表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
253/260

【番外編】先王陛下は双子の孫にデレる

 王族で初となる双子のデアルトとクリスタは、最近つかまり立ちが出来るようになった。


 その可愛い姿と言ったら、目に入れても痛くないほどだ。


 儂には二人以外の孫が幾人かおるが、双子というのは、なんとも不思議な特別感があって、どれだけ見ていても飽きることがない。


 ましてや、今王族で最も若く、時期国王最有力候補、更にあのフランの息子と娘だと言うのだ。


 将来が楽しみで仕方がない。


 国王を引退してはや二年、仕事も随分と減り自由な時間が増えた儂は、しょっちゅうデアルトとクリスタと共に遊んでいる。


 今日は旬の苺を持ってきてやった。


 コックに小さく切り分けてもらい、二人におやつとして食べさせた。


 うむ、良い食べっぷりだ。


 あっという間に食べきってしまった。


 これこれ、おかわりをせがむでない。


 これ以上やっては、ご飯が食べられなくなると乳母やフランに叱られるではないか。


 おぉ、泣くな泣くな。


 ほれほれ、たかいたかーい。


 高くないとごねるな。


 ここは室内だ、ここであれは出来ぬ。


 それに、以前フランに見つかってしこたま叱られたのだ、もうしてやることは無理だ。


 ……うぅーむ、余計泣いてしまったではないか。


 仕方がない、ママには秘密だぞ。




 中庭へ散歩に連れていくと言う言い訳をして屋外へ行き、誰も見ていないことを確認してから。


 ほーれ、たかーいたかーーい。


 やっと笑ってくれたか。


 全く、ロナウドのやつはこの子らになんて事を教えこんだのだ。


 ……はっ、何やら視線を感じる……


 う、乳母!


 いや、これはその、二人が泣き止まぬから散歩しにここまで来ただけであって、決して高い高いをしていたわけでは……


 頼む!フランには言わないでいておくれ!




 全く、乳母の奴ときたら、あれ程お願いしたにもかかわらずフランに言いつけやがって。


 懇願ではなく命令にしておけば良かったかの。


 今日はデアルトとクリスタをアーノルドとミリアンに合わせる日だ。


 勿論、儂も二人と同伴をする。


 忙しいロナウドとフランの代わりの保護者として、付き添わねばならぬからな。


 「デアー、クリスー、大きくなったなぁ、おじいちゃんだぞー。」


 全く、年甲斐もなく腑抜けてしまって、見ているこっちが恥ずかしい。


 「デアルトもクリスタも可愛いわねぇ。

 ほらほら、大ママですよー。」


 ミリアンは何故か『おばあちゃん』と呼ばれるのを激しく嫌がっており、孫に『大ママ』と呼ばせようとしている。


 初孫であるスカーレット嬢にも、割と最近までそう呼ばせていたそうだ。


 正妻のシャーロットなんて、「私、遂におばあちゃまになったのね」と感動しておったのに。


 女の考えることはよく分からん。


 二人は今日も大量のお土産を持ってきている。


 だが断言しよう、正直言ってもう必要ない。


 何故なら、国王時代の儂より多忙なフランが、仕事の合間を見つけて玩具やら服やらを常に作っている。


 そんな時間が何処にあるのか疑問で仕方がないが、出来ているのだからそれが真実なのだ。


 なので、いつもこの夫婦が持ってきておるドレスや玩具は、別室でどんどん積み上がっているのだ。


 この事を正直に言うと、二人はきっと悲しむであろう。


 だから、毎回受け取るしかない状態が続いている。


 諦めるしかない。


 しかし、渋々でも贈り物を受け取っておきながら、必要ないものだったからとそのまま追い返すのは流石に可哀想だ。


 なので、双子との交流の時間を存分に与えてやろう。


 ただ、少しその子らと一緒に楽しみすぎではないか?


 儂にも双子とコミュニケーションを取らせておくれ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