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早朝

「あれ……? あれ!?」

「どげんしたと?」

「三話連続更新って言ってなかった!? これ四話目だよ!?」

「あー……作者から伝言をあずかってます」

「えっ」

「『三話だと言ったな? ……あれは嘘だっ!』だそうです」

「もう誤魔化す気すらない!?」

「まぁまぁ、更新される分には良いじゃないですか」

「いや、それはそうなんだけども……ちなみに明日は?」

「未定だそうです」

「作者ああああああ!」

「書きあげられてないけん、仕方なか」

「それはそうだけどさぁ!」

「おはようございまーす。あれ? あまねちゃん、なんか疲れてます?」

「あ、エリ、おはよ。マリは?」

「もう起きると思いますけどどうですかねぇ。昨日は久々に大ハシャギだったから」


 朝。

 栃木の別荘で歯ブラシをシャコシャコしてたらエリが起きてきた。うん、君たちは普通に宴会を楽しんで普通に寝てたからわからないだろうけども、おれは大変だったんだよ!


 思い出すだけでもメンタルがガリガリ削られるからもう何も言わないけども!

 まさかエッッッッッなこと無しであそこまでメンタルにダメージを負うことになるとは思わなかった。

 まぁ環ちゃんにちゃん付けの件は許してもらったし、他の皆にもなんか我慢してることないか聞けたからまぁ良いんだけどさ。


 ちなみに呼び名に関しては不満ゼロ。

 そのほかに関しても、ルルちゃんが尻尾さんにちょっとだけ不満を持っていたり持っていなかったりくらいだった。

 うんうん、尻尾さんはホラ、自律式だからしょうがないよね。


「あ、エリちゃんおはようございます」

「環! おはようさん」


 宴会を通してエリもマリもみんなとだいぶ打ち解けた。

 ……っていうか打ち解けすぎじゃない?

 その無限のコミュニケーション能力はどこから湧いてくるの?

 もう誰が一緒でも大丈夫な感じだし、何ならアルマの奇行を見ても笑ってたくらいなので何も問題ないだろう。

 沖縄の人は大らかって聞いてたけど、全身ヌルヌルのまま口にコード咥えたアルマを見ても笑うだけって大らかとかそういうレベルじゃない気がする。

 アルマのヌルヌルは滋養強壮バグツンでイチゴ味とのことだったけども、味付けの問題じゃないしひと舐めしただけで三日は興奮状態が続くとか普通にヤバい薬なので綺麗に拭きとって処分してください。


 歯磨きを終えてリビングダイニングでリアと葵ちゃんを抜いた皆と合流する。

 マリもいつの間にか起きてきてたらしく、ルルちゃんと並んでニチアサ御用達の戦隊ものをぼうっと眺めていた。

 日曜日じゃないんだけども、大悟が適当に加入したサブスクで観られるようになっているらしい。


 なんで葵ちゃんとリアがいないかってことなんだけども。

 なし崩しでマリとエリをベッドに連れ込もうとした罪で、二人には重い沙汰(さた)が下ったからだ。


「た、環さんがッ……!」

「ご主人様が!」

「環ちゃんが?」

「ッ! ……いえ、悪いのはボクです」

「命令はされていませんけど、忖度(そんたく)した結果ですわ! 私は悪くありませんの! あまねおねえさま、今夜精一杯ご奉仕しますので――」

有罪(ギルティ)


 環ちゃんがいないところだったけども、だいたい察した。

 多分二人を焚きつけたんだろうなぁ、とは思う。でもまぁわざと露見するようにしてた辺り、


「駄目だったらあまねさんかクリスさんが止めてくれますよね☆」


 みたいな思考だろうな。

 っていうか二人そろってコスプレ姿ってどういうことなの。

 葵ちゃんはシルクハットにステッキ、テールコートを模したミニスカ風の衣装だったし、リアはリボンがあしらわれたミニスカ巫女服だった。


「えーっと……」

「ごしゅ、環おねえさまが、『変身ヒーローといえば怪盗モノですよね』って言って」

「葵ちゃんが『怪盗ダーク・テール』で、リアが『颶風(ぐふう)怪盗ジルドレ』のコスプレってこと?」

「御名答ですわ」


 即日準備できるようなものじゃないでしょうに、と思ったけれども、環ちゃんが三条さんにお願いして買ってきてもらったんだとか。夏の一件以降、ちょこちょこ休暇を取っていた三条さんは今日も暇を持て余していたらしく、さっくり買い物に行ってそのまま届けに来てくれたらしい。

