夕暮れのコンビニへ
夕飯後、クッキー以外のスナック菓子もほしいと言うことで、少女と一緒にコンビニへ向かうことになった。
何でも二四時間営業ではないらしく、一九時を境に店主の気まぐれで店を早々に閉めることがあるらしい。
いまは18時くらいなの自転車で行けばで閉店までには間に合う計算だ。
薄暗くはなっているもののまだまだ見通せるような明るさである。
それにしても今日はよく自転車に乗るなと思ってしまう。
山の向こうは茜色に染まった空。伸びていく影。夜が迫りつつあった。
暑さは少しましにはなってきている。それでも残暑でじんわりと汗がにじんだ。
「もう道は覚えた?」
「そうみたい」
一度しか行ったことがない道だったが、それほど複雑というほどでもない。
「何買おうかなぁ」
僕は到着したら何を思っているだろうか。きっと疲れたと思うに違いない。
「夏は好きなほう?」
「もちろん。なんかね。いろいろ動きまわりたくなるから」
それは何となくわかる気がする。
「お兄さんはどの季節が好き?」
「秋が好きだったけど、夏も好きになりそうだよ」
「ホント? じゃあ、もっと好きになってもらわないとだね」
夜道を走る自転車。行き先は間もなくである。
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