22 領〇展開?
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モチベが上がりますっ!!
しかし物理的に書く時間が取れないとはこれ如何に!?
手が後10本欲しいです。
大きな地震の後、北側から大量の蠢く何かが押し寄せてきていた。
これはヤバくね?
魔物が津波の様に来るって、ラノベで読んでた事が今目の前で起きてるんだが。
現実でスタンピードが起きると人類は滅びるレベルです。
こんなの人がどうにか出来る事じゃないぞ。
あの波に飲まれたら、一体どれだけの人が死ぬんだ?
マジで人類は滅びるかも?
これまで大地震、大火災、津波等の大災害が起きても日本人はその都度復興してきた。
しかし今回のこれは……。
まあ、全滅は無いだろうけど殆どの街が崩壊するのは間違いないだろう。
なら俺がやる事は決まってる。
少しでも人を助ける!
勿論自己犠牲なんぞは考えてないからな!
それはどっかの主人公に任せます。
とりあえず移動するか。
「みなさん、移動します、準備してください……今直ぐ!!」
家族が慌ただしく準備を始める。
出した米や食材も冷蔵庫のまま俺が収納した。
あの波に飲まれればこのマンションは間違いなく倒壊する。
あれが到着する前に大学へ行こう。
そうすればまだ生き残れる確率が上がる。
俺の魔術を使えば何とか……。
はは……以前の俺なら人を助ける! なんて考えなかっただろうなぁ。
これも最適化の影響か、それとも強くなって心に余裕が生まれたのか。
まあ、どっちでも良いか。
準備が整ったようで玄関から廊下に出ると地震で階段が途中から崩壊していた。
クソッ……階段まで囲めなかったか。
どうする?
「階段が! ……もう下りれない?」
お母さんが声を上げる。
「どうするんだ!? このままじゃ……!!」
煩い……。
今どうするか考えてんだよ。
「お母さん……」
女の子が母親にしがみ付く。
「もうすぐ化け物の波が来る!!」
プチッ。
「ギャアギャアうっさいわボケェ!! 考えとんねん静かにせぇ!!」
全員ここから放り投げたろか!?
すると全員静かになった。
ったく……ん?
……なるほど。
ほうほう…………よし。
「お前ら、ここから飛び降りるぞ」
「はっ?」
「いやいやいや、ここ6階だぞ!?」
「飛び降り自殺?」
「心中?」
ははは、誰が死ぬか!
自分の中で予感ではなく確信に近い物がある。
スキルと向き合い訓練してきたからこそ分かるのかも。
皆の方を見て俺は決め顔をして言った。
「お前ら……俺が居て良かったな」
そして俺は答えを聞かずに両親をポンポンと、柵の向こう側へと投げた。
いやぁ、武術を訓練したがこんな風に使うとは思わなかったな。
まあ、こいつらが飛ぶのを待ってる時間も無いので仕方がないよね。
最後にポカーンとしてる2人の子供を両脇に抱えて自分が飛び降りる。
皆悲鳴を上げている中旦那は気絶してるようだ。
地面が近づいてきた所で俺は魔法陣を展開した。
エアバースト!
その瞬間、空気の爆発が地面で起きると俺達の落下スピードを止め、一瞬上昇すると地面に落ちた。
しかし、既に地面から2メートル程の高さだったので大した事はない。
ドサッとお尻から落ちたお母さんは「イタッ!」と言い、旦那は背中から落ちて「ぐほっ」と言って目が覚めた。
子供達は俺が荷物のように抱えたので大丈夫だ。
ちゃんと足から着地した俺は子供達を降ろす。
「大丈夫だったろ? ……マジか」
子供達はお漏らしをしていた。
そんなに怖かったか……いや、怖いか普通。
俺は謝りながらクリーン魔術で綺麗にしてやると、両親を起こして直ぐに走って出発した。
「何処に向かってるの!?」
「T大学だ! あそこへ行けば大丈夫!」
両親は怪しんでいたが他に当ても無いので黙って付いてきた。
大学へ着くとバリケードが崩れていて簡単に通れた。
そのまま会議室へと向かうと、廊下に出ていた山波さんを発見。
「山波さん!」
「進藤さん!? どうして此処に!?」
此処を出た後の事を簡単に説明した。
「それより、スタンピードが起きてますよ、ご存じですか?」
「何です? そのスタンピードというのは」
「魔物の大群が来てるんですか!?」
説明しようとすると、会議室から堀さんが出てきた。
流石同志、それだけで分かるか!
俺は頷いて肯定する。
堀さんが簡単に説明すると……。
「一体どれだけの人が……」
「それでお願いがあります……これを敷地の周りに直ぐ設置してください」
そう言って俺が出したのは、真っ白なただの石に見える物だ。
「これは?」
「結界石です」
そう、俺が野宿の為にクラフトで作った結界を張るための石だ。
そんな話をしていると、徐々に地鳴りが聞こえ始める。
「この音は……」
「魔物の足音です! 時間がありません! 急いで設置してください!」
「分かりました、堀!」
「了解です! 皆行くぞ!!」
『了解!!』
自衛隊員が走り出したのを見送り、俺は結界を張る準備を始める。
「進藤さん? 何処に?」
移動しようとした俺に山波さんが声を掛けてきた。
俺は上を指さしながら言う。
「屋上です」
『空』とは言わないよ~。
屋上へやって来た俺はバックパックを卸し、出入り口の天井へ上がる。
「何か手伝いますよ!」
ん? お母さん?
「あぁ、大丈夫です、直ぐ終わるんで」
どうやら家族も皆付いてきたようでお母さんが心配そうに言ってきた。
山波さんは不安な表情で周囲を見ている。
さて……地球の人間を舐めるなよ魔物共!
これが終わればいずれ駆逐してやるからな……誰かが!
俺は魔物が居ても良い派です。
巨人は居るのか?
まあいいや、始めるか。
俺は両手を前に付き出すと直径1メートル程の魔法陣を展開する。
本来の用途の前にこんな使い方をする事になるとは、どうなるかなんて分からんね。
魔法陣が回転を始めると、遥か頭上に大学の敷地が全て入る魔法陣が展開した。
うわぁ~、魔力が滅茶苦茶減っていく……。
もっと効率を良くする為に今度改造しよう。
聖域展開!!
すると頭上の魔法陣が回転を始め、光の粒子が降り注ぐ。
地面に粒子が落ちた瞬間、設置した結界石が天空へと光を放つ。
その間に魔物が外壁へと到着したのか、ガンガンと重い音がそこら中で響いている。
全ての結界石が光を放つと大学を覆う光の膜が現れ、次第に響いていた音が鳴りやんでいくのが分かった。
結界に覆われた大学を魔物達は、避けるように走り抜けていき南へとそのまま流れていった。
何とか助かって良かったぁ……。
ちなみに俺は魔力が無くなり、その場で寝ました。
これにて1章は終わりです。
次回からは2章です。
タイトルは決まってません!
何となくでは決まってますが、進につれて固まって来ると思います。
では、明日からは2章をお楽しみに!
滅茶苦茶寒いですので気を付けて下さい!!
寒すぎて眠たくなってきます……。




