表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
126/260

105 公爵令嬢は友人を祝う

 今日とてもおめでたいお話を聞いた。


 なんと、セシル様とリリーちゃんが婚約なさったと!


 驚きで胸いっぱいだが、それ以上に嬉しさ満載だ。


 早速二人に会わなければ!




 二人のお祝いに行くとロナウド王子に伝えたら、一緒に行くと言ってきたので、レベッカちゃんとケンも連れてきた。


 てか、ケン今日仕事抜けても大丈夫だったの?


 「アデンさんが頑張ってくれてますから。」


 …….アデン、ファイト!



 「セシル様、リリーちゃん、婚約おめでとうございます!

 私の親友二人が婚約だなんて、とっても嬉しいです!」


 「ありがとう、フランさん。

 まさか、僕とリリーさんが婚約するだなんて思わなかったよ。」


 「私もです。

 でも、この件とは別で、私はフラン様に更に一緒にいられるようになって嬉しく思います。」


 はて、どういう事?


 「医療技術や知識、治癒魔法のおかげで、エレメント魔法学校卒業後は王宮専属医師になることになったんです!」


 な、なんと!


 リリーちゃん大出世だね!


 「フラン様こそ、未来の王妃殿下ではありませんか。

 フラン様の方がスゴイです!」


 あ、いや、まだ"婚約"だし、ロナウド王子も継承第一位ってだけでクロード王子や兄弟君がいらっしゃるし。


 「あ、その事なんだけど、俺魔法学校卒業したら王位継承する事になったから。」


 はぁ!?


 そんな話聞いてないんですけど!?


 「昨日決まって、今日フランに伝えるつもりだったんだよ。

 元々兄上達は俺が継承第一位って事で納得してたらしいし、フランが婚約者になってから父上の中ではほぼ確定してたっぽい。」


 そ、そうだったんだ。


 何にも知らなかった。


 「よく言うよ。

 寂れた領地をあれだけ派手に繁栄させといて、あの父上がフランを次期王妃にしたいと思わないわけがないだろ。」


 まぁ、今までの国王陛下の様子からして、それは何となく分かるけど……


 「あぁ、そう言えば僕も、学校卒業後はロナウドの専属騎士になる事になったよ。」


 すげぇ!身内で固められてきた!


 「僕はまだヤークン家当主って事しか決まってないんだけど、せっかく魔法が得意なんだから、王宮専属魔導士団に入りたいなぁ。」


 これ、多分なれるやつだよ。


 「私はフランちゃんの専属料理人よ!

 お城に入ってもずっと一緒よ!」


 「もちろん私も、生涯フラン様の専属侍女ですから、当然ご一緒させていただきます。」


 「俺も男爵領主補佐として、フラン様にずっとついて行きます。」


 なんかこれからもずっと、このメンバーと楽しくやれそうな気がするなぁ。



 そう言えば、リリーちゃんがセシル様と婚約って事になると、乙女ゲーのヒロイン枠じゃなくなるのかな?


 て事は、私もライバル令嬢の縛りがなくなるってわけで、これからはのんのん楽しく研究実験を満喫すればいいのね!


 ビバ転生ヒャッハー!!


 「実験生活なんて、王妃殿下のなさる事ではありませんでしょう。」


 な、なぜリッカは心の声が読めたのだ!?




 という訳で、二人の婚約祝いをみんなでしようという事になった。


 どんなお祝いにしようかなぁ。


 「私は、フラン様が一緒にいらしてくれれば何も必要ありません。」


 「僕も、フランさんに祝ってもらえるだけで十分だよ。」


 二人とも私を崇拝しすぎでない?


 「どうせなら、俺達らしい祝い方しようぜ。」


 ロナウド王子、『俺達らしい祝い方』とはどのようなもので?


 「もちろん、フランが何かしら新しい事しでかすんだよ。」


 は、はぁ!?


 なぜ私が発案と!?


 みんなも一緒に考えてよ!!


 「いゃ、俺たちの考えよりフランのやり方の方がテンション上がりそうだろ?」


 「「「賛成です」」」


 リッカはともかく、レベッカちゃんとケンまで……


 つまり、私に全任せって事ね……


 私の周りには、自分で何とかしようとする人はいないのかしら。




 とは言っても、新しい事って何をすればいいんだろう?


 今まで使った事のない食べ物?


 新しい施設や娯楽?


 奇想天外なパーティー?


 うーん……難しい。


 婚約披露パーティは三ヶ月後、それまでには何か用意しておきたい。


 二人抜きのいつものメンバーで掘立て小屋でチーズフォンデュをしながら会議をする。


 この小屋は今やもう私達の基地と化していた。


 「「私達を抜きでそんな楽しそうな事して、酷いです!」」って言ってたけど、二人のプレゼント用会議なんだから無理言いなさんな。


 「うーん、お揃いのネックレスとかどうかなぁ?」


 「それじゃあありきたりじゃないですか?

 なんかこう、二人に似合う、ロマンチックなものがいいって!」


 「秋祭りのショーみたいな?

 パーティーに似つかわしかないだろうよ。」


 「では、フラン様に物語を描いていただくのはいかがですか?

