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【番外編】双子は魔法を使う

 早いもので、デアルトとクリスタはもうすぐ四歳。


 読み書きは勿論、二桁以上の加減算だけでなく算盤まで使えるようになっている。


 ハッキリ言って、私やロナウドの幼少期より随分と賢い。


 で、二人とも私に似てかなり好奇心旺盛。


 扉があれば開いて、穴があれば手を突っ込んで、隙間があれば物を入れて、蓋があれば開けて、紐があれば引っ張って、知らない事やわからない事は「なんで?」と何でも聞いている。


 俺の母親はこんな気持ちだったのか、と今更ながら実感している。


 それと、人をすごく観察している。


 「リッカはこまったとき、おでこをさわる」とか、「レベッカちゃんは考えごとすると右みみをつねる」とか、色んな人の癖をいつも教えてくれる。


 因みに私は「何かおもいついたら手をたたく」らしい。


 無意識で気付かなかったよ。


 それもあってか、人の真似もしょっちゅうしている。


 お兄様の真似だと言って二人でよくチャンバラやってるんだけど、その技術力の高さと言ったら。


 本当に三歳児かよってくらいのチャンバラ剣さばきと身のこなし。


 他にも、レベッカちゃんの見張りでよく厨房へ入って料理をしている所を見ているので、一緒にお菓子を作ったりしている。


 そんな、親の良いとこ取り(?)なデアルトとクリスタなんだけど、一番の遊び相手が私の姪のスカーレット。


 フィアンマ公爵領にある学童員を卒業したスカーレットは、度々王宮へ来て二人と一緒に遊んでいて、色んなことを教え込んでいる。


 私の知らない所で、とんでもない事だけはしないで欲しい。




 ある日、いつものようにスカーレットが来て三人で遊んでいた。


 休憩がてら様子を見に行こうと思ってたら、たまたまロナウドも息抜き中だったらしく、一緒に三人の元へ行く事に。


 なんか、魔法の使い方を教えているようだ。


 とは言っても、デアルトもクリスタもまだ成認式をやってないし、スカーレットの「炎よ出ろ」で出せるのはお兄様とスカーレットの二人くらいだ、もちろん魔法が発動するわけない。


 「「お父さま、お母さま、どうやったらまほうがつかえるの?」」


 「二人ともまだ三歳だから、魔法は使えないよ。」


 「じゃあ、お父さまとお母さまはどうやって まほうをつかってるの?」


 「うーん、使おうとしてる魔法を頭の中で考えながら使ってるのよ。」


 「あたまの中でかんがえるの?」


 「そう、火の魔法を使う時には炎が燃えてる所を、土の魔法を使う時には土を動かすようなイメージをしているのよ。」


 「「へぇー。」」


 「じゃあ、あたまの中でかんがえながらやってみよう。」


 「うん、そうしてみよう。」


 ふふふっ、魔力持ちごっことか、可愛らしい。


 「ほのおよ、出ろ!」


 ポッ


 「「……え?」」


 「やった!

 お父さま、お母さま、できたよ!」


 「わたしも!

 ほのおよ、出ろ!」


 シーン……


 「じゃあ、土よ、うごけ!」


 ポコッ


 「「…………え??」」


 「やったー!

 わたしもできた!」


 「二人ともすごいわ!

 まだ成認式前なのに、もう魔法が使えるなんて!」


 「……フラン、こいつら今魔法使ったよな?」


 「……そうみたいね。」


 「デア、クリス、他の魔法は使えない?

 フランお姉様もロナウド陛下も二つ魔法が使えるのよ!

 あと可能性があるのは風魔法ね、やってみて!」


 「やってみるー!

 かぜよ、ふけ!」


 シーン……


 「わたしもー!

 かぜよ、ふけ!」


 そよそよ…


 「……今のは自然の風だよな?」


 「……さっきまで無風だったのに、このタイミングで?」


 「デア、土魔法はまだやってなかったじゃない!」


 「そうだった、じゃあ土よ、うごけ!」


 ポコポコっ


 「ぼくもできた!」


 ……………えぇーーーー!!??


 ちょっと待って!?


 この子たちどうなってんの!?


 百歩譲って魔法が使えるとして、簡略唱和式で魔法発動しちゃってる!?


 しかも二属性持ち!?


 「フ、フラン……どうする……?」


 「わ、私に聞かないでよ!!

 国王はロナウドでしょ!?」


 「そんなこと言われたって、五歳未満の魔法発動者なんて聞いたことないぞ!?」


 一旦先王陛下に相談してみた。


 「何!?あの二人が魔法を!?」


 先王妃殿下と一緒に双子の元へ向かった先王陛下。


 「デア、クリス、儂にも魔法を見せてくれんか?」


 「おばあちゃまにも見せて欲しいわ!」


 「「いいよー。」」


 そう言って、デアルトは火魔法と土魔法、クリスタは風魔法と土魔法を見せた。


 「なんと!二人ともふたつも魔法が使えるのか!

 素晴らしい!」


 「二人ともすごいわ!

 おばあちゃまビックリしちゃった!」


 「「えへへ。」」


 感心してる場合じゃなくて!


 この二人の対応、どうするの!?


 国民に大々的に発表するのか、はたまた極秘事項で成認式まで黙っておくのか!


 「そんなもん、チャチャッと発表してしまえばよかろう。

 これ程才能溢れる幼児、見た事ない!」


 「全ての国民にこの子達の実力を知ってもらうべきだわ!」


 二人は全国民に孫を自慢したいらしい。


 「……ロナウド、どうする?」


 「……二人がこういうんだから、それでいいんじゃね?

 何かあったら、二人に責任取ってもらえばいいんだし。」




 という事で、超例外的に魔力測定器を特別に借りて、二人の属性を改めて確認。


 デアルトは火土属性、魔力量レベル9、クリスタは風土属性、魔力量レベル9だと判明。


 完全に親の良いとこ取り。


 で、その事を発表すると、予想通り国中大騒ぎ。


 「うちの子も魔法が使えるかも!?」と魔法が使えるかどうか分からないうちから家庭教師を雇い出す貴族が勃発。


 もちろん、イメージ力がまだ未発達の幼児にそんなもん出来るわけがなく、長く難しい文章を滑舌の悪い幼児が言える訳でもなく、やっぱりデアルトとクリスタだけが例外的に魔法を発動できたみたいだった。


 早急に家庭教師を雇う事にしたけど、火土属性が私オンリーというのは勿論なんだけど、風土属性の魔力持ちも今の所ロナウドと先王陛下含めて5人という超レア属性。


 という訳で、クリスタの雷魔法の家庭教師は先王陛下に決定。


 家庭教師を雇おうかと思ったんだけど、先王陛下ご本人がものすごくやる気満々だったので、お任せした。


 デアルトは私が時間を作って錬金魔法を教えることになった。


 「なんでフランは忙しいのに仕事を増やすんだ?」


 完全に不可抗力ですって!

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― 新着の感想 ―
[一言] 双子ちゃんの話! 叶う事楽しみです♪
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