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泡沫に神は微睡む  作者: 安田 のら
五章 濫海浄罪篇
172/222

閑話 焦寂を俟つ、雪灯りに過ごして2

 防人たちの去った道場の床を、練兵の少年たちが雑巾がけに走った。

 樫材を過ぎる滑らか音に、返る光が少年たちの姿を映し出す。


 華蓮(かれん)の守備隊と同じ懐かしいほどの日常。騒めきの狭間を縫い、輪堂(りんどう)咲は夜劔晶へと歩いた。

 練兵の少年たちと共に、掃除へ勤しむ背へ声を掛けようと。


「お帰り。焼尽雛(しょうじんびな)は如何だった?」

「……気付いていたの?」

「これまでは兎も角、エズカ媛(神霊)の気配は隠しきれないよ」


 ――咲が口を開くよりも早く、背を伸ばした晶が掃除の喧騒から一抜けた。

 その手に残る竹刀の欠片を、用意された麻袋へと放り込む。


 周囲の少年たちから寄せられる無言の懇願に気を遣ったか、肩を竦めて掃除の輪から距離を取った。


「掃除の手を奪うなんて可哀想じゃない」

七ツ緒(ななつお)で新参なんだし、手伝うのは普通だろ」

「それは段位が同じ場合の理屈。

 ……ほら。周囲の子たちも、口に出さないだけで迷惑がっているわ」


 声を潜めた咲の忠告に虚を突かれ、晶の眼差しが道場の中を一巡する。

 晶の視線に映る、少年たちが掃除の手を急がせる光景。

 その表情は一様に、明白(あからさま)な安堵を浮かべていた。


「掃除は段位を挙げる考査の項目だよ。

 練兵の頃は晶だって、先に上がる正規兵へ陰口を打って、みんなと結束していたんじゃない」

「だから、俺が段位を得ても掃除を止めないと決めていたんだけど」


 門閥流派に()ける段位の認定は、剣術から日常での態度まで項目が多岐に渡っている。

 項目自体は経験則に基づいたものが多いが、長い時代を受け継がれる中で錬磨されてきた確かなものでもあった。


 十把一絡げにされる練兵の技量は実際、防人は当然、先輩方(開帳以上)にも及ばない。

 集団行動と統率能力が直に問われる掃除の場面は、段位の評価を下す貴重な瞬間でもあるのだ。


 ――練兵の頃を忘れたの?

