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第百五話 スキル集めに勤しむとコレクション欲が増す

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 早速、最初の【吸血】、【シールドキャンセラー】を持つ、ヴァンパイアバットのいる位置に向かって移動していった。ヴァンパイアバットは狭く暗い湿った洞穴に暮らしているようで、赤い輝点は目の前にある狭い洞穴の入り口の奥で明滅していた。


「狭いな……それに暗い」


 魔術で光を灯し、狭い入り口を入っていく。数メートルほど奥に入った所で洞穴は一気に広がりドーム状に広がった場所になり、地面はヴァンパイアバット達が落としたフンに塗れて滑りやすくなっている。魔術の明かりを頼りにヴァンパイアバットの姿を探すとドーム状になった天井の上に逆さにぶら下がっている巨大な蝙蝠が発見された。


 でかい……。3メートル近い巨体の蝙蝠であるが、入り口があれだけ狭いのにどうやってここに入ったんだ。


 謎が謎を呼ぶが魔術の明かりの光を見つけたヴァンパイアバットが眠りを妨げたことに腹立ちを覚えたようで、オレの方へ向かって急降下してきた。その動きは巨体からは想像できないほどのスピードであるが、オレにとっては止まっているくらいにしか感じないスピードである。


「甘い、そんなスピードじゃ」


 引き抜いた剣を構えると襲ってきたヴァンパイアバットが血を吸おうと大きく開いた口から生えた長い牙を受け止める。攻撃を受け止められたヴァンパイアバットは再度浮かび上がろうとしているが、逃さないように頭を鷲掴みにすると目的のスキルをコピーしていく。


――――


 >吸血をコピーしますか? Y/N


 >シールドキャンセラーをコピーしますか? Y/N 


――――


 スキル模倣が発動したので、コピーをしていく。膨大に増えたMPのおかげでスキルコピーをしてもまったくと言っていいほど減らずに習得している。用が済んだヴァンパイアバットは可哀想ではあるが害獣であるため処分させてもらうことにした。


 心臓の部分を剣が刺し貫いたところでヴァンパイアバットが小さく脈動すると息絶えて、その巨体は黒い霧となって姿が消え去り、魔結晶が零れ落ちていった。


「魔結晶もそれなりか」


 エルクラストの高度な機器を動かすためのエネルギー源であり、エルクラスト害獣処理機構が大きさと純度で値段を付けてくれる物体で会社の主な収入源となっている品物をしまい込むと、次なる害獣を求めて位置を確認していく。


 次の目標は【自己増殖】、【融合】、【閃光爆破】を持つゴールデンスライムであった。このゴールデンスライムはミチアス帝国のある大陸だけで繁殖している希少なスライムであるが、個体数的にはかなり繁殖してしまっており、処理順位は高めに設定されているようだ。すぐさま、洞穴から出ると、ゴールデンスライムが生息していると思われる赤い輝点を追って、深い森の奥にある水辺を目指して移動を始めていった。



 しばらく歩いているが、周囲からは聖哉が頑張って討伐していると思われる爆発光が何度も上がっていた。あまり張り切り過ぎるのもガス欠になりそうな気もするが、経験を積ませることも必要だと思うので自由にさせておくことにした。


 聖哉が暴れるのを横目に見ながらゴールデンスライムを見つけるために移動を続ける。森を突き抜けていくと、森に降った雨が湧き出る泉のような場所が見えてきた。薄暗いその場所でひと際光り輝く存在がゴールデンスライムであった。体長は5メートルほどあり、全体が黄金色の表皮で覆われており、自らが発光して存在感を誇示していた。


 コイツ、めちゃくちゃ目立つやつだな。スキルから推測すると取り込んで分裂して増殖する害獣っぽいけど、どうするかな。


 こちらに気付き近寄ってきたゴールデンスライムが軟体生物とは思えないスピードで近寄ってきている。


「意外と早いな」


 ゴールデンスライムの素早さに少しだけ面食らったが、捉えきれないほどの速さではないので、スキルをコピーするために捕まえようと近づいていく。すると、ゴールデンスライムが身体を半分に分けたかと思うと一段と激しい光を発し始めた。眩しい光とともに耳をつんざく大音量の音がオレの鼓膜を打ちのめしていった。


「見えねえし、聞こえねえ!」


 視覚と聴覚を奪われたオレは持っていた剣をデタラメに振り回すがゴールデンスライムの身体にはかすりもしないでいた。目も見えず、耳も聞こえずにいたオレの身体を鈍い衝撃が襲う。きっと、ゴールデンスライムがオレを襲って攻撃しているのだろうが、ずば抜けた防御力のおかげで攻撃を喰ってもかすり傷一つも負うこともなかった。しばらく、ゴールデンスライムからの攻撃を受け続けていたがようやく視力と聴力を回復すると、再び発光しようと光り始めていたゴールデンスライムに向けて剣を思いっきり投げ付けていった。


「二回目は喰らわない!」


 分裂して増えている方にも氷属性の氷槍(アイスジャベリン)を撃ち込み凍らせた上で気弾(フォース)を撃ち込み粉々に粉砕してやった。剣で縫い止められた方は分裂しようとしているが、素早く近づくとスキルをコピーしていく。少しばかりてこずったがスキル模倣が発動していく。


――――


 >自己増殖をコピーしますか? Y/N


 >融合をコピーしますか? Y/N 


 >閃光爆破をコピーしますか? Y/N


――――


 三つともコピーを開始していく。ゴールデンスライムはジタバタと暴れて新しく分裂をし始めていた。コピーを終えた所で縫い止められていたゴールデンスライムを凍らせて粉々に砕いていた。


スキルが増えたらまた創造して新しいの作ってみようかな (柊翔魔)

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