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21 試験?

評価、登録、いいね、感想をして頂きありがとうございました。

誤字脱字報告ありがとうございました。

アルアちゃんの目を治したその日の夜、親戚、友達などアルアの目の事を知っている人たちを招待し、ちょっとしたパーティーが開かれた。


夜にはギルド役員という父親も帰ってきたのだが、アルアの目が見えるようになっている事を知った父親は、玄関で泣き崩れる程喜んでくれた。

暫くして落ち着いた父親と互いにソファに座り、改めて挨拶をする。


「改めて、アルアの父親のアドムと申します。 娘の目を見えるようにして頂きありがとうございます」

そう言って頭を下げるアニルたちの父親、アドムさん。


彼はアニルと同じ蒼い髪で少し長い髪を後ろで縛っている。

顔はアニルの父親というだけあって、ハリウッド俳優にいそうなイケメンだ。

歳の割には若く見える。


エルナさんもアドムさんも同い年で45歳、それを聞いて分かったのはエルナさんは、アニルを20歳で生んだという事だな。

やっぱり見た目が若い。


魔力の影響かな?



その後、俺たちも自己紹介をしてからは雑談をしたり、他の人たちと話したりして楽しく夜が過ぎていった。



翌日の朝、俺はスマホの目覚ましで目を覚ます。


「ん? どこ……あぁ、アニルの家か」

昨日はアドムさんとエルナさんに、是非うちに泊まって下さいと言われたので、お言葉に甘えて泊まらせてもらったのだ。


隣のベッドでは丁度目を覚ましたのか、堀さんが身体を起こす。


「……おはようっす」

「おはようー、さっさと準備しますか」

「そうっすね」

俺たちは今日、古代都市へ下見に行くのだ。


ちなみに美香は、アルアちゃんの部屋で一緒に寝てる。



準備を済ませリビングへ行くと、エルナさんがアルアちゃんと美香が朝食を作っていた。

目が見えるようになったからできる事だな。

アルアちゃんも楽しそうだ。


ちなみにアルアちゃんは18歳だ。

アドムさんが教えてくれた。



朝の挨拶を済ませ、ダイニングで朝食を頂く。

メニューは、パン? のような物にカスタードクリームのような甘い物を塗られた物で、他はサラダとさっぱりした分厚い肉だった。


どれも美味いが、厚さ2センチ程の肉がどうしてこんなにさっぱりしてるのか、気になったので聞いてみると、シャズゥーという大きな蛇の魔物の肉らしい。


蛇と聞いて美香は微妙な顔をしていた。

知らずに手伝ってたのか。



朝食を済ませ、休憩をしてから俺たちは古代都市へと出発するのだが、アルアちゃんも一緒に行く事になった。


まあ、入る前までだけどね。

アルアちゃんがあの景色を見たいと言うので、アニルは即オッケーしていた。

見せたがってたもんな。



今回は北のゲートから出て、古代都市へと向かう。


街を出る前にユキに念話で帰ってくるように言い、ゲート前でユキと合流する。

昨日帰ってこなかったけど、どこに行ってたのか聞くと、街中に居た猫を従えていたと言う。


気になったがその話はまた今度、という事でユキはバッグに入ってお休みに入った。

一晩中探索をしていたようだ。



街を出て少し歩くと、レイのタックが4人の男たちと待っていた。

全員タックと似たような恰好をしている。


「おはよう、今日はよろしくな」

とアニルがタックに言う。

「おう……その前に」

「分かってるって……洋介」

アニルに見る。


何だ?

「タックの班の連中に洋介の強さを見せてやってくれ」

「はっ? ……なんで?」

するとアニルが、古代都市に行く実力があるのかを示せばいいだけだからと言う。


俺はそれを聞いて少しイラっとした。

「えーっと、コルトバさんの依頼で古代都市に行くって聞いてるよな? それを何でこいつらを認めさせないといけないんだ? ギルド長たるコルトバさんってそんなに信用が無い?」

俺的にはコルトバさんはちゃんとした人に思えたけど?


すると一人の男が口を開いた。

「ほら、実力が無いからってごねてるぞ、放っといてさっさと行こうぜ」

そこでタックが間に入る。


「まあまあ……洋介の言う事はごもっともだけどよ、俺たちは実際に古代都市に行って帰ってきてる実績があるんだ、それを行った事も無い奴をいきなり連れて行くのはこちらの命にも関わる、だから……」

なるほどね。


「分かった分かった」

面倒臭いから俺たちだけで行ってもいいが、レイギルドの連中と問題を起こすのは得策じゃないか。


商売がしづらくなるからね。



「全員と戦えば良いのかな?」

俺はそう言ってバックパックをアイテムボックスに収納すると、首をコキッと鳴らす。

はい、煽ってます。

少しイラっとした分をぶつけてやろうかと思ってね。


「いや、俺たちと戦う訳じゃない、おい……」

タックがそう言うと、1人の男が前に出て手を出してきた。


その掌には、ピンポン玉を半分に切ったような形をした、黒と白の物が乗っている。

なんだこれ?


「こいつで、実力を計らせてもらうぞ」

タックがそう言うと男は黒い方をつまんで底を押してから

地面に投げる。


すると地面に落ちた装置の上に、大きな魔法陣がテレビ画面のように出現した。


「それに思いっきり攻撃すれば、強さに応じて数値が出る、合格ラインは100だ……さて、誰からいく?」

タックはそう言って最後にニヤっと笑う。



いやいや、こんなパンチングマシーン的な物で実力なんて計れないだろ!?

大丈夫かこいつら?


まあ、やれと言うならやるが……ここはまず美香をいかせるか。

「美香……やっちまいな」

「へい、って何ですかそのノリ……魔術でも良いんですかね?」

アニルに目を向けると頷いた。


ならばと、美香は雷の魔術を放った。

得意な魔術だからね。

しかし、全力ではないみたいだ。


あの装置が壊れたらってのが頭にあるから、無意識に手加減したんだろう。

使った経験があれば思いっきりやるんだろうけど……。


すると魔法陣の真ん中に数値が現れた。

『178P』

おっ、合格じゃん。


「マジか……俺の記録を」

一人の男がなにやら呟いているが無視だ。


続けて堀さんが氷魔術を放つ。

結果は。

『184P』

これまた合格で、1人の男が項垂れていた。



そして俺の番。

俺が最後なので壊すつもりでいかせて頂きます。


全身強化をして、気功も使う。

魔力と気を纏った拳を打ち込む!


その瞬間、魔法陣はパリィンと砕け、装置がボンッと小さく爆発すると煙を上げた。

振り向くと全員ポカーンとして固まっていた。



ふぅ、スッキリしたぁ~。

読んで頂きありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新お疲れ様です。 [一言] 異世界転生物アルアルですなぁ。
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