1-70 聖水と伸びる腕
工房の定休日。俺とリティッタはギェスとキュリオの家に招待された。考えてみれば冒険者の家にお邪魔するのは初めてだ。二人の家は街の西側、古い二階建ての家が並ぶ住宅地にあった。迷宮が見つかるよりも前からある区画で、冒険者よりも商人が多く住んでいる。
「おう、来たな。古くて狭いところだけど入ってくれ」
「悪いな、お邪魔するよ」
「おじゃましまーす」
普段着のギェスに招いてもらい中に入ると、確かに少し狭い団地の間取りではあるが暮らしやすそうな家だった。窓やドアは大きく取ってあるしあちこちにランプを吊るすフックもある。
「いい家じゃないですか、ギェスさん」
「確かに。ここに住んで長いのか?」
「三年くらい借りてるかな。家賃も安いしキュリオと二人で住んでも狭くないからなかなか新居を探す気にもならなくてな」
部屋の壁には大虎の頭蓋骨や装飾のついた古い剣が飾られたり、迷宮の地図が貼られたりしていて見ていて飽きない独特の雰囲気がある。
「こう見るとギェスも歴戦の冒険者って感じがするな」
「よせやい。ところであの日焼けしたいいケツのねーちゃんは?」
「ウーシアなら釣り仲間と出かけたぞ。なんでも川を船で下りながら釣りをして馬車で帰ってくるとかなんとか」
「そりゃあ随分セレブな趣味だな」
奥の部屋では彼の愛妻であるキュリオが針と糸を持って何かを作っていた。
「いらっしゃいませジュンヤさん、リティッタちゃん。一段落したらピザを焼きますから少し待ってて下さい」
「全然大丈夫ですよ!ところでそれは何を作っているんですか?」
カラフルなひし形の板のようなものに穴を開けて、糸で繋げているようだ。さらにそれを革の下地と縫い合わせている。
「スケイルメイルを作っているんです」
「スケイルメイル?じゃあこれは鱗なんですか」
リティッタが一つ拾い上げた鱗を覗き込む。青緑の鈍い金属色を持つそれは、思ったより薄く、そして軽そうだった。
「ヂーベリュザードというトカゲの魔物の鱗です。薄くて軽い割に防御力があるので、魔法使いの人には人気なんですよ。色も綺麗だからよく売れるんです」
「キュリオは冒険者だけじゃなくてこんな商売もしてるのか」
「私は全然実力無いですから、冒険者だけでは……借金もまだまだありますし」
キュリオは謙遜してそう言うが、鎧を作れる冒険者なんてそうそういないだろう。どの世界でもマルチタレント(死語)は重宝されるものだ。
「ところで、キュリオさんのお兄さんはどうされたんですか?」
リティッタが質問をするまでそんな人物の事を忘れていた。確かキュアンとか言ったか。モグリでノースクローネ迷宮に挑み哀れにも命を落した男。ギェスの借金で生き返り、それからしばらくは二人の家で静養すると聞いていたが。
「兄さんなら母の畑を継ぎに帰りました。冒険者としての人生に限界を感じたとか言って。あ、お金はちゃんと耳そろえて返して貰うので大丈夫です」
「まあ畑耕してるだけなら死なないからな」
「もう、やめて下さい。恥ずかしい。そろそろ準備してきますね」
ガッハッハと笑うとギェスの尻を叩いたキュリオはテヘヘと照れ笑いすると立ち上がってキッチンの方へ行った。ピザ生地を伸ばして魚の切り身と香草、トマトソースにホワイトチーズを乗せたものをギェスが火を入れた竈に入れて蓋をする。数分でピザに火が通り竈からいい匂いが漏れ始めた。
「美味しそうなピザですね。魚をこんなに乗せるの初めて見ました」
「私の故郷でみんな食べているピザなんです。さぁ、召し上がって下さい」
ピザカッターで切り分けた一枚をいただく。淡泊な白身魚にトマトとチーズとスパイスが絡み、とても美味しい。その下で旨みの染み込んだピザ生地もなかなかのものだ。
「うまい。ギェスには勿体ない嫁さんだな」
「お前さんとこのリティッタだって美味い飯を作るじゃないか。勿体ない勿体ない」
「いやあ、照れちゃいますねえ」
「今度は塩胡椒で味付けするのでどんどん食べて下さいね」
わいわいと盛り上がる中、ふとギェスが顔をこちらに向けた。
「そうそう、ジュンヤに仕事を頼みたいって奴がいるんだよ」
「俺に?」
はむはむと伸びるチーズを一生懸命口の中に引き寄せる俺に、ギェスがビールを飲みながら答えようとするとコンコンとドアノッカーの音が聞こえた。
「丁度来たかもしれんな」
