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アイテムボックスで成り上がり  作者: けんもも
第一章 建国編
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ミュールのレベリング

翌日、事前にお弁当の類は十分に残があることを言っておいたので控えめの準備だったけどそれでもたくさんの料理を準備してもらって宿を出た。

お返しに芋肉を出してやったらビッグボアーの時以上に喜ばれた。

勿論全部出すと調理台からはみ出すのでほんの少しだったけど、ミューリのアイテムボックスの空きを使って何とか収納したようだ。

今日のスペシャルメニューは芋肉料理らしい。

どんな料理なのか気になるけど、きっとミューリが習得してくれるだろう。


日向亭を出て人通りのない裏道に入りそのまま迷宮入口に飛んだ。

いきなり俺に捕まるように言われてシャルと反対側から俺に抱きかかえられるように捕まったと思ったら少し薄暗い場所にとんで、ミュールはフリーズしたようだ。


「ミュールこれから私たちと迷宮探索する訳だけど、迷宮探索中に知ったこと、私たちのこと、特にケンタの能力については他の人に絶対に言ってはダメよ。ケンタ、念のためミュールに誓約させて。」


「あーミュール。びっくりしているだろうけど、シャルが言ったこと理解出来た?理解出来たら誓約してくれ。」


「はい旦那様、奥様。私は旦那様の能力のこと、迷宮探索で知り得たことを他人に口外しません。」


「ん、そうしてくれ。これは結果的にミュールの安全を守ることになるからね。少なくともミュール自身が自分の身を自分で守れるぐらいになるまでは秘密にしておいた方がいい。」


「はい。承知しました。」


「勿論、ミュールが知っておいた方がいいと思うことはちゃんと説明するし、ミュール自身に危険が及ぶことはしないからね。」


「一つ質問をしてよろしいでしょうか。旦那様は勇者なのでしょうか?」


「それはちがうよ。俺はノンスキルホルダーのただの冒険者だよ。」


「ケンタ、ただのってことはないんじゃない。ミュールだって子供じゃないんだから登録したその日にC級冒険者カード貰えるとか普通じゃないと思ってるよ。」


「はい、確かC級は冒険者になって15年、20年頑張らないと到達できないと聞いたことあります。一度だけ村にC級冒険者が来たことありますけど、凄かったです。」


「まあ俺も、シャルもA級だけどな。でもミュールにもすぐその位置までなって貰うよ。」


「A級ですか?A級って世界に数えるほどしかいないと聞いてましたけど、こんなにお若い旦那様方がA級だったんですか?」


「私もケンタもA級であることは喧伝しないようにしているのよ。なので世界で認知されているA級冒険者は私達以外の2人だけってことになるわね。」


「凄いとは思ってましたが、旦那様も奥様も本当に凄い方だったんですね。」


「まあ冒険者になって一ヶ月だけどな。」


「一ヶ月?じゃあ奥様も?」


「私はもっと短いわよ。全部ケンタと一緒だから出来たこと。これも秘密ね。」


「まあそう言うこと。なのでミュールもやる気があるなら、本当に強くなれる。そのために俺やシャルの言うことをよく聞いて頑張って欲しいと思ってる。」


「はい、精一杯頑張ります。」


「よし、じゃあサクサク頑張ってみよう。ミュールは剣を持ったことはないんだろうけど、大丈夫。シャルの動きをよく見て、シャルの真似をするといい。魔物に対する備えは心配ないよ、ポーションもたっぷりある。先にこれを渡しておくから自分のアイテムボックスと、腰のポーチに入れといて。シャルから指示があったらすぐに飲むように。」


「えっと、ポーションって高価だと聞いたんですけど、こんなに頂いていいんでしょうか?」


「ミュール、問題ないわよ。ミュールとミューリが昨日飲んだ青いポーション覚えてるでしょう?あれって、1本白金貨数枚分の値段なのよ。それに比べたら微々たるものよ。」


「ええっ?昨日飲んだ元気の出るポーションは、白金貨数枚分?そんな高価なものいただいてたんですか?」


「まあ、あんなのはいいんだよ。その分、2人が頑張ってくれればいいんだし。あれの効果は、この先実感できるよ。高価な分だけ、ミュールの力がすぐに上がるからね。」


「解りました、頑張ります。」


その後、地下1階で十分に動きをトレースさせ、何度か実践させて問題がないようなので、地下2階、そして地下3階へ進んだ。

途中、シャルに何度も鑑定させてスキルポイントの変動を確認させ、どのようにしたら一番スキルポイントを消費するのかいろいろやってみた。

結果、技のイメージを強く持たせながら実践させるのが一番ポイント消費が大きいことが分かって、シャルが実践し、ミュールが覚えて、同じ動きが出来るまで何度も繰り返すと言う感じでやった。

