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93.5 公爵令嬢専属侍女は振り返る

フラン様がテルユキさんと一緒になってもう六年が経つ。


つまり、テルユキさんと一緒の人生の方が長くなった。


最初こそ違和感があったフラン様だけど、今やもう完全に二人は同一化されてしまっている。


テルユキさんと会話をしたのは、フラン様がまだ五歳の時。


そして、魔法が使えず悩んでいた時に一言交わしたのを最後に、話をする事はなくなった。


でも、時折フラン様からテルユキさんの面影らしき雰囲気が醸し出されているのが、見てわかる。


と言うか、たまにテルユキさん丸出しの時がある。


本人達は隠すつもりがないのかと、こっちがヒヤヒヤしてしまうほどだわ。



フラン様は公爵家にいた頃と変わらず、起きている時間はずっと何かしている。


下手したら寝ている時間も削って作業をしようとしてるから、困ったものだわ。


「やりたい事が多すぎて時間が足りない」と言うけど、たった十一歳の子供が何を生き急いでるのかしら?


いや、じゃなくて、この歳でしなくちゃならない仕事が多すぎでしょ。


普通なら、勉学に励み社交界に参加しながら同じ年頃のご友人達と楽しく遊んでいらっしゃるはず。


なのに、七歳の頃から領地経営に携わり、数々の施設や料理を開発し、秋祭りという領を代表する催し物を企画して、領内の学力と民度を向上させる。


更には、ご自身のデビュタントを成功させ、社交界で人気の夜会やお茶会をプロデュースし、王都にお店を立ち上げて大繁盛。


大人でも不可能なことをスラスラとやり遂げてしまう少女、本当に人間なのかすら疑わしい。


ご友人と一緒にいる時ですら、仕事に繋がりそうな事ばかりなさっているし、ご友人方もこれを良しとしている、と言うか、一緒になって作業なさっているから、余計に行動が助長されてしまうのだわ。



以前一週間の強制休暇を取らせた時も、結局お仕事されていたし。


あ、そう言えば、フラン様って泳げたのよね、ビックリしたわ。


あの時、私が先に滑っておいて、海に飛び込むフラン様をお助けするべきだったと後悔したのが一瞬だったもの。


レベッカさんが来たがっていたウォータースライダーだったはずなのに、フラン様が一番満喫されていた。


そっか、今度から休暇を取らせるにはウォータースライダーへお誘いすればいいんだわ。


何はともあれ、あの強制休暇は本当に楽しかった。


チョコレートも大量に買い付けできたし(孤児院の子達に結構取られてしまったけど)。


あの時頂いたアオザイという衣装、あの時は気付かなかったけど、ウエスト部分の肌が見えてしまうのよね。


中にシャツを着ていれば問題ないけど、気付かずあの衣装で外出してしまう所だったわ、危ない危ない。


チャイナドレスといい、地球人はなんてハレンチな衣装を普段から着ているのかしら。


あぁ、また王都へ行きたいわ。


そして、とっくに食べきってしまったチョコレートを補充しないと。


カカオが足りない。




そう言えば、フラン様はロナウド王子の事をどう思ってらっしゃるのかしら?


以前と全く変わらずご友人関係でいらっしゃるけど、恋心を抱いたりはなさらないのかしら?


凄く興味があるのよね。


だって、フラン様の中にはテルユキさん(おとこ)がいるんだもの。


そのあたり、どうしても関心が湧いてしまうわ。


フラン様はきっとまだ恋愛なんて感じられそうにないし、ご友人がいらっしゃらなかったとはいえテルユキさんは立派な成人男性。


と言うか、もう中年。


幼い美少年が自分の婚約者で、今後ご結婚なさる相手だとなると、何か思うこともあるでしょう。


そして、フラン様がロナウド王子に恋心を抱いた時に、なんて思うのでしょう?


親心でフラン様を応援する?


ご自身として同性相手に悩む?


それとも、禁断の男性同士の恋愛を受け入れる!?


ムッフー!!


これは一度、直接フラン様にお伺いしてみないとダメだわ!

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