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アイテムボックスで成り上がり  作者: けんもも
第一章 建国編
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魔法陣

今夜は昨日よりも早いけどそのまま家に戻った。

お風呂に入った後時間があったので素材の整理をすることにした。


「じゃあ、明日提出するのはこれだけね。ミュールのB級昇格分。」


「A級素材とかは出さなくていいの?」


「この前大量に売ったしね。それにB級素材でも普通は凄いんだよ。このC級素材も支部にとっては売れ筋だし喜んでもらえると思うよ。それに今は、ミュールの個別指導ってことで浅い階層だけに潜ってるって言ってた方がいいだろうし。」


「そっか、その辺りの判断は任せるよ。じゃあこの後どうする?」


「私とミュールは少し裁縫してもいいかな?内装を少し作ってみたいから。」


「別にいいけど、それなら明日迷宮探索は休もうか?」


「探索は行こうよ。やっぱり一日一回は魔物と戦った方がすっきりするし。」


「私も迷宮での訓練に連れて行って欲しいです、旦那様。」


「そうなの?じゃあ無理のない程度で。隣の部屋を作業部屋にする?」


「じゃあそうさせて貰うね。」


その後、2人は二階の空いてる部屋に入って作業を始めた。

俺もこの時間、お勉強でもするか、そう思って魔法陣の本を出していろいろ検討してみることにした。


まずは読める文字をピックアップして、魔法陣に書かれている文字と当てはめてみる。

しかし、属性魔法って言ってもあんまりないんだな。


集中していたら2時間ほど経ったようだ。

夜の10時過ぎになった。魔法陣は解読は難しい。

ただ、魔法陣に書かれているのは、やはり呪文だと思う。

数字と思われる部分もあるから、それが何を指しているのか。

作用時間なのか、発現個数なのか。

漢字の意味からすると誓約文というか、誓願文みたいな感じなんだよな。

何かに願ってる感じ。

まてまて、この世界は神様じゃなくって、何だったけ、そう精霊だ。

精霊様云々って出てくるんだよな。

自動翻訳でそのように訳されてるってことは、俺が考えてる神様って存在よりも精霊って存在に近いってことなんだろう。

となると、願ってる相手は火精霊か。

願いをしているのは、自分自身、我ってことだな。

つまり「我、火精霊に対し願う、云々」か。

火球を願ってるのか?

火球で穿つことを願う?

うーん意味が通らないな。

そもそも、魔法って何だ?

呪文が必要なら俺自身が使えるってことがおかしい。

火球にしろ俺は呪文なしで発動もできるし、それをコントロールすることもできる。

つまり、魔法の発現に呪文は絶対に必要じゃないってことだ。

じゃあ、なんで魔法師のうち、多分スキル値を何らかの方法で増やしたやつが魔術を理解したことで属性魔法を増やすことが出来るのか。

知識?その魔法に対する知識の深さが影響してるってことか?

イメージの明確化。

しっかりイメージを意識させるために呪文があるとしたらどうだ?

魔法陣にはそれが描かれている、つまり魔法陣を使った魔法の発動しはそうしたイメージを固定化する必要がない、単にここに魔力を通せば理解できるってことか?