お昼を食べる頃にはLV3に上がり、動きもよくなってきた。

重く感じていた剣もスムーズに振れるようだ。

被ダメージはないので今の所、初級回復ポーションの出番はない。

それでもお昼を食べた後一本飲ませたら生命値が40も増えた。

LV3でこの増え方は凄い。

最初は10しかなかったし、これならこの辺りの魔物からの被ダメ数回は余裕でしのげる。

集団戦より単騎相手に剣捌きをトレースさせた方がいいだろうってことで、午後も地下2階で狩りまくった。

夕方家に戻るかって頃にはLV5で生命値も80にまでなっていた。

なんか生命値の上がりが凄すぎる。

そのまま家に戻って思ったら2人の要望で夜まで狩りを続けることになった。

しかも地下3階で。

まあ夕飯はアイテムボックスからいろいろ出して食べればいいから、初日だしいいかって思ってそのまま狩りを続ける。


「ミル、左1体に集中しなさい。残り2体は私が防いでおくから、終わったら次の1体を処理して。」


今、シャルとミュールだけで連携して集団を屠っている。

これが済んだらいよいよミュール自身が一人で2体相手にする訓練だ。

スキルポイントを500ほど消費した後、明らかに剣筋が変わっている。

スピードがすでにシャルと同じぐらいだ。

これで正確に打ちこめるようになれば格段に剣の腕が上がったと実感できるだろう。


「お疲れ。いい感じね。じゃあ次は、ミルが2体相手にするのよ。大丈夫よ、あなたなら十分に対処できるわ。」


「はい奥様、ありがとうございます。」


「ケンタ、3体いるところない?」


「ああ、あるよ。4体だから、1体は俺が処理する。残りよろしく。」


その後もどんどん屠らせ、夜9時ぐらいになって、やっと満足したようだ。


「ミュールどのくらいになった?」


「はい、LV7です。信じられません。たった一日なのに。」


「まあ相当狩ってるからね。被ダメはなしか。大したものだな。」


「やっぱり、ミルはセンスあるよ。あっと言う間に私より戦闘力上がるよ。」


「いえまだまだです。奥様の動きについて行くのがやっとです。」


「剣はどうだい?自由に振れる?」


「はい。旦那様が言う様に型のイメージを持って振ると、いつも以上に早く振れます。自分でもびっくりです。」


「それがミュールの能力だからね。これからじっくり伸ばしていこう。じゃあ、帰ろうか、ゆっくり休んでまた明日に備えないと。」


そう言ってそのまま家に飛んだ。

またまたミュールがフリーズしている。


「ここは私たちの家よ。家の中では靴は脱いでね。ここでは裸足で生活するの。床はきれいでしょう?」


「はい、神殿の中みたいに綺麗です。あの、ここで、私とミューリで家事をするんでしょうか?こんなに綺麗にお掃除とか、毎日やっても大変そうです。」


「お掃除はいいのよ。お掃除とか洗濯はケンタがやってくれるし問題ないわよ。2人には食事の準備とか裁縫とか、まあ家事のこまごましたことをお願いする予定よ。」


「承知しました。」


「私とケンタの部屋はここよ。部屋は空いてるけど、ミュールはどうする?」


「えっと、どうしたらいいでしょうか?」


「あーそうか。えっと。俺としては毎日シャルと一緒に寝たいと思ってるんだ。で、ミュールが一人で寝たいと言うことじゃなければ、一緒の部屋でどうかな?」


「私もご一緒していいのでしょうか。ありがとうございます。」


「よしじゃあ、お風呂にでも入るか。ご飯も食べる?」


「私はお腹いっぱい。お風呂上りに何か出して、ケンタ。」


「了解。じゃあお風呂に入るか。」


「では私がお世話させて頂きます。」


「お世話はいいから一緒に入ろうか?」


「えっ?私もお風呂に入っていいんでしょうか?昨夜もミミさんと一緒に宿のお風呂に入れて貰ったんですけど、村でも熱いお風呂には入ったことなかったです。」


「まあ魔道具ですぐ準備できるし、その辺りは気にしないで。」


全員マッパになった時に洗濯ものをまとめて浄化してやった。

ついでに3人とも浄化したんでそのまま湯船に入れるけど、簡単に石鹸で身体を洗うのはまあ様式美みたいなものだな。


3人で入ってもまだ余裕だ。

結構大きく作ってたんだな。

まあシャルが俺に乗っかっかってるから場所を取らないんだろうけど。


「旦那様って魔導師なんですか?」


「ケンタはケンタよ。私も前はいろいろ考えたけど、ケンタの規格外は考えても仕方ないから早くなれる方がいいわよ。」


「はあ、そうですか。洗濯物があんなに綺麗になってます。買った時より綺麗になったいる様な。それに身体も髪もツルツルです。」


