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21 知らない職業。

評価、登録、いいね、感想をして頂きありがとうございました。

年末でだらけそうですがモチベ上がりますっ!!

誤字脱字報告誠にありがとうございました。

川原君から教えてもらった職業はこちら。



建築士


大工


細工師


格闘家


兵士


重騎士


槍士


傭兵


諜報員


占い師


陰陽師


学者


冒険者



既に知っている職業は2つ程あったがそれは除いている。

これだけ初めて聞く職業の証があったのだ。



俺はさっそく取引を始めた。

「そうですね、今聞いた中ですとハイジョブは無さそうなので、私が持っている普通の証と交換でどうですか?」

「すみません、ハイジョブとはどういった物が?」

俺はリストの中にある『剣豪』がハイジョブであると説明した。



ハイジョブは転職するために条件が必要であると伝える。

「職業を100%に……初めて知りました」

他の人達も驚いているようだ。

どうやら此処の人達は転職はできないと思っていたらしい。

それは俺もスコープが無けりゃそう思っていただろうな。



「その100%にするっていうのはどうすれば?」

此処の人達は余裕があるようなので、対価を貰って教える事にした。

「その情報に職業の証を1つ頂きますがよろしいですか?」

すると川原が他の人を見て全員頷いた。

川原が俺に視線を戻し頷いたので払うという事となり教える事にした。





「……なるほど、魔力制御かぁ、確か誰か魔力制御が基本になるとか言ってたよね?」

川原がそう言って皆に聞くと、自衛隊の男が1人答える。

「あぁ、川原君のお兄さんが言ってたような?」

「そうだ! 兄が言ってた言ってた!」

ほう、川原君の兄は優秀そうだな。

何故君がリーダーを? と思うが何となく想像がつく。



川原君の兄はおそらく引き籠りが好きな研究者タイプだろう。

なので人を纏めたりトップに立つのが苦手と見た!

俺もそうだったのでよく分かるぞ。


こんな世界になったら籠って色々研究したくなるよねぇ。

しかし、俺には世界の図書館があるので研究はしなくても大丈夫。

まあ、色々やって無理なら調べるくらいが丁度良いだろう。

他の人はすぐ調べればいいじゃんって思うだろうけど、最初から頼ってると自分の為にならないからな。



その後、商品の受け渡しと支払いを済ませる。

食料はダンジョンから取れるらしいが、魚や野菜しかないので殆ど肉を買ってくれた。

支払いは魔石だ。

職業の証は職業の証で支払ってもらう。

ちなみに、剣豪は普通の証3つと取引した。


そして嗜好品をお金で支払ってもらった。

全部で520万のお買い上げです。

今回も儲かった事に俺が喜んでいると、川原君が声をかけてきた。



「あっ、進藤さん」

「はい?」

「兄に会って頂きたいのですが良いですか?」

理由を聞くと、兄は魔道具技師として毎日籠って色々作ってるらしい。

そして今、その兄は発電用魔導具を作ってるようで、魔導士として兄にアドバイスをしてほしいとの事。

ふむ、それなら良いかという事で離れに住んでいるようで、皆で向かう事になった。




離れにある結構大きい瓦屋根の平屋に入ると、色んな物が積まれておりゴチャゴチャしている。

これ何に使うんだ? って物まであるぞ。

積まれた荷物で出来た通路を通って奥へ行くと、大きな作業台が部屋のど真ん中に現れた。


そして俺はその反対側に居る人物を見て思った。

最初勝手にドラマの物理学者的な感じの人をイメージしていたのだが、現れた人物は正反対だったのだ。

眼鏡を掛けた眼は大きく顔も大きい、そして頭に長い耳と長い髭を付ければト〇ロに見える程の巨漢!!

もっとシュッとした人を想像していたのに何だこのギャップは!? 要らないギャップだ!



しかし、彼は彼で何か見ていて周りを和ませる雰囲気があるな。

「ん? リクか、どうしたぁ?」

カチャカチャ作業の手を止めずに口を開いた。

「ああ、こちらの人を紹介しようと思ってさ」

するとチラチラっとこちらを見てくる。

人見知りか!


「どうも初めまして、商人の進藤と申します」

「商人? って事は材料が手に入ったのか!?」

凄い勢いでリクを見た。

うむ、こいつはやはり俺の見立て通りの研究者タイプだな。

見た目は予想外だったが。



「材料も入ったけど、それより進藤さんはね、魔導士なんだよ」

すると兄はキョトンとした。

「……魔導士がどうしたの?」

「兄ちゃん、魔導士は魔道具知識を持ってるんだよ」

その瞬間、大きな目を更に見開いて俺を見る。

怖いよ。



「何かアドバイスをしてほしいと言われて来ました」

すると大きな身体でこちらに迫ってきた。

手を出してしまいそうになるのを堪えた俺、偉い!


「君は魔力で発電させる方法が分かるのか!?」

俺の身体には触れないが、デカい顔を近づけてきたので目の前がこいつの顔でいっぱいだ。

ドアップ禁止!!



俺はまず一歩下がってから答えた。

「発電方法は分かりますが……魔道具技師にその知識は無いのですか?」

そこでまたキョトンとした兄。

デカい顔だなぁ~と思いながら答えを待ってると口を開いた。

「魔道具作成のスキルはあるけど、知識は無いんだよね……だから試行錯誤して作ってるんだ」

なるほど、魔道具作成スキルか……なんだそれ?



聞くとどうやらそのスキルは、魔道具をどうやって作るのかは分からない、その代わり物にイメージを持ったまま魔力を流すと、それが可能な場合はその通りに変化するようだ。


例えば、懐中電灯に魔石で点くようにイメージして魔力を流すとあら不思議、魔石で動く懐中電灯の出来上がりって訳だな。


ここで俺の作る魔道具との違いは、ただ魔石で動くか周囲の魔力や自分の魔力で動かせるかの違いで、彼ら魔道具技師が作る魔道具は魔石でしか動かせない魔道具になるって事だ。



たしかに知識が無いと発電方法は分かるはず無いよな。

その発電自体に魔力が干渉してるんだしね。

しょうがないので俺はじっくりと講義を始めた。



しかし、知識が無いのに色々作ってるのは凄いな。

流石研究者タイプ!!

読んで頂きありがとうございました。

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