ハッと気がつくとシャルとミュールがベビードールをつけてベッドの上に乗ってきて俺の顔を覗き込んでる。


「やっと気がついた。もうケンタ怖い顔だった。全然気がつかないし、ぷんぷんだよ。」


「奥様、旦那様がそれだけ集中されていてカッコいいとかおっしゃってたじゃないですか。」


「もう、ミュール。それは乙女の秘密だよー。」


「申し訳ありません、奥様。」


「でもちょっとキューンとしたよね。ミュールもでしょう?」


「ええ、ドキドキしました。」


「えっと、ごめんね、考え事してた。って2人とも可愛い。妖精みたいだよ。」


「えー、妖精族?」


「奥様、おそらくフェアリーみたいに可愛らしいとおっしゃって下さってるかと。」


「まあ、私なら当然だけど、本当にかわいい?」


「マジマジ。」





翌日、朝から鍛冶屋の親父さんの所に行った。


「おう兄ちゃん、待ってたぞ。早めに出来たんだがまあいろいろ手を加えてみた。」


親父さんが持ってきた剣とナイフはシンプルながらも凝った意匠の施された一品だった。鞘の方もいいものに仕上がってる。


「素晴らしいです。見た目で力を感じます。」


剣を手にして魔力を通してみる。


「凄いな兄ちゃん、そこまで魔力を集めて剣に乗せられるとは、俺のイメージ通りだ。この剣は魔力を通せば通すほどこれから進化する。今はこうして黒い刀身だけど最終的には深い青になる筈だ。魔物を切る時に意識して魔力を通してくれ。」


「はい、ありがとうございます。ナイフもいいものですね。」


「まあそっちは日常用だしな、目立たないようにしている。ナイフぐらいならアダマンタイト多めでも重くならないからな、固さ重視で打ってるぜ。」


「それで、そっちのお譲ちゃんは?新しい仲間かい?」


「はい、これから鍛えようかと。」


「ほう、珍しいな。女剣士か。」


「よくわかりますね。」


「まあこれでも鍛冶職人だしな。ともかく今は二刀流でいいけど、その内物足りなくなるんじゃないかい?」


「と言うと?」


「まあ男の剣士なら、大剣を勧めるとことだけど、女の子じゃな、大剣はちょいと無理かな。それでも幅広の片手剣にも両手剣にも使えるタイプの剣を使った方がいいかもしれねえぜ。剣自体で盾の代わりに攻撃を受けることが出来るだろうしな。まあ着けてる防具が一級品だし少々の魔物相手ならダメージ貰うこともないだろうが。」


「この子に会う様な剣を打って貰うことは可能ですか?」


「それは、ほれ今回の素材が残ってるしな十分打てるぜ。やっぱりこのアダマンタイト凄かったぜ、いやー久しぶりにいい仕事させて貰った。」


「じゃあ、追加で剣をお願いします。他に必要な素材はありますか?」


「岩トカゲの目玉持ってるかい?合金にするならもう一度使う必要があるが、前のは潰したからなもう使えない。」


「はい、1つでいいですか?ミスリルとかアダマンタイトは?」


「おいおい、本当に凄いやつだな。まだ持ってるのかよ。今は必要ないぜ。まあ今度必要になったら買い取らせてくれや。」


「勿論です。じゃあ、取り敢えず、今回の代金です。あと剣の作成も今回と同じように1日金貨3枚でいいですか?」


「そいつはありがてえな。俺はしばらく仕事しなくてもいい身分だなー。がっ、はっ、はっ。」


「シャルどうだい、問題なさそう?」


「ええ、問題ないどころか本当に凄い。ケンタありがと。ミュール、この双剣はミュールが使って。ミスリルの双剣よ。」


「えっ?奥様の双剣を使っていいんですか?」


「使っていいんじゃなくて、あなたに上げるの。今からこの剣はあなたの物よ。」


「そんな、このような高価な物。」


「いいよね、ケンタ、勝手に上げたけど。」


「問題ないよ。ミュールには新しい剣も作ってるし、最終的には双剣と片手剣の両方を使い分けて戦って貰うことになるけど、まずは双剣の使い方をシャルに教わって習得して欲しいかな。」


「はい、旦那様、奥様。本当にありがとうございます。」


「シャルも、あと一つか二つ別の種類の武器を使えるようになった方がいいかもしれないね。投擲、ナイフ、槍、弓、斧」


「解った。確かにいろんなパターンを想定しないと下層では苦労するだろうしね。」


「まあ取り敢えず、今日は中層でしっかり頑張ろう。」


「下層には進まなくていいの?」


「まあ下層が逃げる訳でもないしね。まずはミュールのレベルを上げて十分に安全な生命値になるまでは中層でね。」


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