 評価の機会を奪った自覚を言外に指摘され、晶は少しだけ肩を落とした。


 悪意がない事は充分に判っている。だが七ツ緒(ななつお)の道場に所属もしていない晶が余計な手を出すのは、自己満足に終わるだけなのも明確な事実であった


「悪くはないけど、客分なら遠慮しておきましょう。

 ――焼尽雛(しょうじんびな)は駄目だったわ。鍛治の御老どのから替わりの太刀を与ったし、暫くは慣らしていかなきゃ」

「太刀? 薙刀にはしないのか」

「薙刀の刃には細いし、仕立ては少し無理があったの。

 大丈夫。太刀の扱いも中伝に至っているし、

 ――いざとなれば乳海を導く棘(パーリジャータ)だってあるわ」


 武芸百般にあって、太刀と薙刀は同時に修めるを必須とされた技術である。

 理由は単純。剣術と薙刀術は、その多くが両方に共通するものだからだ。


 当然に咲も太刀の扱いを修めている。薙刀との決定的な間合いの差は未だ慣れず、懸念として残っているが。

 少女の不安に晶はそれ以上の追及もせず、2人連れ立ち道場を出た。

 陽が昇り切っても残り雪は未だ深く、厚着に膨れた往来の人々を横目に帰路を急ぐ。


「先刻の試合だけど、あんな派手に立ち回って大丈夫なの?」

國天洲(こくてんしゅう)側の不満は確実だったから、静美さまからも警告は受けていたんだ。

 ……俺が中伝を享けて半年だって公表されたのが、最後の切っ掛けだったと思う」

「それなのに、怪我もさせず10人抜きなんて凄いじゃない。

 最後の六郷殿は師範でしょ? 阿僧祇(あそうぎ)の叔父さまと同じなのに、義王院流(ぎおういんりゅう)ってそんなに段位が甘いのかな」


 何時かは来る問題であったから驚きはない。案じる咲の呟きに、晶は肩を竦めた。


 勝つだけならば今の晶なら容易いだろうが、相手に怪我を負わせる事なく勝利するのは、人数が重なるほどに難しくなる。

 特に最後の六郷は師範。咲の見立て通りなら、阿僧祇(あそうぎ)厳次(げんじ)と同じ奥許しにあるはずだ。


「それは違うよ。――実は勝つだけの仕込みはしておいたんだ」


 晶から何かが手渡され、掌のそれへと視線を落とす。

 晶が拾っていた竹刀の欠片。逆剥れた繊維の感触に、少女は意味も分からず首を傾げた。


「竹刀?」

阿僧祇(あそうぎ)隊長との訓練で、木刀(テイ)と竹刀がぶつかり合った場合、精霊技(せいれいぎ)を意識しない竹刀の方が試合で勝利しやすくなると。

 ありふれた訓練と思っていたけど、話を聞く分に奇鳳院流(くほういんりゅう)独特の訓練らしい」

「そうよね。攻め足からの一撃は、奇鳳院流(くほういんりゅう)最大の持ち味だもの。

 只でさえ重い精霊技(せいれいぎ)に受けて返す太刀の義王院流(ぎおういんりゅう)じゃ、あの訓練は無意味に近いわ」

「ああ。だから竹刀を選べば、相手の油断を誘えると期待した」


 晶の思惑通り、晶との仕合を希望したものは軒並み、勝利の余裕に笑みを浮かべていた。


 一人目は、初動さえ許さずに上段。二人三人と続くにつれ、晶が奇鳳院流(くほういんりゅう)である事を漸く確信したのだろう。

 油断から全員が覚めた頃には遅く、精霊技(せいれいぎ)を放つことに拘る防人たちを更に二人を床へ沈めた。


 残り五人となった時点で、相手は晶が油断ならない相手だと理解したはずだ。


義王院流(ぎおういんりゅう)の真骨頂は、全員が符術師として呪符を併用する点にある」

「呪符が書けるだけじゃないの?」

「違うよ。符術師の技術は、呪符を自在に行使する点にこそある。

 ――簡易的には、呪符の術式も書き換えることができる、はずだ」


 精霊技(せいれいぎ)で守りを固めつつ、呪符の術式を組み替えて面制圧を狙う。晶の知る限り、これが義王院流(ぎおういんりゅう)の得意とする分野であった。


 だが、それらも総て、ある程度の距離を置いて開始する事が最大前提だ。


「正式な試合は距離を置いてから始めるけど、今回の試合は道場内だけの非公式。

 なら開始点は、練兵たちのものを基礎として9尺(2.7メートル)のものが当てられる」

「それって」

「そう、一足一刀の間合い。

 その条件が絶対である限り、奇鳳院流(くほういんりゅう)の勝利は揺らがない」