「そうなのよね。ケンタに浄化して貰うとすっかり綺麗になっちゃうのよ。でもお風呂に入るのはケンタが好きなんだって。」


「いやいや、やっぱり湯船は必要じゃない?気持ちいいでしょう?湯船に入ると。」


「それは否定しないわ。私も毎日のお風呂楽しみだし。」


「だろ。やっぱりお風呂は大切なんだよ。」




翌日朝目が様るとミュールは目覚めていたようだ。

俺達が起きるのを待っていたらしい。


朝食は、サンドイッチとかサラダ、果物を出して果実水も準備しておいた。

ミュールはサッとキッチンに入ってシャルと一緒にスープを作ってるみたいだ。

残りはそのまま収納した。

お昼の分らしい。

シャルもすっかり俺のアイテムボックスの使い方に慣れたようだ。

今日は迷宮に入る前に、ミュールの着替えとか生活用品を買いに行くことにした。

流石に王都に飛べないので迷宮都市で購入することにした。

ついでに武器屋の親父さんの所に行こうかとも思ったけど武器の仕上がりまで後一日あるし、明日行くことにした。




「シャル、こういうのシャルにも似合うんじゃないの?」


ミュールの買い物に出た時に見つけたのは、ベビードールみたいなちょっとおしゃれな下着だ。

下着もいろいろ揃ってる気がする。


「えっ?可愛いけど、高いよ。こういう生地って特殊素材だから、裁縫も難しいし、自作しにくいんだよ。」


「そうですよね。この店は貴族か大商人の身内が利用しているお店ではないでしょうか。」


「そうなの?似合うと思うけど。嫌じゃなければ見てみる?」


「えっ?いいの。本当に高いよ。多分普通の下着の5倍はするよ値段。」


「それでいい物が手に入るなら問題ないよ。まあ王都の方がもっといい物があるんだろうけど、よさそうなものがあれば買ったら?いや買って欲しいかな。シャルが可愛くなるなら全然問題ないし。」


「奥様って、本当にお幸せなんですね。」


「じゃあ、ちょっとだけね。ケンタに見せるんだから、ケンタも選んでよね、ケンタが言うなら仕方ない、もう。」


尻尾があったらブンブン振っていそうな足取りだけど、喜んでるからいいか。


「ミュールも買うよ、勿論。シャルだけ着てたら変でしょう、ベッドの上で。」


「私もですか?こんな高級なって、今来ている装備の方が遥かに高級ですよね。承知しました、旦那様に満足して頂けるものを見つけてきます。」


ミュールも喜んで入って言ったし、俺も店に入ってみた。

幸い客は俺達だけだし、店員さんも好意的な目で見てくれてる。

元の世界でやったら変態さんの烙印を押されるところだけど、ここは堂々と一緒に選ぶことにした。


シャルはかなり気に入ったようだ。

かなり、かなり、かなり気に入ったと思う。

王都に行ったら同じような店に行くことを半ば俺が勧めた形で約束させられた。

でも確かにこの手の下着はシャルによくに会ってる。

ミュールの方は、まあこれからに期待だけどそれでもミュールらしさをアピールする可愛らしいものを何点か見つけた。

どれにするか迷ってたので全部お買い上げした。

勿論シャル方も何点も選んでどれにするか決めかねていたようなどで全部購入した。

店の主人は俺のことをどこかの貴族か何かだと思ったのか、いろいろサービスしてくれた。

まあ一度に金貨5枚分の下着を購入したんだし、それは上客決定だな。

本当はそのまま迷宮に入る予定だったんだけど、一旦家に帰ってから、浄化をかけた下着をあれこれ着けてファッションショーになった。

眼福眼福。今夜が楽しみ。


その後、迷宮に飛んで一気に地下3階まで降りその後、地下5階まで進んだ。

シャルの時よりレベルアップが早く感じるのは、ほとんどミュールにラストアタックを取らせているからだろうか。

まあこの辺りの魔物を俺達が狩っても経験値(というパラメーターがあるかどうかは不明だけど)は入らないだろうし、全部ミュールの力になってくれた方がいいからね。


その日も結局、夕食を迷宮内で食べる感じで済ませて狩りまくった。

地下7階の手前まで来ている。

問題ないかな。

ちなみにLVは11まで上がっている。

驚異的な上昇だと思う。

それでも満足しないのか歩きながらも型の練習を続けている。

あっという間にレベルが上がって、身体能力と自分の意識が噛み合ってないんだろうな。

その辺りは、本人に頑張ってもらうしかない。


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