玄関に向かったギェスは、ややしてから一人の男を連れてきた。茶色の長髪を後ろで束ねた筋肉質の男だ。冒険者の多くがそうであるように両腕には多くの傷跡が残っている。男は、ニヒルに笑うと俺達に握手をもとめた。
「アンタがジュンヤか。俺はノィハン。見ての通り冒険者だ」
「よろしく、こっちはリティッタ。俺の助手だ」
「よろしくお願いします」
丁寧に挨拶したリティッタにも紳士的にノィハンは握手をした。
「こんな可愛いのにゴーレム職人とは、大したものだ」
「ノィハンはベテランでな、俺も駆け出しのころ世話になった。何を隠そう荒野迷宮に初めて潜った冒険者なんだ」
「それは凄いな」
驚く俺とリティッタの前でノィハンは手を振って笑った。
「いやいや。穴の中で長々と剣を振るってるってだけさ。いろんな奴にゴーレム売りまくってるジュンヤの方がすげえ奴だと思うぜ」
「じゃあどっちも凄いって事で。ピザ焼けましたからノィハンさんも食べてって下さいね」
「おう、悪いなキュリオちゃん。でそのすげえジュンヤに一つゴーレムを頼みたいんだ」
熱々の魚のピザを二口で胃に納めたノィハンが話を切り出した。
「ヒュドラって知ってるか?今地下69階で大暴れしてる巨大ヒュドラに手こずっててよ」
「ヒュドラって蛇の頭がたくさんあるアレか?」
日本のゲームでもよくお目にかかるモンスターだ。ドラゴンやグリフォンがいるというこの世界にもいらっしゃっても不思議ではない。案外この世界で魔物を見て地球に帰った人が神話に残したというオチしれない。
「そうだ。ケイブロヒュドラって言ってな、脚が短いから本体の動きは鈍いんだが7本の首がとにかく太くて強靭なんだ。ついでにそこそこ長い」
「俺は戦った事無いんだけどヒュドラ討伐と言えば、首を切って焼いて再生を防ぐんだっけか」
酒を自分のコップに注ぎ、そしてノィハンにも注ぎながらギェスが聞いた。
「普通はな、しかしアイツは焼いても再生が遅くなるだけで止められるわけじゃ無いんだ。オマケに首一本一本が丈夫で切り倒すのも一苦労。ボヤボヤしてると噛み付きやら猛毒の息やらでパーティ全員がやられちまう。お陰で荒野迷宮の方はみんな足止めを食らっているんだ」
「何となく話はわかったが、ゴーレム一機でどうこうってのは難しそうだなぁ」
俺は腕を組んで考え込んだ。ベテラン冒険者が苦戦するような相手では仮に『瀑龍』を突撃させても討伐まで持っていける自信が無い。
「何か弱点は無いんですか?」
「実はついさっき手に入れたところなんだ」
リティッタの質問にノィハンはニヤッと笑って懐から小瓶を出した。長さ5センチくらいのガラス瓶に透明な液体が入っている。
「これは?」
「ヒュドラ用の毒さ」
「毒?」
透明なその液体からはとても毒性を感じられない。まぁ地球の塩酸も硫酸も透明なので色で無害か有害かを判断することは出来ないのだが。
「正しく言うなら聖水だ。霊峰シャトゥールから湧き出た水を王都の高司祭が祈りで一年清めたというありがたーい水」
「聞いたことがある。蛇とかサソリとか毒を持つ魔物には特に有効な聖水だな。確か凄く高いんだろう?」
「ああ、この小瓶一つで銀貨60枚だ」
「ろくじゅう!」
ノィハンの話に俺とリティッタとキュリオがひええと声を上げた。自分の売るゴーレムも高価なのは自認しているけど、この小瓶が下手なマシンゴーレム一台分に相当するとは。
「コイツをヒュドラの心臓にぶちゅーっと注入出来ればいいんだが、いい方法が思いつかなくてなぁ」
「弓矢で狙い撃ちってワケにはいかないのか?」
ギェスの案にノィハンはダメダメと首を振った。
「そんな柔らかい皮膚じゃねぇよ。上手く刺さっても心臓まで届くかわからない。それに奴も目が多いからな。首を盾にして本体への攻撃を防いじまうのさ。首に注入してもたぶん胴体までは届かないだろうなあ」
「そうなると……槍に聖水を塗って胸元をグサっとやるのがいいんですかね?」
フォークでピザに乗っている魚を刺すキュリオの言葉に頷きつつも苦い顔を見せるノィハン。
「可能ならな。現実には首や毒の息に邪魔をされて胴体まで接近するのが難しい……という所で、ジュンヤに力を貸してもらおうかなと」
「その首、一本の力はどのくらい強いんだ?」
「簡単に説明すると、噛み付きは鉄の盾を簡単に噛み潰し、首で締め付けられると大の男が10秒足らずで絞め殺される。首の体当たりも戦士が軽く浮いて飛ばされるくらいには強い」
