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166 公爵令嬢は新入生を迎える

 今日は入学式。


 新一年生が今日から登校してくる。


 そして、ポスカくんが遂にこの学校の門を潜ることになる日。


 卒業式の前に一度潜ってるけど。


 魔法もだけど頭もかなり良かったポスカ君だから、当然首席になるのかなぁ。


 と思ってたら、違った。


 一人だけ満点合格者がいるそうな。


 しかも闇属性持ちの女子生徒。


 そう言えば昔、一つ年下に闇属性で魔力量10の子がいたってきいたなぁ。


 いいなぁ、魔力量10とか、羨ましい。


 なんか、去年といい今年といいダンスィ達はいっつも女子に少し負けてる気がする。




 入学式が始まった。


 学校長の挨拶の後、生徒会長の私が祝辞。


 祝辞をしながら、新入生の顔をズラっと見ていく。


 ポスカ君と目が合い、ニコッとしながら手を振られた。


 そんな事されても、私は手を振り替えせないからね?


 新入生の中で、一人異様なオーラを醸し出す生徒がいた。


 何となく、この子が満点合格者なんだろうな、と思ってしまった。


 その答えは当たっていて、その子は答辞をする為壇上へ上がって行った。


 艶のある真っ黒な髪と光を失った漆黒の瞳、雪のように白い肌。


 クルクルと縦ロールに巻かれた髪をツインテールにして、大きな黒真珠のイヤリングをしていた。


 作られた人形のように可愛らしい顔とその風貌は、ゴシック系が似合いそう。


 彼女が醸し出す黒いオーラは、闇とか影と言うより、夜空を連想させていた。


 この子が、闇属性持ちの噂の子か。


 リリーちゃんが正統派ヒロインだとしたら、彼女はダークヒロイン的な?


 シーズン2の主人公みたい。


 彼女の可愛さに、男子生徒は釘付け。


 なんだよ、去年はリリーちゃんにメロメロだったクセに。


 結局、男は女の顔で評価してるんだね。


 「何言ってんだよ、フランほど特別な人物、他に見た事ないぞ?」


 「そうですよ、フランさんも十分に美しいではありませんか。

 もっと自信を持ってください。」


 おいおいセシル様、婚約者の前でそんな発言したらダメでしょうが。


 「そうです!

 世界で一番可愛いのは、フラン様です!

 それだけは絶対に譲れません!」


 力強く言い張ったリリーちゃん、友達と言うより私の信者に段々なってきた気がした。


 ちょっと寂しい。


 「何言ってるんですか!

 私はフラン様の一番の友達であり、フラン様を最も尊敬し、フラン様を世界一愛しています!」


 それ、リッカに聞かれたら喧嘩になりそうだ。




 続きまして、学校案内。


 生徒会長の私と副会長のロナウドがメインで、学校内を案内する。


 セシル様とリリーちゃんは、当初参加予定ではなかったけど、新入生の熱い要望で一緒に回る事になった。


 そうなると、生徒会庶務だけ仲間外れにする訳にはいかない。


 という事で、オリハルコンゴーレム庶務も一緒に行動開始。


 学校内の至る所に鎮座するゴーレムと、生徒会と一緒に学校案内するゴーレム庶務の光景に、「ゴーレム屋敷は本当だった」と新入生はザワついている。


 ジョニー先生に「だから止めろと言っただろ」とデコピンを食らった。


 この先生の攻撃は、物理的にはそれ程痛くないけど、自尊心を削がれる。


 


 去年と同様、午後からは一年生は何も無い。


 二年生は何かするのかと思ったけど、二年生も何も無かった。


 明日の部活動紹介の打ち合わせや、自己紹介のアピールの仕方を練習する人もいれば、普段通りの放課後を過ごす人達もいた。


 私達は、明日の一年生歓迎パーティの準備。


 料理はレベッカちゃん主導で、ブリギッド商会で出されている料理の数々を用意してもらう。


 つまり、ジャンクフード満載のパーティ。


 とは言っても、私が作った料理たちも、十年も経てば目新しさは無く、王都では馴染み深い料理のひとつとなっている。


 会場もごく普通のパーティの装い。


 強いて言うなら、飾りに置いてる何体かのゴーレムがいつでも動けるように隅を陣取っているくらい。


 それも最初はジョニー先生にダメ出しされたけど、「学校中に居るゴーレムがパーティ会場にだけ居ないのは逆に違和感がある」という生徒会のみんなの発言で可能になった。




 こうして迎えられた翌日。


 去年と同じく生徒会長が挨拶をしてから、二年生の自己紹介が始まる。


 昨日練習していた人達は、緊張で上手く出来なかったり、力み過ぎて盛り上がるどころか逆にシラケてしまったり、と残念な結果に終わっていた。


 生徒会のみんなは、自己紹介をせずとも新入生は知っていたようで、「ロナウド殿下ステキ」「セシル様カッコイイ」「聖女様美し過ぎる」とため息混じりにウットリされていた。


 因みに、私の自己紹介は去年と同じくシーーーン……となっていた。


 だから、なんで黙り込む?


 続きまして、一年生の自己紹介。


 二年生とは違い淡々と進められる自己紹介。


 「ヤークン侯爵家、ポスカ・ヤークンです。

 これから二年間、よろしくお願いします。」


 ニコッ


 甘えんぼスマイルに、二年生から「「「カワイイ〜」」」の声が盛れる。


 流石は子犬系弟ポジ、二年生を早速メロメロにしちゃうなんて、罪な少年だ。


 最後の自己紹介は、例のダークヒロイン。


 「シュヴァルツ男爵家、ローズと申します。」


 とても簡素な自己紹介。


 にもかかわらず、不思議なオーラを醸し出す美少女に、誰もが釘付けになっていた。


 続いて部活動紹介。


 今年は新しく発足した野球部があった。


 そのために、私は生徒会長として校内の敷地に野球場を作るよう依頼されていた。


 それ、生徒会長の仕事か?


 野球部は結構好感触で、入部を決定する声もチラホラ。


 他はまぁ、去年と同様の反応。


 部活に入らない人が結構居そうだ。


 さぁ、昼からは新入生歓迎パーティだ。


 今年はどうなるかな?

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― 新着の感想 ―
[一言] ダークヒロイン系新入生もメロメロになってしまうのか( ˘ω˘ )?
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