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157 公爵令嬢は武闘会をする2

 さぁ、やって参りました。


 個人戦最後は、魔法部門。


 セシル様、リリーちゃん、カーネル生徒会長、ミラ副会長、そしてシード枠で私出場。


 一回戦目で、リリーちゃん対ミラ副会長。


 光魔法と爆破魔法、どんな戦い方になるのかな?


 ミラ副会長は、得意の剣技と爆発魔法でド派手な攻撃。


 対するリリーちゃんは、攻撃を受けては治癒、拳で攻撃しては治癒、と光魔法じゃなくて治癒魔法、所謂殴りヒーラーで戦っていた。


 どこぞの治癒魔法使いみたいな治癒魔法の間違った使い方してんだよ。


 結果、魔法タンクのリリーちゃんが勝利。


 リリーちゃん、結局光魔法使うことなく勝っちゃった。


 二回戦目で、リリーちゃん対カーネル生徒会長。


 強敵二連チャンか、大変だね。


 カーネル生徒会長は得意の氷魔法と弓技でどんどん攻撃。


 対するリリーちゃんは、今度は光魔法を使っている。


 氷に光を反射させたり、光で残像を作り出して分身したり、挙句には氷に光を当てて虫眼鏡原理で氷塊と化した舞台を溶かしてしまったり。


 結局、まるでロムスカの様に光で眼が見えなくなったカーネル生徒会長を舞台から引きずり出して、リリーちゃん勝利。


 リリーちゃん、強え!


 見えなくなった眼は、リリーちゃんがしっかり治していました。


 三回戦、リリーちゃん対セシル様の夫婦対決。


 リリーちゃん、強敵三連チャンとか運悪すぎでしょ。


 「リリーさんと戦うのは気が引けますが、遠慮はしませんよ。」

 

 「私も、今回は一切手加減しませんからね。」


 さっきの二人に手加減しながら勝ってたのが凄いわ。


 ほら、そんな事言うから、旧生徒会二人がギギギ言ってるじゃん。


 試合開始。


 光対音。


 スピードで言えばリリーちゃんなんだけど、音魔法は強い。


 なんたって、目をつぶった状態でも超音波で相手を捉えることが出来るんだから。


 これにはリリーちゃんも苦戦。


 眩しいステージで何が起きてるか分からないまま、セシル様が勝っていた。


 「はぁ、はぁ、流石、私のご主人になるだけの方ですね。」


 「貴方こそ、僕の妻になるに相応しい方です。

 誇りに思いますよ。」


 お互い婚約者として認めあってるけど、恋愛感情は全然見受けられない。


 試合の内容も眩しくて分からなかったし、なんかモヤッと。


 決勝は想像通り、セシル様対私になった。


 セシル様相手だと、ゴーレム使えたとしても負けそうなんだよなぁ。


 なんたって音だから、防ぎようがない。


 でも、やるしかない!


 「フランさんと対決だなんて、少し遠慮してしまいそうになりますが、それ以上に血が滾りますね。

 全力を出させて頂きます。」


 いやいや、手加減してくれていいんだからね?


 いざ、対決!


 私は即座に、セシル様の周りに防音室を作り上げる。


 これなら、多少は音を吸収出来るんじゃないかな?


 『ふふふ、甘いですよ。

 僕は音を『作る』事が出来るんですから。』


 耳が、耳が〜!


 な、なんて奴だ、私自身に音を発生させているじゃないか!


 しかも、私にしか聴こえない不快な音。


 三半規管をやられたのか、頭がクラクラする……


 防音室では防ぎきれない、魔法解除。


 ど、どうやったらセシル様をやっつけられるだろうか……


 そう言えば、ジョニー先生やカーネル生徒会長が舞台を泥や氷で覆ってたな……


 よし、これを試してみよう!


 舞台上を泥で完全に覆う!


 ジャンプして逃げたセシル様だけど、絶対着地はしなきゃ行けないよね?


 え!?空飛んでる!?


 「気球の時に聞いた、風魔法で空を飛ぶってやつが出来るようになったんですよ。」


 耳が聞こえなくて何言ってるか分からないけど、気球の時に聞いた、風魔法で空を飛ぶってやつが出来るようになったとか言ってそうだ。


 くそう、それなら私だって!


 い出よ、巨大壁!


 ステージをグルッと囲うように高い壁を作り上げる。


 そして、その上に天井を作って、段々と低くしていく。


 そうすれば、いくら空を飛べるセシル様でも、背の高さほどの天井になれば着地をせざるを得ない。


 そして、泥沼に着地をした瞬間にトラップ発動。


 泥沼を超合金に変えて、はまった足を抜けなくさせてしまう。


 そして、その超合金をガッツリ全身に覆って動けなくしてしまう。


 巨大壁と天井を消去して、ターンエンド。


 「くっ、しかし、動けなくたって僕はまだ風魔法と火魔法が使えますからね。」


 多分、動けなくたってまだ風魔法と火魔法が使えるとか言ってるんだろうけど、そうは問屋が卸さない。


 そのままベルトコンベアに乗った荷物のようにズルズルと場外へ移動させて、デュエル終了だ!


