表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
157/260

132 公爵令嬢は海事研修をする2

 起床の時間、ウノ君とアル君はくたびれた様子だった。


 寝不足だったのかな?


 ビクター君は意外と元気そう。


 野営も中途半端な時間だったのに、眠たくないのかな?


 「ボ、ボク、野営の経験……あ、あるんだ……」


 な、なんだってー!?


 「叔父さんが、狩り好きで……よく、付いて行ってたの……」


 それで元気があるのか、納得。


 昨日からビクター君がどんどん頼もしくなっているわ。


 周りの好感度も鰻登りじゃない?



 朝食は、昨日から食べてる干し肉と硬いパン。


 ぶっちゃけ、私には全然足りない。


 と言う事で、夜に狩った獣の肉を料理しちゃいましょう。


 皮をはいで、部位ごとにある程度の大きさに捌いたら、塩胡椒やソース、カレー粉をかけて味付けして、火魔法で焼くと、ステーキ&マンガ肉の完成!


 まぁ、これは班のみんなも食べていいよ。


 ガツガツとガッつく三人。


 「こんな凄いもの、どうやって手に入れたんだ!?」


 ジョニー先生が驚いている。


 「昨日の見張りの時間にとって来ました。」


 「ちゃんと見張りをしてろよ。」


 「罠とゴーレムを仕掛けてたので大丈夫でーす。」


 「……全く、こんな生徒初めてだよ。」


 コンと軽く頭を叩かれた。


 また子供扱いして……


 これだけの事をしたんだから、もう諦めて私を大人だと認めなさいよ。




 今日も先ずは、乗合馬車の駅まで歩いて行く。


 そこで私は思いついた。


 石人形(ゴーレム)に荷物を持たせればいいんだ!


 重たい荷物を自分で持つより、ゴーレムを操るほうが私的には負担が軽い!


 という訳で、私の荷物はゴーレムにお任せした。


 「「なんか……ズルだよね……」」


 そう言うなら、貴方達もこの方法使えばいいじゃない。


 ま、それ程魔法が得意でないウノ君とアル君には無理だと思うけど。


 ビクター君は、相変わらずスタスタと歩いている。


 流石経験者だわ、貫禄が違う。




 乗合馬車に乗って、昼休憩も、二班だけ豪勢な肉料理。


 保存食ばかり食べている皆んなと違って、美味しく満腹に食べられる。


 疲れが隠せない生徒諸君。


 リリーちゃんの一班は、意外と元気そう。


 多分、優しいリリーちゃんが寝不足や疲れを治癒魔法で治してあげたんだろうね。


 ロナウドとセシル様の班は、リーダーだけ元気。


 多分、あの二人は元々の身体の作りが違うんだよ。


 「フランはまた規格外の事してんな。」


 「本当、見習わなくてはですね。」


 「さすがフラン様、私達には出来ない事を平然とやってのけるんですね。」


 いやいや、君らだってそんな粗食で元気だなんて、凄いよ。


 リリーちゃんなんて桁違いな事なってるじゃん。


 そこにシビれる!あこがれるゥ!




 夕方頃にはフィアンマ男爵領へ到着。


 みんな、疲れは限界だけど、やっとたどり着いた男爵領に喜びを隠せない。


 「じゃあ、夕食は各々自分たちで調達してこい。

 金は使ってもいいが、貴重な銀貨三枚だ。

 一食で使い切ると、後が大変だぜ。」


 一同、顔面蒼白。


 私の予想通りだった。


 お小遣いの金額指定があった事から、昨日の朝の時点でこうなる事は予想できたんだよ。


 だから調味料をしっかりと持って来たんだよ。


 じゃあ先ず、食料調達から。


 ここも腕の使い所。


 自分で狩るも良し、領民に譲ってもらうも良し、値切って安く手に入れるも良し。


 私は料理を担当するから、みんな頑張ってね。


 一時間(地球時間で約二時間四十五分)後。


 ウノ君は手ぶら、アル君は小ぶりの魚、ビクター君はウサギを調達。


 「アル君、その魚、いくらで買ったの?」


 「し、小銀貨五枚……」


 なーにー!?やっちまったな!


 いきなりそんな金額使ったら、一週間ももたないでしょうが!


 で、ビクター君のウサギは?


 「あ、あそこの森で、獲ってきた……んだよ。」


 まぁ!


 なんて優秀な人材!


 流石、狩経験のある男は違うねぇ!


 と言う事で、今晩は魚のスープ。


 アラで出汁をとって、私が昨日取った野草と山菜で量増しして、仕上げの味付けをしたら、野営飯の完成。


 ……四人で分けると量が少ない。


 ビクター君のウサギは、火属性魔法で低温保存して、明日食べる事にした。


 他の班も結構苦戦しているようだ。


 リリーちゃんの班は、治癒魔法で心と身体のダメージを癒している。


 なんか……ズルだよね……


 顔見知りが多いロナウドとセシル様は、安く食材を手に入れていた。


 こう言う、使えるものは何でも使っていく姿勢、嫌いじゃないよ。




 さて、再び野営の時間。


 岩場や砂浜で野営をするんだけど、昨日の森よりかなり厳しい。


 人気の多い場所での野営は危険だし、岩場のようなゴツゴツした場所ではテントが張りにくい。


 私達は、岩場を土魔法で均して、その上にテントを張った。


 私は勿論、今日も小屋。


 地面を均してあげただけでも感謝しなさい。


 「あ、ありがとう、フラン様……」


 ビクター君はちゃんとありがとうが言える子なんだねぇ。


 今日の見張りは、ウノくん、私、アル君、ビクター君の順番。


 途中で起きなきゃいけないのが大変そうだけど、夜更かし得意だし、見張りの時間まで何かしてよう。


 あ、せっかくフィアンマ男爵領に来たんだし、仕事でもして来ようかな。


 「おいおい、野営中に仕事するとか、どう言う神経してんだ?」


 ジョニー先生からお叱りを受けた。


 ちっ、仕方ない。


 じゃあ昨日の実験の続きでもするか。


 ウノ君と交代の時間になったので向かってみると、寝てた。


 ちゃんと見張りをしろ!


 交代して、昨日と同じように罠を設置。


 今日は穴が掘れないからまきびしを使った。


 「いてっ!!」


 何か聞こえた。


 「ちくしょう、お前の見張りの番だったのか。」


 こんな所で何してるの、ジョニー先生。


 「たまに襲撃役でテントを回ってんだよ。

 全く、まんまとお前の罠に掛かっちまった。」


 先生も大変そうだね、お疲れ様。


 さて、交代の時間なのにアル君は来ない。


 あの二人は見張りをする気があるのかね。


 呼びに行って無理矢理起こして交代させた。


 さてと、目が覚めるまで寝ていよっと。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 先生はもうちょっとトラップに気をつけないとw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