 ちなみに、『みんなでやりたくなったときのために』とのことで色んなコスプレ衣装を買ってきてくれていた。

 仮面をすちゃっとかぶってもう一人の自分を呼び出す怪盗団の衣装だったり。

 フランスで活躍した怪盗の孫と、その一味の衣装だったり。

 白スーツに白シルクハット、片眼鏡(モノクル)なんて衣装もあったけども、短パンに青ジャケット、蝶ネクタイは怪盗じゃなくて探偵側です。


 閑話休題。


 怪盗としてマリの元に忍び込もうとした二人は現在、フェリーに揺られて海の上だ。

 クリスと相談した結果、キャンピングカーの警備を任せることになったのだ。フェリーはこのまま日本海側を通り、何度か寄港した後で新潟に降り立つので、その辺りでおれたちも《転移》して合流する予定だ。

 襲われないか心配ではあるけども、沖縄で敵を蹴散らしてきたクリスが太鼓判を押すので任せた。


 とはいえ、だ。


 セーフハウスへの《転移》を可能にするため、津々浦々を回るというおれたちの旅を止めるわけにはいかないので、おれたちはおれたちで出発しないといけない。

 朝ごはんを皆で食べながら予定を確認していると、丁度大悟が入ってきた。


「おはようございますっす。()()()()()()()()()()()のチェック終わったっすよー」

「いや、三条さんというか土御門さんというか……金持ちってすげぇ」


 まさかの二台目である。


「明日からは東北方面で良いっすか?」

「その予定」

「んじゃ、後でルート決めたいんで行きたい場所教えてほしいっす」

「環ちゃんが決める手はずになってるよ」

「ヴェッ!?」

「ちっ……何か文句ある?」

「も、文句あるのは環の方じゃないっすかー!?」

「当たり前でしょ! あまねさんから離れないといけないだけでも辛いのに、よりによって兄貴と!」

「あ、梓ちゃんも呼ぶっすから!」

「……なら許す」


 何かを許された大悟がほっと一息を吐いていたけども、おれたちはおれたちでやることがあるのだ。


「さーて、久々の配信、頑張りますか!」


 そう。

 録画編集した旅の動画ばっかりだったけども、料理部もゲーム部もアウトドア部もあるのだ。

 楽しみにしてくれてる陰キャバスのみんなを放置するのは申し訳ないし、頑張って配信する予定である。

 午前中はアウトドア部、お昼は料理部、午後からはゲーム部と予定はかなりパンパンだ。

 ましてや葵ちゃんとリアが欠席、環ちゃんもルート決めで一部欠席なので、他のメンバーはもうへとへとになるまで配信する予定だった。


 題して『クリス&柚希&あまねの配信トリロジーリレー! ドキッ、ルルちゃんだらけの配信活動~罰ゲームもあるよ~』だ。

 何かいかがわしい雰囲気を感じさせるタイトルからも分かる通り、企画したのもタイトルを決めたのも環ちゃんである。

 ぽろりみたいなノリで罰ゲームがあることを告知されても嬉しくないんだけども……ちなみにルルちゃんだらけってのは全部のパートに出演するって意味だ。

 一応、台本というか簡単な筋書きは環ちゃんが作ってたみたいなのでおれたちは貰ったカンペを元に頑張るだけである。新鮮な反応が欲しい、とかで全体像が見えないようになってるのがちょっと怖いけども。


 何はともあれ配信だ。やるぞー!

「意外だ」

「何が?」

「エリもマリも無事なこと」

「あー……クリスもそう思うんだね」

「思う。柚希もリアも早かった」

「それはそう」

「もー、お二人とも何言ってるんですか。美味しいものをいただくには最高の下ごしらえと最高のシチュエーション、そして最高の調理をしてから、ですよ?」

「えええええ」

「いやぁ……楽しみですねぇ」

「環ちゃんプレゼンツの下ごしらえとシチュ作りと調理……不安しかない……!」

「大丈夫」

「えっ?」

「その前にあまねが欲望に負ける」

「ま、負けないし!? 負けないしそもそもそれって全然大丈夫じゃないでしょ!?」

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