 「勝者、フランドール・フィアンマ!」


 やった、何とか勝てた。


 リリーちゃんが速攻で耳を治してくれた。


 「フラン様になんて事を……

 そのまましばらく反省してなさい!」


 リリーちゃん、段々リッカに似てきたね。




 最後は団体戦、陣取り。


 舞台上にある相手のフラッグを、壊さず先に取った方が勝ち。


 つまり壊したら反則負け。


 「ここで重要事項、フランドール嬢は団体戦出場禁止。」


 だから、なんで私だけ悪い方に特別扱いなんだよ!


 「フラッグをアダマンタイトとかで覆われたら、誰も手出し出来ないでしょうが。」


 くそう、戦法がバレてしまった。


 結局、団体戦はロナウドと男子生徒その二が出場。


 他の班からは、セシル様、リリーちゃん、ビクター君、カーネル生徒会長、ミラ副会長、エリックと、知り合い総出で参加。


 一回戦目で、カーネル生徒会長とビクター君の班が対決。


 バンバン凍らせるカーネル生徒会長に対して、ガンガン氷を破壊するビクター君。


 凍らされても自力で脱出しちゃう怪力を発揮。


 ここでもパワフル全開ビクター君。


 結局カーネル生徒会長が勝ったけど、魔法を使わず魔法と均衡していたビクター君の戦いぶりに、みんなからエールが送られていた。


 ビクター君人気者だね。


 続きまして、リリーちゃん対エリックの班。


 「女を殴るとか、男のする事じゃねぇ」


 エリック、硬派な男だねぇ。


 しかし試合が始まれば、お互い容赦がない。


 光魔法で会場をまたもや照らすリリーちゃんに対して、勘だけで完璧に対応していくエリック。


 勘が鋭すぎるのにも程があるだろ。


 勝ったのはリリーちゃん。


 「だから、女を殴るとか男が廃る。」


 強がりなのかアイデンティティなのか、どっちなんだろうね。


 次の対決は、ロナウド対ミラ副会長の班


 爆破魔法の勢いでスピードガン上げするミラ副会長に対して、ロナウドも雷の如く瞬時に移動。


 一瞬で終わった陣取りは、判定不能で再試合。


 何度も続く再試合の結果、魔力切れのミラ副会長が敗北。


 魔力切れや怪我の度にリリーちゃんが色んな人を回復してあげてるけど、リリーちゃんの魔力量どうなってんの。


 その後、リリーちゃん対カーネル生徒会長は、魔力タンクのリリーちゃんの勝利。


 カーネル生徒会長は再びリリーちゃんに負けてガックリしていた。


 ロナウド対リリーちゃんは、ロナウドの勝利。


 「雷の壁で旗を囲ってたから、取ることが出来なかったんだろ。」


 でもリリーちゃん、果敢にも雷壁に手を突っ込んでたんだよ?


 いくら怪我が治せるからって、無茶しないでよ。


 決勝戦、長年のライバルであるロナウド対セシル様。


 「遂にどちらが強いか対決する日が来ましたね。」


 「あぁ、だが俺が勝つ。」


 「僕は強いですよ、負けません。」


 あれ、気のせいかな、何年か前に見たことがある光景だな。


 という事は結果は?


 試合開始。


 即座にセシル様の音魔法攻撃。


 それに対して、ロナウドは雷の轟音で打ち消す。


 「やりますね、でもまだまだこれからです!」


 「それはこっちのセリフだ!!」


 物理的に火花を散らす戦いに、残りの二人は置いてけぼり。


 まぁ置いてけぼり食らってたのはこの対決に限ったことじゃないんだけど。


 結局、スピード勝ちしたロナウドの勝利。


 「……悔しいなぁ、僕が負けるなんて。」


 「いや、技術はセシルの方が上だ、俺は攻撃を交わすので精一杯だった。」


 「……来年こそ、必ず君に勝つ。」


 「受けて立つ!」


 やっぱりこうなった。




 結果発表。


 優勝は私達一年生第四期一班。


 そりゃ、四試合中三試合優勝してればねぇ、当然の結果よ。


 でもって、二位はセシル様一年生第四期二班。


 四試合中三試合二位だから、ここも妥当。


 意外と順位を伸ばせなかった旧生徒会二班。


 どっちもくじ運が悪かったんだよ、残念。


 そして、それ以上にくじ運最悪のリリーちゃん、今回大活躍すぎ。


 「……私では……フラン様を、お守りする事が出来ないの……?」


 泣き崩れるリリーちゃん。


 いや、頼もしすぎるでしょうが!


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[一言] 流石ヒロインリリーちゃん つおい
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