214 公爵令嬢は生徒会の仕事を引き継ぐ
武闘会が無事終了し、私達旧生徒会の仕事は終了した。
これからは、新生徒会の一年生に活躍してもらう。
去年は引き継ぎの仕事がそれほどなかったけど、今年は私達が何やかんや仕事を大量に増やしているので、引き継ぎ事項が盛り沢山だ。
先ずは、生徒会長と副会長。
基本的に、生徒会全般の仕事を牽引するのが生徒会長、それを補佐するのが副会長の仕事だ。
年間行事で生徒会がどれだけ関わるかを確認し、その仕事内容をしっかりと把握してもらう。
次に書記。
生徒会会議での話し合いや、生徒会で実行された仕事内容の書類化が主な仕事。
タイプライターでの清書も、重要な仕事のひとつだ。
次に会計。
学校行事等で使用される費用の予算建てや、実際に使用された費用のまとめ、つまり学校行事で使われる資金の管理がメインになる。
最後に庶務。
学校行事で使われる道具の管理、生徒会での雑務等、ざっくり言うと学校の雑用係。
地味に生徒会で一番忙しい役員なのだ。
これらの仕事を旧生徒会から新生徒会へ引き継ぐ。
セシル様が詳しく書類化してくれているので説明がかなり楽だったけど、その書類の量はかなり膨大。
特に、学校祭では学校外の団体や商店、商会とのやり取りや、来場客との関わり方、お金の管理、更に今年から始めた募金活動等、する事がいくらでもある。
新生徒会の最初の仕事である卒業式も、毎年どんな事をやっていたかをしっかりと確認させた。
「どうして去年だけこんなにやる事違ったんですか?」
私達、というか私なりの卒業式をしたかったんだよ。
「会長チョーノリいいじゃん。
じゃ、今年は俺らなりの卒業式をやっちゃっていいって事?」
ジョニー先生が良いって言ったらね。
「うわぁ、卒業証書と卒業生のボタンやりたいけど、暗号化させた文字と金銀ボタン作るのはたいへんそうだなぁ。」
同じことしなくてもいいんだよ、君達なりの卒業式を楽しみにしてるから。
去年と違って五日間もかかった生徒会の引き継ぎ作業も終了して、毎度お馴染み打ち上げパーティをしようって事になった。
夕食まで微妙に時間があるから、おやつっぽい食事とかあればいいなぁってなった。
じゃあ、軽食てんこ盛り作って貰っちゃいましょう。
サンドイッチや惣菜パン、フライドポテトや唐揚げといったオードブル、クッキーやポテチといったお菓子も揃った、ホームパーティみたいな感じの食べ物を、生徒会室に大量に持ち込んだ。
「一年間、生徒会活動お疲れ様でした!
カンパーイ!」
旧生徒会四人、新生徒会五人、顧問のジョニー先生の総勢十人でミニパーティ。
「今日は特別だ!」と言って、ジョニー先生秘蔵のお酒コレクションが持参された。
ビールに焼酎、スパークリングワインと、私の作ったお酒ばっか。
ジョニー先生は焼酎のお湯割りが特にお気に入りだそうだ。
最初の料理の準備こそレベッカちゃんがしてくれたけど、今ここにいるのは十人だけ。
みんなして飲むわ食うわで、どんどん料理が無くなっていく。
みんな、晩ご飯大丈夫なのかな?
「もう、いっその事これ夕食にしちゃおうぜ。」
つまり、追加の料理が必要なんだね?
レベッカちゃんを呼び戻して、料理の追加注文。
それまでの繋ぎを、私がどうにかしてあげよう。
購買でクラッカーを大量購入。
今お皿にかろうじて残っているポテサラやチーズ、ハム等をクラッカーに盛り付けて、即席クラッカーカナッペ。
これを見たみんなは、各々自分流のカナッペを作り始める。
エビフライ&マヨネーズ、トマト&ハム&チーズ、卵焼き&ウインナー、チョコレート&生クリーム等、割と定番のカナッペを作る人もいれば、購買で餡子を買って来たロナウドの作った小倉バターカナッペのような創作系、例の少年のやっていたチョコクッキーをクラッカーに挟んだそんなんでいいの?的な独創性のあるものも色々。
ピザの時も思ったけど、こういうの性格でるよねぇ。
追加の料理もどんどん足されて、常に盛り上がっている生徒会室。
貴族のホームパーティじゃなくて、完全に冒険者の飲み会みたいな状態。
日が暮れてもどんちゃん騒ぎをしている生徒会室に、様子を見に来た見回りの先生がビックリ。
「ジョニー先生、何事ですか!
なんで学校で飲んでるんですか!?」
「新旧生徒会の最初で最後の共同作業だよ!
盛り上がらずにやってられっか!」
完全に冒険者ですがな。
呆れた見回りの先生が校長先生に報告に行ってしまった。
すると、校長先生が飛び入り参加。
見回りの先生、頭押さえてる。
もう、どうせなら見回りの先生も参加しちゃいな!
「仕方ないですね」とハイテンションの見回りの先生。
参加したかったのかよ!
こうして、私達の生徒会活動は幕を降ろした。
大変なこともあったけど、楽しかったなぁ。
卒業までもう少しになってしまった。
なんだか、寂しい。