 義王院流(ぎおういんりゅう)の弱点である初手の遅さ。それを克服していない未熟が10人ぶん続いたところで、晶からすれば面撃ちの的が増えただけである。

 問題だったのは最後の一人。この仕合を焚き付けた、師範の六郷だけ。


「俺の武功は認めるが、10人程度が束になれば勝てる程度の相手。

 多分、六郷はそう締めたかったんだと思う」


 初手の試合で圧倒し、精神的に晶を服従させる。六郷の目的は恐らく、勝って晶に恩を売る事だったはずだ。


 だが、最後まで気付けなかった。晶が掌握したのは距離であり、小細工を赦さない間合いそのもの。

 何時も見ている道場の光景が罠だったが故に、理解するよりも早く六郷は敗北けたのだ。


 初手の10名はその為の捨て駒。晶が奇鳳院流(くほういんりゅう)であったとしても、その所作から大まかな技量は把握していたはずだ。

 晶の初手を奪う事が叶えば勝利する。その確信を以て六郷は、晶と対峙したのだろう。


 防人や衛士の序列は、何処まで行っても実力至上である。

 未だ定まっていない夜劔家の陪臣。そこにさえ潜り込めば、晶を屈服させた六郷は盤石の発言権を持って夜劔の摂政位として振舞える目論見が立つのだ。

 晶を何処まで腑抜けさせられるかに依るだろうが、夜劔家と成り代わる目途も容易く付けられる。


 策動を決めたのは六郷だけか、それとも義王院流(ぎおういんりゅう)の師範連盟か。


 ――こんな無謀を黙認しようと思うほどに、

「雨月4千年を謳っていた八家筆頭殿の武名は頼もしいが、それ以上に上位を頭打ちさせた憎い相手だったんだろうな」


 その野望も、夜劔家とか云う訊いた事も無いような家系の台頭で露と奪われた訳だが。

 呟く晶の声音に、六郷たちへの憐れみが欠片と浮かんで消えた。




 守備隊の道場から僅か10分も歩く事なく、晶たちは目的地に着いた。

 義王院(ぎおういん)本邸がある黎明山(れいめいさん)麓近く。華族たちの住まう一画の奥に建つ屋敷へ続く御用門を通る。


「――晶!」


 途端。出迎える弾む声音に、晶の身体へ軽い衝撃が奔った。

 年齢10ばかりの童女が、晶を逃すまいと抱き締める。


「ただいま戻りました、玄麗(げんれい)


 晶の声に廊下の(すだれ)を分けて、義王院(ぎおういん)静美が顔を覗かせた。


「お帰りなさい、晶さん、咲さん。

 昼餉(昼食)の支度はできています、向かわれる前に食べて行かれるでしょう?」

「はい、ありがとうございます。静美さま」


 國天洲(こくてんしゅう)を知ろ示す玄麗(げんれい)は、水行を象とする大神柱である。その本質は、現世を護り、神威が星と降り頻る黒曜の海を微睡む霊亀(れいき)であると云う。

 ――現世総てが玄麗(げんれい)の裡にあり、畢竟、現世とは玄麗(げんれい)の神域そのもの。


 その規格外の本質を証明するかのように、玄麗(げんれい)の在る七ツ緒(ななつお)の神域は央都の神域(山巓陵)に準じる広大さを誇っていた。

 黒曜殿(こくようでん)のある黎明山(れいめいさん)の麓までなら、(神無の御坐)と立つ条件下で自由が赦される。


 そうであっても風穴の犇く七ツ緒(ななつお)。当然、大神柱に自由と動かれるのは問題だが仕方ない。

 黒曜殿(こくようでん)の改修が結局間に合わなくなったための、それが苦肉の代案であった。


「そうですか。公表した時の反応から近日に動くと思っていましたが、

 ――やはり師範たちは我慢できなかったようですね」

神無(かんな)御坐(みくら)を公表できないなら、甘んじるしかありません。頭ごなしに応じろと云って聞ける話じゃありませんから」


 かちゃり、かちゃ。昼餉(昼食)に立てる陶器の閑かな音の合間に、静美と晶の実務的な話が進む。

 雨月が亡んで尚、――否。亡んでしまったからこそ、噴出する問題は後を尽きなかった。


「晶の好きに振舞えば善い。

 有象無象が吠えたてても、七ツ緒(ななつお)で息衝くを赦すは(あれ)ぞ」

珠門洲(しゅもんしゅう)()ける武功を聞いたとしても、実際に俺を見れば侮りますよ。

 俺だって、武名を聞いてから小兵の若造を見れば、同じことを思います」


「――なら尚更に、私が雨月天山を討ったことにして良かったの?

