力が滅茶苦茶必要になる。

ゲームやラノベにあるエリクサーなんてクラフトで作ろうとすれば、人生何回分の魔力が必要になるのか分からないぞ。



しかし、ドラゴンの血があれば俺ならクラフトでエリクサーを作る事が可能だ……たぶんだけど。

いずれ商品にしてみたいと思う今日この頃。



その後、全員にインクの配合率を教えた。

決して間違えるなよ!!

フリじゃないからな!


ちなみに、配合率はざっくり言えば魔石8に対して血が2となる。

読んで頂きありがとうございました。

今日の投稿はこれが最後です。

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