オープニング 15 異世界初戦闘
今回脇役にスポット当ててます。
ズウゥーーーーンンン−−−…!?
突然戦艇全体が軽く揺れた。
...が衝撃から感じたモノとはかけ離れた大きさの巨大な虫に取り憑かれていた!!
「総員第一種戦闘配備!!未知の怪物と通常兵器での戦闘しか出来ない事を忘れるな!!!」
殿下が戦艇外に出たと聞き万一に備え艇橋で控えておいたのが功を奏し、速やかに戦闘行為態勢を取れた。
緊急艇内放送で通達後次の指示を出す為戦甲翔格納庫用通信管を開く。
「戦甲翔員は動ける者から順次出撃後通常弾で攻撃!戦艇に当てるなよ!!」
そう指示した後、艇橋内での指揮に集中する。
「戦艇内装機銃起動!熱源追尾弾装填!まだ撃つなよ!!」
なんとしても殿下が帰る場所を守らなければ...
そう念じカーウィンは【蚊】と対峙していた。
「アンノウンとの戦闘って何だよ?!」
アヴェイルは毒付きながらも自分の戦甲翔に搭乗し起動させ発進準備に取り掛かる。
計器類の確認後順次駆動系に点を入れ最後に通信機器の確認...
「こちらアヴェイル!第1発艇路から出る!敵は?!」
『こちらクレア!アンノウンは左舷後方です!』
「了解!視認した!これより攻撃に移る!!」
通信回線が開くなり移動しクレアの回答と同時に攻撃態勢に移行するアヴェイルを見て
「相変わらず行動が脳筋だが今はアレで良い」
クレアの後ろで通信を聞きながらカーウィンが吠える。
「(戦甲翔は)アヴェイルに続けよ!機銃!遅れるな!!」
アヴェイルの駆る戦甲翔に装備された実弾銃が発泡を吹くと蚊の腹に着弾するが全く効いた様子がない...が違和感があったのか蚊の羽が大きく開く!!
『「今だ!!」』
二人が機と見た所で他の戦甲翔も参戦し攻撃した!
「貫けぇーー−−−!!」
『デア・シュターフェル!てぇーー−−!!』
アヴェイルとカーウィンの咆哮が重なる!
……貫きはしているが飛翔に問題は無いのか、蚊はその場から少し離れ空中で停止している。
『ローテ・リベルレ!撃てぃーー−−!!』
今度はカーウィンのみが吠える!!
発射された弾頭は弧を描き蚊に命中する!!!
爆炎が渦巻くのを見ながらカーウィンが『やったか?』と呟くのを聞きながらセシルが
『それはお約束って教えたでしょー!!』
と叫びながら蚊を切り裂いた!!
「カーウィン...お約束は迷信じゃないと何度も言ってるでしょう」
そう言われたカーウィンはなんとも言えない顔をしながら『はぁ...』と気の無い返事をした。
「ヨーマン、ハッチ解放お願い」
『了解です!中央滑走路扉解放します!!』
私の指示に従うヨーマンに続きクレアが呼び掛けてきた。
『大佐!お帰りなさい!』
「ただいまクレア」
そう答えながら帰還すべく愛機を操った。
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