 あれがあったら、少しは周囲の目も違ったはずだけど」

「あれはあれで仕方の無い。颯馬(そうま)の奴が狙ったのも、神無(かんな)御坐(みくら)を表に出せない弱みを握っていたからだし」


 結局、雨月天山が蜘蛛の怪異に変わった事は公表しなかった。これも晶の意向が通った格好である。

 雨月天山が蜘蛛に()ちたなど、後の統治にも長く問題が残るからだ。


「ああ。やはり雨月颯馬(そうま)は、晶さんが神無(かんな)御坐(みくら)だと云う事実を盾に取ったのですか。

 それなのにあれだけの恩情を傾けるなど、本当に良かったのですか」

颯馬(そうま)への好悪は別として、ああすると最初から決めていましたし。

 ――壁樹洲(へきじゅしゅう)としては渋らざるを得ないでしょうが、誉さまは快諾してくれましたし大丈夫ですよ」


 本来の晶の感情論からすれば、雨月の果てなどどうだって良い。本音を云えば、亡びるなら己の手で滅ぼしてやりたい。


 だが、それとは別に。外から見た雨月が罪らしい罪を犯していないのも又、事実なのだ。

 神無(かんな)御坐(みくら)が公表できない以上、残った事実だけで見れば、晶は私怨で雨月を滅ぼし、義王院(ぎおういん)家に取り入った稀代の悪逆人である。


 雨月を心底の悪人として裁けない以上、表に出せる情報だけで組み上げるしかない。

 結果として公表されたのは、偶然に発生した蜘蛛の怪異を颯馬(そうま)と咲が浄滅させたという通りの良い台本だけであった。


 晶も助力の体裁で武功の端に乗っているが、悪目立ちが過ぎるため辞退した格好である。


「……腹立たしいですが、颯馬(そうま)の奴は確かに天才だと思いますよ。

 俺が天山を斃した状況に居合わせたのは偶然だとしても、神無(かんな)御坐(みくら)を盾に言質を引き出した決断は、あの短時間に即興で組み上げたはずですから」


 神霊(みたま)遣いとして、符術師として。……そして恐らくは政治家として。

 決して理解し合えない弟ではあったが、その優秀さは晶をして認めざるを得なかった。


「ああ、誉さまと云えば、先方から連絡が。

 ――予定は把握したとのことです」

「そうですか」


 静美の応えに、晶は短くそれだけを口にした。


 さらりと茶碗へ緑茶を流す。やや濃い目に淹れられた茶の熱に、茶碗へ残った米粒が浮き上がる。

 箸でこそぐように泳がせ、茶と米を流すように掻っ込んだ。

 やや苦く緑茶の芳香が一際に、米の甘みを舌から洗い流した。


 ♢


 ――壁樹洲(へきじゅしゅう)、洲都鈴八代(すずやしろ)