 秋祭りのショーの脚本も素晴らしかったですし、何より絵本や妊婦向けの本を書かれていらっしゃるでしょう。」


 「でもそれでは、俺達が関わる事は出来ませんよ?」


 「「「「うーん……」」」」


 私達みんなで出来る事って考えると、かなり難しいわ……


 「そう言えば、パーティーの時には二人とも十五歳になってるよな。

 お酒が飲めるようになるんだから、それに合う食べ物やグラスとかいいんじゃないか?」


 「えぇー、僕もフランちゃん先生もレベッカちゃんもまだお酒飲めないよー。」


 「私は当日のパーティーには参加できないから問題ないわよ。

 それに、終わったらすぐ誕生日くるしね。」


 ……!ロナウド王子ファインプレイ!


 すごくいい事思いついた!!


 いや、思い出した!!


 私達みんなで出来る、私達のオリジナル!


 さぁ、早速準備よ!




 まずは、ポスカ君に植物魔法で葡萄を作ってもらう。


 その葡萄を搾汁、樽で発酵させる。


 発行した葡萄汁を二次発酵。


 この時二度目の発酵、瓶詰めしてから二次発酵させる熟成期間の長いトラディショナル方式ではなく、樽のまま二次発酵させて瓶詰めする期間の短いシャルマ方式で今回は作っていく。


 瓶は私が、コルクは手先が器用なロナウド王子が作った。


 また追々熟成期間の長いものをまた後日作るとして、今回の熟成期間は二カ月(地球時間で約三カ月強)。


 栓を抜いたら炭酸が抜けやすいので、その日のうちに飲んでしまうのがオススメ。


 絵心が一切ないケンが描いたラベルを貼ったら、スパークリングワインの出来上がり!


 色は赤、白、ロゼの3種類を作っておいたよ。


 レベッカちゃんはワインに合うおつまみ作り。


 どんな料理を作るのかな?




 さぁ、出来たスパークリングワインをみんなで試飲。


 と言っても、飲めるのはリッカ、ケン、最近十五歳になったロナウド王子。


 レベッカちゃんとポスカ君は飲まないよ。


 「え、フラン様ももちろん飲めませんよ?」


 なんでよ!?


 メインで作ったのは私じゃんか!


 「「ダメです、フラン様はまだ十四歳ですから!」」


 グヌヌ、ケンまで言うか。




 最初に飲んだのはロナウド王子。


 「うぉ!コーラみたいにシュワシュワしてるけど、ちゃんとワインだ!

 ジュースと違った飲み応えがいいな。」


 「ワインと同じく、辛口と甘口がありますね。

 私はこの甘口のロゼが気に入りました。

 きっとオレンジビールやナッツ入りのチョコレートが合うんでしょうね。」


 「自分は辛口の白ワインが好きです。

 魚料理の時にぜひ飲みたくなりますね。

 アデンさんもきっと気にいるでしょうね。」


 だろうね、あのワイン好きは絶対飲みたがるだろうね。


 でも、スパークリングワイン作りに参加してないアデンには、パーティー後じゃないと飲ませないよ。


 「なぜ私も参加させてくれなかったのですか!?」


 だって、アデンは二人と直接仲良くしてないでしょ?





 婚約パーティー当日、私とロナウド王子とポスカ君の三人で参加。


 プレゼントのスパークリングワインとレベッカちゃんの作ったおつまみを持っていった。


 使用人にワインとおつまみの用意をしてもらって、二人へ持ってきてもらうように頼んでおいた。


 「「「二人とも、改めて婚約おめでとう」」」


 「ありがとうございます。

 皆さんが来てくれて、本当に嬉しいです。」


 「リリーちゃん、今日は一段と綺麗ね。

 とっても素敵よ。」


 「ありがとうございます。

 フラン様にそう言って頂けて、私とっても幸せです。」


 セシル様との婚約で幸せなんじゃないのかい。


 みんなでお喋りしてると、ワインとおつまみが用意された。


 「これ、俺達が、って言うかほとんどフランなんだけど、みんなで作った新しいお酒なんだ。

 二人とも成人したし、丁度いいかなと思って。

 是非飲んでみてくれ。」


 「それは、わざわざありがとう。

 喜んで飲ませてもらうよ。

 んっ、これは……炭酸のワインかい?」


 「スパークリングワインって言うんだよ。

 僕飲んでないけど、みんなは美味しいって言ってた。」


 「確かに、お酒独特のコクと香りがあって、なおかつ炭酸の爽やかさがとても合うお酒だね。」


 「このチーズのお菓子ととてもよく合いますね。

 とっても美味しいです。

 皆さん、本当にありがとうございます!」


 「レベッカちゃんとケンにも言ってあげてね。

 ケンの描いたすごく独特な絵をボトルに貼ってるから、是非見てあげて。」


 「ふふ、わかりました。

 後ほどまたゆっくり頂きます。」




 そして、また団らんをしながらお酒や食事を楽しんでいると、


 「突然失礼するが、そちらのワインはどこで飲めるのかな?」


 「コーラのようでワインのようにも見えるそちらのお酒、ブリキッド商会かフィアンマ男爵領の特産品ですか?」


 「是非私たちにも頂けないかしら?」

 

 あ……こうなる事を全然予測してなかった。


 「相変わらずだけど、いい加減予測しとけよ。」

 

 はい、以後気をつけます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