記録59 いつもの日
今回も異変前の事です。
朝のホームルームが始まり、担任の男性教師が連絡事項を言っている。
「え~と、最近服装の乱れが多いから直せよ。と、生徒指導から。」
ホームルームはすぐに終わり、みんなが一限目の現代国語の準備をする。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り現代国語の女性教師が入ってくる。
「抜き打ちテストするから机の上片付けて~。」
みんながブーイングするがテストが配られた。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り昼休み兼昼食時間に入る。
それぞれが机をくっ付けて弁当を食べたり、地べたで弁当を囲んで食べているものもいる。
「食おうぜ。」清太が言う。
「おう。」勇輝が弁当を開ける。
中は日の丸弁当(真ん中に梅干しが置いてあり、あとはご飯)だった。
「ぷっ………ギャハハハハ!」清太が爆笑する。
「笑うなよ~。」勇輝が言う。
「ひ~…悪い悪い。親は旅行だっけ?」清太が言う。
「そうだよ。だからこれなんだよ。」勇輝が言う。
「今日暇?」清太が聞く。
「残念、晩飯買いにいかないとまた日の丸弁当になっちまう。」勇輝が言う。
「ちぇっ、つまんねーの。」清太が言う。
「お前は勉強でもしろ。」勇輝が言う。
「は?俺が?何で?」清太が言う。
「お前、前回8教科中何教科赤点だった?」勇輝が聞く。
「6」清太が言う。
「じゃあな。来年は上の階にいるからな。」勇輝が言う。
「マジでそんな風になるかもな。」清太が言う。
勇輝が日の丸弁当を食べ終わる。
「ごちそうさま。」勇輝が言う。
勇輝が立ち上がる。
「待てよ。」清太が言う。
「トイレについてくるのか?」勇輝が聞く。
「あ、それなら別にいい。」清太は唐揚げ弁当を食べている。
勇輝がトイレを済ませて教室に戻ろうとする。
「ジュース買ってくか。」勇輝は一階の自動販売機に向かった。
ガコン
勇輝は自動販売機からコーラを取り出す。
プシュッ
コーラを飲みながら廊下を歩く。
すると、前の女子生徒が生徒手帳を落とす。
しかし、それに気づかず進む。
勇輝はそれを拾うと、
「すいません。」勇輝が言う。
しかし、気づいてくれない。代わりに横の男子生徒が反応した。
「あ、違います。すいません。」勇輝が言う。
仕方なく生徒手帳を開いて名前を見る。
(中津 純………?)
「中津さん!」勇輝が呼ぶ。
すると、振り返り勇輝の持っている生徒手帳を見ると、横のポケットを探り、無いことに気がつく。
「ありがとうございます。」純は受けとるとすぐにどこかに行ってしまった。
キーンコーンカーンコーン
予鈴が鳴る。
「そんな時間!?」勇輝が走って教室に戻る。
「疲れた~。」勇輝はそう呟きながら生徒玄関で靴を履き替えていた。
ようやく一日の授業が終わって勇輝は帰る所だった。
清太は部活があるのでまだ学校にいる。
勇輝は寒い中日御子駅に向かう。
日御子駅に着くと丁度電車がきた。勇輝はそれに乗る。
(…………眠い。)
勇輝は座りながらうとうとしていた。
(ここで寝たら………乗り過ごす………)
勇輝は一人で眠気と格闘していた。
ドス
「ぐぇ!」勇輝に突然衝撃が加わる。
横を見ると、太っている男が勇輝に寄りかかっていた。
勇輝はどかして立ち上がる。
(くそ………)
すると、電車のアナウンスが「野々市工大前駅~」という。
勇輝はすぐに車掌に定期券を見せて降りる。
家に帰ると、自分の部屋に戻りすぐにベットに横になる。
「あ~~、眠い…………寝よ。」勇輝はすぐに眠りに付いた。
次からは本編に入ります。
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