 駅の改札で、次々と切符に鋏を入れる音が鳴る。

 小気味良い響きを脇に、雨月颯馬(そうま)はゆっくり周囲を見渡した。


 威勢の良い男たちが、大八車に木材を載せて走って行く。

 廿楽(つづら)は勿論、七ツ緒(ななつお)とも違うその風景に、鼻腔の奥を慣れない匂いが刺激する。


「何の臭いだ? 何処かで嗅いだが、思い出せん」

「……潮だろう。鈴八代(すずやしろ)は内湾に面していると、ものの本で読んだことがある」


 共に来た酒匂康晴(やすはる)の呟きに、颯馬(そうま)は記憶を探った。

 背中に荷物を背負い直し、続く表通りへと足を踏み出す。


「――さぁさ道行く方々、一寸とばかりは足を止めては観て聞いたっ。

 國天洲(こくてんしゅう)五月雨領(さみだれりょう)。かの雨月のお膝元で百鬼夜行の騒動ときた。――興味あるかぃ、お(ニィ)さん。

 我が社の記者が危険を承知で、一等乗りに廿楽(つづら)から情報を引っこ抜いて来たんだ。

 こいつで洲都一の事情通になれること請け合いってもん。――あ、そこのお姐ぇさん、 、」


「彼奴っ。颯馬(そうま)さまの災難を面白可笑しくっ」

「――よせ。事を荒立てたら、面倒が増す」


 熱る康晴(やすはる)を短く宥め、颯馬(そうま)は足早にその前を通り過ぎた。

 囃し立てる雑音を、学帽を目深に被って耐える。


「――そう。それで正解だよ、颯馬(そうま)くん。情報機関は下手に刺激しない方が良い。

 利用している僕が云うのもなんだが、連中は通り過ぎる嵐のようなものさ」


 曲がり角まで来たところで、背中に投げられた声に颯馬(そうま)の歩みが止まった。

 振り向く先に立つ、水兵服に短い髪の少女。


 玻璃院(はりいん)でも異彩を放つ巫の一人。玻璃院(はりいん)誉がにこやかに手を振っていた。


「……お久しぶりです。真逆、誉さまが出迎えに来られるとは思っていませんでした」

「そこまで薄情だと? 悲しい事を云ってくれるね。

 これでも君のことは、気の置けない友人だと思っていたんだけど」

「だから、距離を置く方に判断されるとばかり」


 通りの先で待たせていた蒸気自動車へと案内される侭に、颯馬(そうま)と誉は乗り込んだ。

 駆動音と流れる窓の外を横目に、やや渡る沈黙を破ったのは颯馬(そうま)の方からだった。


「これでも学期の成績を競った仲だろう。

 ――と云ったものの、反対意見が根強かったのは事実だ」

「そうでしょう。

 義王院(ぎおういん)さまから、誉さまが僕の引受人に手を挙げられたと聞いた時には耳を疑いました」

颯馬(そうま)くんには悪いが、別に慈悲からじゃない。

 何しろ壁樹洲(へきじゅしゅう)は、現在進行形で人手不足も著しい。優秀な人材なら、咽喉(のど)から手が出るほどに欲しいんだ」

「裏があるだけ有り難い。それが僕の命綱になってくれる可能性がありますから」


 短い颯馬(そうま)の即答に、誉は肩を揺らして快活に笑った。

 裏表があるのは、何も悪い事実ばかりではない。颯馬(そうま)の指摘通り、それが自身を護る命綱となってくれるのは間々あるからだ。


 裏がある事実を畏れるのは、単に無知と教養が足りないから。

 ――それを理解しないものが何と多い事か。


「ま、壁樹洲(へきじゅしゅう)は海軍の設立に躍起となっているけど、兎角、優秀な華族ってのが手を挙げようとしなくてね。氏子籤祇で土地に縛られているから仕方ないけど。

 西巴大陸のように徴用ってのは品が無いし、困っていたんだ」

「海軍ですか。正直、遠征に出る機会があるなんて思っても見ませんでした」

「体裁だけ軍学校に入って貰うけど、恐らく年明けにも外洋訓練に出て貰う。

 ――あらゆる面で時間が無いんだ。高天原(たかまがはら)もこれで見納めと覚悟してくれ」

「大丈夫です」


 迷いなく返る友人の肯いに、誉は内心で安堵を浮かべた。


 澄んだ眼差しには、晶への憎しみは無い。

 後は時間が癒してくれると信じ、この提案は晶の依頼からである事実を、

 ――そっと己の心の奥に潜めて隠した。



 最後まで悩んだ颯馬の結末。


 これで閑話は終了です。

 来週より本編に戻ります。


読んでいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
ここまで焦らされて盛り上がりもなく終わるのか
颯馬が動かせたほうが話の展開を動かしやすそうだし、周辺環境が酷すぎた所があるのも分からんでもない。だからこの結末は結構好き。
[気になる点] 「事実だけで見れば、私怨で雨月を滅ぼし、稀代の悪逆人である。」 「雨月を心底の悪人として裁けない」 「雨月天山が蜘蛛の怪異に変わった事は公表しなかった」 であれば 「私が雨月天山を…
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