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110 公爵令嬢はパーティーに参加する

 遂にパーティーの時間が始まった。


 来てしまった、この時間。


 あーもう、こんな時間来なくてよかったのに……


 入場は、婚約者がいる者はその人にエスコート、居ない人は同じ学年でペアになって一緒に入る。


 今年は男性の方が多かったから、数合わせに先生が何人かエスコートされている。


 その人たちはどこか残念そうな雰囲気だった。


 爵位の低い順に入場するため、私達は最後から二番目。


 一番最後はホストのカーネル生徒会長とミラ副会長という事になっている。


 因みに、このホストは順番で行われるため、いずれは私とロナウド王子で開く事になる。


 実家の時みたいな派手なのはもう嫌だよ?



 全員入場したら、壇上でカーネル生徒会長が挨拶。


 「一年生の諸君、入学おめでとうございます。

 私達、皆さんの入学を心から祝福しています。

 これから、エレメント魔法学校の生徒として、魔法を学び、知恵と力を身に付け、一流の魔導師となってください。

 それでは、交流、歓談、食事をお楽しみください。」


 こうしてパーティーは開始された。


 私とロナウド王子は一瞬で囲まれてしまった。


 まぁ、未来の国王陛下と王妃殿下候補だから、何かしらのコネやらオコボレやらが欲しいのは分かるけど、ガッつきすぎて紳士淑女の行動とは大幅に違っている。


 しかし、それをも上手く捌くロナウド王子は流石だ。


 私も王宮入りしたら、これ程の社交性を身につけておかないと。


 ここが練習どころなんだ、明日から頑張る。



 ようやく落ち着いて、セシル様とリリーちゃんに会えた。


 「お二人とも、凄い人集りでしたね。」


 「私達も人が集まってくださいましたが、お二人には敵いません。

 流石です。」


 まぁ、いなしてたのはほぼロナウド王子だけどね。


 「二人はもう食事はしたの?」


 「先程から食べていますが、フランさんの作る料理の方が美味しいですね。」


 「私もそう思います。

 改めてフラン様の凄さを実感出来ました。」


 うん、自分で言うのも何だけど私もそう思うよ。


 「明日からは俺たちも昼飯誘ってくれよ。

 ここの飯、なんかちょっと違うんだよなー。」


 「ですね、物足りないというか、満足感がないんですよ。」


 やはり二人ともそう思うか。


 「ですよね、ここの料理もそうですが、パーティー自体もありきたりな感じで……

 やっぱり、フラン様のプロデュースパーティーの方が楽しいです。」


 それは……一応、これは基本的な社交界の勉強をするからオーソドックスにやってるだけで、私のやつはかなりイレギュラーだと思うよ?




 ダンス開始の音楽が鳴り始めた。


 ダンスは毎回ロナウド王子としか踊らない。


 というか、踊れない。


 ロナウド王子のエスコートが余りにも素晴らしすぎて、私が普通に踊れているように側からは見えるらしい。


 音楽が始まり、いつも通り一曲だけ踊った後は、壁の花に勤しむ。


 ロナウド王子やセシル様、リリーちゃんは相手を変えて色んな人と踊っている。


 相変わらずみんな上手いなぁ。


 そう思って料理を食べていると、


 「やっとお会いできました。

 パーティーは楽しんでいらっしゃいますか?」


 うわ、出た!カーネル生徒会長!


 「ええ、貴族の社交界のお手本と言っても過言ではありませんわ。」


 遠回しに『普通すぎる』と言ってやったけど、多分気付いてるな、これは。


 「それは嬉しいお言葉です。

 フランドール嬢のような奇抜な催しは私には出来ませんので。」


 なっ、コイツ私がわざわざオブラートに包んでやったのに、ワザと嫌味を言ってきた!


 「お褒め頂きありがとうございます。」


 よし、大人の対応をしてやった。


 「先程は多くの方達に囲まれていらっしゃいましたね。

 流石フランドール嬢、あまりの人数にフランドール嬢のお姿が全く見えない程でした。」


 テメェ!私をチビだと言ったな!?


 「ええ、ありがたい事に、多くの方と会話する事が出来ましたわ。

 カーネル生徒会長も、私程ではありませんが沢山の方々とお話しされていらっしゃったではないですか。」


 このくらいは言い返してやらないと、コイツにはダメージを与えられないだろう。


 「ええ、普段から夜会などに積極的に参加させて頂いく機会があり、この会場の殆どの方は顔なじみの方ばかりですので、軽く挨拶程度を。

 なので、本日は多くの新入生の対応をさせて頂きました。」


 クッソー、この私が言い負かされるだなんて、いけすかない奴だわ。


 「ところで、私と一曲いかがですか?」


 は?誰がテメェなんかと躍るかってーの!


 「私のパートナーはロナウド殿下のみです。

 (未だにダンス力皆無の)私と踊る事ができるのは、生涯ロナウド殿下ただ一人でしょう。」

 

 「それは、踊ってみないとわかりませんよ?

 ロナウド殿下より上手くエスコートして差し上げましょう。」


 涼しげな笑顔で私を挑発してきた。


 面白い、その挑戦に乗った。


 「わかりました。

 では、次の曲でお願い致します。」


 大口叩いておいて、私と一緒に踊るとどうなるか思い知れ!


 曲が終わり、次の曲へ。


 カーネル生徒会長は図々しくも真ん中を陣取りやがった。


 あら、いいのかしら?


 ここが貴方の墓場となるのよ?


 私の地雷で共倒れするがいい!


 そして曲が始まる。


 いつも通り、そう、いつも通りのダンスをする。


 ロナウド王子にエスコートされながら上手風に踊るのではなく、いつも通りの駄ンスを。


 それなのに、中々上手く踊ってる感じがする。


 え!?なんで!?


 「フランドール嬢と一緒に踊れるのはロナウド殿下だけとは限りませんよ?」


 なぁーにー!?やっちまったな!!


 コイツ、めちゃダンス慣れしてる。


 色んな人とダンスして、相手が楽しく踊れるように促すのが上手すぎる。


 この私が、ダンスが楽しいと思えるなんて、生まれて初めて……


 私の初めてをこの人に奪われちゃった……悔しいっ!


 曲が終わり、カーテシーをしてその場から逃げるように再び壁へ。


 やられた!完敗だ!


 しょんぼり気分を隠していると、三人が駆け寄って来た。


 「フラン、どうしたんだ!?

 ダンスめっちゃ上手くなってるじゃねえか!」


 「本当、あれほど軽やかにダンスを踊るフラン様、初めて見ました。」


 「では、次は僕と踊っていただけますか?」


 いや、セシル様それはやめといた方がいいよ……


 一応念のため隅っこの方で踊ったけど、破茶滅茶になった。


 セシル様、本当ごめん……

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