「めちゃくちゃ強いじゃないか」
「だから困っているんだよ」
ノィハンも逆ギレ気味にまたピザを口に入れた。ここに来てからもう六切れくらいは食べているんじゃなかろうか。
「……ノィハンの予算次第だな」
「銀貨180」
「180かぁ……」
少なくはないけど、とにかくお強いゴーレムで力押しするという方法は取れないだろう。何か絡め手で対応する必要がある。
「やってみよう。六日くらい時間をもらえるか?」
「良いぜ、そのくらいじゃ他の連中もヒュドラを退治できないだろうしな。よろしく頼むよ」
「はてさてどうするか」
工房に帰った俺はキュリオから手土産に貰ったハーブティーを飲みながら呟いた。胃腸の働きを良くして消化を助けてくれるらしい。ハーブと言うより漢方薬の方が近いのか。
「首を全部ぶった切って行く、ってワケにはいかないのか?」
船酔い気味のウーシアにもハーブティーを淹れてやった。釣り自体は楽しかったが降りてから随分と苦しんで帰ってきたのだそうだ。
「『瀑龍』ならできるかもな、ってとこか。でも『瀑龍』は銀貨180じゃ作れないし会ったばかりの人間にレンタル出来るようなものじゃない」
「お師匠さんの形見みたいなものですからね」
リティッタの言葉に頷くと俺はスケッチ帳にペンを走らせ、たくさん首のある蛇の上に何本も矢を描いた。
「作戦2。とにかく大量の矢を一斉に降らせる。これなら首の防御を掻い潜って何本か本体に刺さるかもしれない」
「でも普通の矢じゃ心臓まで届かないかもって言ってましたよ」
「そもそもその矢全部に塗るだけの聖水はあるのか?」
二人からあっさりと否定されて俺は紙を丸めて投げ捨てた。
「作戦3。超強い投げ槍か弾丸で首を貫通させて無理やり胴体に差し込む」
「まあそれなら聖水は届くかも知れませんが……」
「幾らぐらいのゴーレムになるんだ?」
ウーシアの質問に唸りながら俺はざっくりと計算をしてみた。
「間違いなくヒュドラの首を貫通できる破壊力を確保するとなると、強力な爆薬に頑丈な砲身、それから発射装置を取り回せるパワーのある手足も必要で……最低300は欲しいところだな」
はーあ、と三人のため息がハモった。
「だいたい蛇のぐねぐねした動きを避けながら接近なんて難しいんだよ。開けている場所ならともかく狭い迷宮じゃ尚更だ」
「だからこそ迷宮に棲んでいるのかもしれないですねぇ」
ぶつくさ文句を言ってはみるが、必殺の一手まで用意されているのに依頼を遂行できないのはゴーレム職人の名折れだ。この一件何とかして成功させたい。俺は二人に早く寝るように言うと、ハーブティーのカップを持って二階のテラスに出た。夜風が優しく吹くこの季節は考え事をするのに丁度いい。
(首の動きを遅くする魔法とか、もしくはゴーレムの動きを速くする魔法とか使えば胴体まで近づけるかなあ。その方法を使ってもゴーレムの大きさは小さくするしか無いだろうな。小さいゴーレムで運動性も上げて貫通力も持たせる……)
高性能なスポーツカーやレーシングバイクを作るようなもんだろうか。そんなもん作ったら赤字間違いなしだ。俺は思考を一旦戻して夜空を見上げた。
(ブーメランを投げまくるゴーレムを前に作ったっけ。あれをパワーアップして首を切りまくって最後に聖水のついたブーメランを投げつける……ってのもなんか確実性が無いな。最後は確実に胴体に突き刺さる武器が無いと)
ラジコンとか誘導システムの無いこの世界では飛び道具の命中精度を過信する訳にはいかない。有線ならまだマナ・カードと自律頭脳でコントロールできるが。
「有線か……前から考えていた“アレ”を作ってみるか」
以前から頭の中で転がしていたアイデアを、脳の中から引っ張り出す。コストも上手くいけば銀貨150くらいでまとまるだろう。俺は一階に降りると重くなってきたまぶたを揉みほぐしながら新しいゴーレムの設計を始めた。
翌朝、作業机で突っ伏して寝ているのをリティッタに起こされる。このパターンで起こされると、ちゃんとハンモックで寝なかった罰として健康に良い青汁みたいな苦いジュースを飲まされてしまうのだ。野菜は何でも好きな俺だけどこのジュースだけは本当にキツイ。
「ていうか、いつまでもハンモックじゃなくてちゃんとベッドで寝ましょうよ。体に良くないですよ」
「そうなんだが、もうおける場所が無いんだよなぁ」
