194 公爵令嬢は二度目の学校祭の準備をする
第二期テストがいつも通りの結果終わり、学校祭の季節がやって来た。
今年も去年同様、二日間行われる。
普段仕事の少ない生徒会も、この時期ばかりはてんてこ舞い。
フィアンマ男爵領改めフィアンマ伯爵領からの出店が定例化する事になり、その対応が生徒会を通して学校側に通達される様になった。
今年でキチッと基盤を作っておけば、来年からのやり取りがグッと楽になるはず。
という訳で、領地が陞爵された関係でめちゃくちゃ忙しい中、領主代行のケンが生徒会室に招かれている。
ジョニー先生に「おめぇデケェな」って言われてた。
去年問題になっていた、人気店即完売問題。
出し物や持ち場を担当している間に食べたい物がなくなっている、とのクレーム対応を求められていた。
販売数を増やす事に加えて、時間別に小分けして、どの時間帯でも満遍なく集客できるようにする方法で決定。
その他、販売時間をお店ごとにずらす事で屋台が混み合い回避、飲食禁止場所への飲食物持ち込み対策、フィアンマ伯爵領以外の出店からの集客依頼対応等、ケンが全然関係ない事まで一緒に話し合いが進められた。
集客依頼とか、ホントもう自分達で頑張ってくれ。
こうして、出店関係の会議が終わって、ケンの出番は今日は一先ず終了。
出待ちのファンクラブを適当にあしらって帰って行った。
当日まで何度か回数を重ねて話を詰めていく予定。
次に、生徒会として今年から新たな企画をしようという話が出た。
というか、出した。
先日の北東部大震災では、計り知れない程多くの犠牲と被害に見舞われた。
今年に限らず、災害というのは国内で大小問わず色んな場所で発生している。
そんな被災地への支援活動の一環として、募金活動をしようと思ったのだ。
日本でもよくやっていた、街角募金みたいなやつ。
あれを、二人又は三人一組で学校祭の際に校内各地でやる。
私のゴーレムで募金活動が出来ない事はないけど、来年以降も続けて言ってもらいたいと思ったので、生徒で活動希望者を募った。
ただ、初めての試みということで活動希望者は全員私の身内。
一般公募者はゼロだった、残念。
まぁ、今年のやり方を見て、来年以降も続けて言ってくれたら嬉しいな。
集まったメンバーは、アンリさん、ウッディ君、ビクター君、ポスカ君、レオ、例の少年、ローズさん。
二人組と三人組を組んでもらって、募金活動の内容を説明。
どうしてこういった活動をしているかを説明する看板と、募金箱の作成をお願いした。
それと平行作業で、被災地に行ったメンバーは、被災地の状況と災害救助の活動内容を図や絵に描き示して展示することにした。
あの時体験した事は、多くの人に知ってもらわないといけない。
いつ起こるかわからない災害時の対応や心構え、避難生活での工夫等、この展示を見てくれた人の心に残せることが出来れば、いざとなった時に思い出して活用して貰えるようになる。
そういう想いを込めて、五人で製作していった。
さて、これで終わりではない。
なんと、去年大好評だった『美少女戦士ミラ魔女プリキュン』の続編を求める声が、学校内外から多数寄せられている。
これには私もビックリ仰天。
だって、『再演』じゃなくて『続編』だよ?
使い回しができないじゃんか。
続編、どうしたらいいのやら。
ついでに言うと、『続編』と同じく『プリキュンになりたい』という声もいくつかあった。
そういや、ミラ前副会長も「プリキュンやりたかった」って言ってたな。
ちょっと募集かけてみようかな。
めちゃくちゃ募集きたよ。
うーん、抽選で何人かプリキュンになってもらおう。
それと、今年もジョニー先生とプロレスする事になった。
せざるを得なくなった。
国王陛下たっての希望だと。
今年も来るのか、あのお方は。
私が忙しいとか関係なく、今年はバトルどうしようかと思ってたんだよ。
だってさ、災害救助を経て、私は覚醒したのだよ?
ゴーレムの扱いは、世界一を自負しちゃうよ?
私に着いてこられるのかな?
「今年はフランドール嬢VS希望者全員の大乱闘とかどうよ?」
ジョニー先生とんでもない事言うなぁ!
一応、闘技場のステージってかなり大きいから、乱闘どうなんだって言われたら可能なんだけど、ゴチャゴチャし過ぎない?
「そこはお互い空気を読み合って、見せ場を作っていくんだよ。」
だったらもういっその事、誰が一番強くて魅せるのが上手いのか決めてやろうじゃないの。
希望者参加型で条件は『魔法で人型のモノを操って物理攻撃』という事になった。
これは物理攻撃だから、火属性や風属性の人なんかは参加出来ないね。
お兄様、残念でした。
こんな感じで、今年の学校祭も準備段階から大忙しだ。
当日までに、準備間に合うかな……





