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記録26 一時

新たな登場人物なし。


「一人にならなくて良いの?」遥が聞く。

先程、勇輝の両親がゾンビになっているのを発見、その場で射殺した。

「もういい。高校の方でもう諦めてるから……」勇輝が言う。

両親の遺体は両親の寝室に運ばれて、そこに安置された。

床に残っていた血なども完全に拭き取った。


「それなら、晩御飯作るね。」幸子が言う。

「頼みます。」直也が言う。

「冷蔵庫にあったのは、どう見てもカレーの具材だったからカレーね。」遥が言う。

「別に食べれれば良い。」勇輝はテレビをつける。


『未だに封鎖されている石川県ですが、現在、石川県内の情報は断続的にしか入っておらず、未だ今回の原因は特定できておらず………』


「テレビはダメだな。」勇輝が言う。

「毎度の事じゃない。」七奈美が言う。

勇輝のマンションの部屋は、勇輝の部屋、両親の寝室、シャワールーム、トイレ、リビング、キッチンという感じになっている。

「それにしても、電車があそこで止まってくれていて助かったね。」夏海は外の電車を見て言う。

電車が踏切で止まっている事で、電車がバリケードの役割を果たしており、ゾンビはこちらに向かってくる事は出来なかった。

「ゆーくん、そう言えば、スタンガンとか持ってたよね。電池とか確認しとけば?」幸子がキッチンから言う。

「スタンガン!?」七奈美が言う。

「なんだよ……悪いかよ?」勇輝が言う。

「危なくない?」七奈美が聞く。

「使い方を間違えなければな。……ところで、お前、カレー手伝わないのか?」勇輝が言う。

「料理下手だし。」七奈美が言う。

「そうですか……」勇輝が言う。

勇輝は自分の部屋に行き、何かを大量に抱えてきた。


それをリビングのテーブルの上に置く。

「……スタンガン、クロスボウ……」智美がテーブルの上に置かれたものを見て言う。

「俺のコレクションだ。」勇輝が言う。

勇輝が持ってきたものは、スタンガン(130万V)、クロスボウ(80ポンド)、大型クロスボウ(200ポンド)だった。

「点検しないとな。」勇輝はスタンガンを持つと、電源をいれて、横にあるボタンを押す。


バチバチバチバチ


スタンガンの先に電流が走る。

「わぁ………」智美が言う。

「凄いね。」夏海が言う。

「ゾンビには効かないけどな。」勇輝が言う。

キッチンからは良い臭いが漂ってくる。

「カレーもうすぐ出来るよ。」幸子が言う。

「気絶するのだけは勘弁してください。」直也が言う。

「要らないね。」遥が笑顔で言う。

「……嘘です。凄く食べたいです。」直也が言う。

勇輝はテーブルに置かれたものをどかした。

「出来たよ。」幸子がカレーを持ってくる。

「フツー。」夏海が言う。

「良いじゃない!シンプルイズベストよ!」幸子が言う。

「食べればわかるから。」遥も言う。

「それで……男子は地べたで食べろと……」勇輝が床におかれたカレーを指差す。

「文句あるなら食べなくて良いよ。」幸子が言う。

「いただきます。」勇輝はすぐに座って食べ始めた。


ぱく


「うまい!」勇輝が言う。

「フツーより美味しい。」七奈美が言う。

みんな大絶賛だった。

あっという間に作って余っていたカレーも無くなってしまった。

「うまかった~。」勇輝が言う。

「うん。」智美がうなづく。


「風呂入りたいけど、何人まで入れる?」七奈美が聞く。

「確か5人ならギリギリかな?」勇輝が言う。

「意外と広いんだね。」遥も言う。

「何でそんな事聞くんだ?」勇輝が聞く。

「時間短縮。」七奈美が言う。

「まぁ、勝手にしな。」勇輝が言う。

「一緒に入る?」幸子が言う。

「ばばばばば、バカじゃねーの!?」勇輝は明らかに動揺している。

「入ります!」直也が右手をあげる。

「冗談よ冗談。」幸子が言う。


女子達はシャワールームに向かった。

「俺は、ネットで情報でも集めますかな。」勇輝が言う。

「俺も手伝います。」直也が言う。

「いや、お前はテレビで情報でも集めてくれ。」勇輝が言う。

風呂場からは声が聞こえる。

「むねデカーイ。」

「負けた……」

「ちょっと!冷たいって!」

「なでなでしないで下さい……」


「………気にするな。」勇輝が言う。

「無理です。」直也が言う。

直也はテレビをつける。

勇輝は自分の部屋のパソコンに向かった。

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