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171 公爵令嬢はヤンキーの連れを懲らしめる

 しばらく経った日、教室の人が少なくなった頃、奴らが少年の元へ向かった。


 ミニゴーレム庶務の報告によると、また今日もカツアゲをするみたいだ。


 但し、レオは「今日はいい」と言って遠くから見てるだけで参加してない。


 「なぁなぁ、今日も貧しい俺たちにお恵みしてくれよ。」


 「マジそれ。

 金がなくて、腹ぺこで死にそうだぜ。」


 少年はうろたえながらレオをチラッと見ると、申し訳なさそうな顔をした。


 するとレオは、「大丈夫だ」と言わんばかりのアイコンタクトを少年に送った。


 「ほらよォ、このままじゃ俺たち、飯が食えずに飢え死にしそうだぜ?」


 「俺らが死んだら慰謝料でもっと金掛かんだぜ?

 今よこした方が安くつくってもんだろ?」


 そう言いながら、一人が少年の胸ぐらを掴もうとした。


 その瞬間、彼らは黄金の鎧に全身を包まれた。


 「な、なんだコレ!?」


 「クソっ、メチャクチャ重てぇ!」


 「そんなに金が欲しいのなら、私が恵んであげるわ。」


 颯爽と、私、参上。


 「ほら、純金の鎧をプレゼントしてあげたのよ?

 私にお礼を言いなさい?」


 「テメェ、今すぐコレを外せ!」


 「ボコられたいのか、ゴルァ!?」


 「出来るもんならやってみなさい。

 但し、動けるのならね。」


 総重量250キロの鎧をつけた彼らは、ちょっとやそっとじゃ動けない。


 殴りかかろうとしてきた一人は、その重さで倒れてしまい、完全に動けなくなってしまった。


 「おい、レオ!

 助けてくれよ!」


 「……いいんじゃね?

 そんだけ金があったら、二年間はカツアゲる必要ねーじゃん。」


 「はぁ!?

 俺らを裏切んのかよ!?」


 「ガチで言ってんのか!?」


 「俺、アンタらとつるんではいたけど、仲間とかダチとか思った事ねーから。」


 「俺らを騙してたのか!?」


 「騙すも何も、アンタらが勝手に俺に取り巻いてただけだろ。

 俺さ、ダセー事って嫌いじゃん?

 カツアゲとか暴力とか、マジダセー事する気ないし。」


 「テメェだってカツアゲしてただろが!」


 「知ってたか?

 そいつから巻き上げてた金、あれ俺んだぜ?」


 「……は?」


 「アンタらがカツアゲする度にそいつに補填してやってたんだよ。

 気付かねーとか、アンタらバカすぎ?」


 バカにされた二人組の仁王立ちしてる方の顔が真っ赤になった。


 「おいクソチビ!

 直ぐにこれをどうにかしろ!

 そいつボッコボコにしてやる!」


 クソチビ……?


 「貴方は今、言ってはいけない台詞を言ってしまいましたね?」


 そう言って私は、鎧姿の二人を動かして土下座の姿勢にしてやった。


 「ちょ、何やってんだよ!?」


 「マジふざけんなし!

 さっさと止めろ!」


 「どうして?

 悪口を言ったら相手にちゃんと謝りましょうって、小さい頃に教わらなかったの?」


 そう言って二人の前へ立つ私とレオ。


 「ハッ、アンタらマジだっせ。」


 「こら、レオも程々に。

 こんなヤツらに謝りたくないでしょ?」


 「まー確かにそれな。

 ほら、「生徒会長、悪口言ってごめんなさい、もうしません」って言わねーの?」


 「……クソが、覚えてろよ。」


 「そんな謝罪の言葉、私聞いたことないわよ?」


 「「……悪かった。」」


 「レオにはまだ謝ってないわよね?」


 「「……悪ぃ。」」


 「おい、一番謝らなねーといけねー奴、忘れてね?」


 そう言って二人の前に少年を連れてきた。


 少年はオドオドしながら、レオによって二人の前に立たされた。


 「ほら、彼が一番の被害者よ。

 丁寧に謝罪しなさい。」


 「……」


 「いつまでもそうしていたいの?」


 「「悪かった。」」


 「悪かったのは当然の事実でしょ、やり直し。」


 「「……ごめん。」」


 「もっと丁寧に心を込めて!」


 「「ごめんなさい!」」


 「もうしません、は?」


 「「もうしません!」」


 「取ったお金は返します、は?」


 「はぁ!?

 んなもん、とっくに使い切ったっての!」


 「返す気になるまで、このままにしておくわ。

 二人もそれでいい?」


 「「取ったお金は返します!!」」


 「よし。

 じゃあ、この事はご両親に伝えて請求書を送っておくから、ちゃんとレオにお金を返してあげてね。」


 「何言ってんだテメェ!

 テメェ如きの言う事なんて、うちの親が聞くわけねぇだろ!」


 「いいえ、絶対に聞かせるわ。

 だって私、将来王族になる予定だもの。

 国王陛下の一言くらい、私なら頂けるわよ?」


 「「ちくしょう!!」」




 こうして、カツアゲ問題は無事に解決した。


 少年からはものすごく感謝されて、将来は私みたいな生徒会長を目指すと言ってくれた。


 それに対してレオの言った言葉ときたら、


 「こんなヤツみたいになりてーの?

 んなダセー事やめとけって。」


 失礼しちゃうわ!


 少年を見送った後、レオが話があると言って中庭に呼ばれた。


 「奴らの事ガチでどーにかしたかったんだよ。

 マジ助かった、サンキューな。」


 「いえいえ、これも生徒会の仕事ですもの。」


 「いやいや、仕事とかカンケーねーから。

 今度お礼してーから、休みの日どっか行かね?」


 「何よ、いきなりナンパ?」


 「ちげーよ、借りっぱにしたくねーだけだって。」


 「気持ちだけ受け取っておくわ。

 いつか私が困った時用に、貸付けしておく。」


 「けっ、カッコつけやがって。」




 「ねぇ、なんでもっと僕を頼ってくれなかったの?」


 プルプルしたチワワの様な瞳でポスカ君に見つめられている。


 こ、今度力になってもらうからね。

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― 新着の感想 ―
[一言] ポスカ君のチワワな瞳www 「わたしたちはかつあげをしました」ってプラカードを下げさせて強制正座させればもっと反省になったと思う(鬼)
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