水でジュースを飲んだ喉を正常化しながらボヤくように答える。一人で住むように借りたこの家も三人住むと少し手狭だ。でも引っ越しはめんどくさいし立地的にも都合がいいし何より住み心地がいい。ギェスじゃないが他の家を探そうという気にはなれない。
「じゃ、じゃあ私のベ、ベ、ベベッドで寝ても……」
「ワタシのベッドでもいいぞ、ダンナさま」
「ダメです!」
「いいじゃないか。じゃあ一日毎に順番に一緒に寝るのはどうだ?」
「ダメダメダメダメダメでーす!!」
超否定のリティッタ先輩にぷぅと頬を膨らませるウーシア。
「とりあえず今は仕事の方に頭を切り替えてくれねぇかな。一応図面は完成させたんだから」
「悪かった。どんなゴーレムなんだ?」
昨夜頑張って描いたゴーレムのスケッチと図面を見せると、二人は姉妹のように頭を同じ角度で捻った。
「これ……“ココ”が伸びるんですか?」
「そうだ。いろいろ考えたがこれがベストだろう。コイツで蛇の首を避けながら胴体に聖水を注入する」
「これはまた、細かい歯車がたくさん必要になりそうだな」
「それと盾もだ。よろしくなウーシア」
ゴキゴキと肩を鳴らすと、わかったと返事してウーシアは鍛冶場の方へ向かって行った。リティッタに魔鉱石やオイルの発注を頼み、自分も倉庫に行って『ラッヘ改』のフレームを引っ張り出してくる。左腕を早速外して、新しい接続部に取り替えた。それから同じ長さの板を二枚ずつ対にして自由関節で繋ぎ合わせていく。重心のバランス変化に対応できるようマナ・カードに入力を追加してスロットに差し込み……とやっているとあっという間に時間が過ぎていってしまう。今回もリティッタのサンドイッチを食べながらの特急シフトになりそうだ。
(ゆとりのある商売ってのを目指したいが、自営業は厳しいもんだなあ)
依頼を受けて六日後の昼。ノィハンが楽しそうに俺の工房にやってきた。
「具合はどうだい、大将」
「まあ見てくれよ」
いつもの裏手の試験場にノィハンを連れていく。新しいゴーレム、『ナタム』は既にリティッタ達によってセットアップを完了していた。
「コイツはなかなか異国チックなゴーレムだな」
「カッコいいだろう?」
今回は蛇相手という事も踏まえ……という程でもないが、いつもの西洋風では無くアラビアンな感じにしてみた。
「で、コイツはどんな風にヒュドラをやっつけてくれるんだ?」
「あそこにタルがあるだろう?あれを見ててくれ」
『ナタム』から十数歩離れた所にボロボロの木のタルを置いておいた。昨日ワイン業者から銅貨一枚で買い取ったものだ。ノィハンが頷くのを見てから俺は魔操杖を構えた。
「行くぞ!」
『ナタム』の左腕の盾がバシャ!と開き、その裏から太い針が飛び出した。続けて左肩が胴体から離れたガクンと少し落ちる。
「おいおい、故障じゃないだろうな」
「大丈夫さ」
『ナタム』が左半身をタルに向けるとその落ちた左腕が勢いをつけて前に射出された。離れた肩と胴体の間は背面に畳んであった延長アームで繋がれていて、それこそ蛇のように不規則な軌道を描きながら先端の針をタルに向けて延ばす。
ガスッ!
針のついた盾は古タルを貫いたついでにバラバラに破壊した。パワーも十分出ているようだ。
「コイツで蛇の首を避けながら胴体を突き刺すわけだ。気に入ったかいノィハン」
「フン、なかなかイカした技を持つゴーレムじゃないか」
バン!と俺の背中を叩くと、ノィハンはウィンクをして俺に銀貨の詰まった革袋を渡してきた。
「気に入ったぜ!噂通りいい仕事をするな!早速コイツで暴れて来るわ」
「頑張ってきてくれ」
数日して、ノィハンから無事ヒュドラを討伐したと知らせが入った。ヒュドラの首を二本ほど切ってひるませたところに『ナタム』を突っ込ませて見事毒殺(?)に成功したという。一度街に帰ったノィハン達は伝言だけ残してまた迷宮に戻って行った。ライバルたちより先にお宝を探しに行くのだろう。
「今回もなんとか無事に仕事できましたね」
嬉しそうに言うリティッタからコーヒーを貰って俺も頷く。
「どんどん手強い魔物が出てくるからなぁ。聞いた話だけで万全のゴーレムを用意するのも大変だよ」
「チェルファーナみたいに魔物の勉強もしなきゃいけないかもな、ダンナさま」
からかい半分でウーシアがそう笑うのに、首をふるふると振ってからコーヒーに口をつける。
「勘弁してくれ、ただでさえ仕事が手一杯だってのに。さぁ、今日も一杯働くぞ」
「頑張りましょー!」




